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私は"K.I.R. soldier"
海外に興味を持ち出してから、気になる言葉があると英語では何と言うかか? 調べる癖をつけている。
ある日、自分の抱える「生きづらさ」について考えていた時に、英語に訳してみようとまずはネットで検索。すると、日本語の「生きづらさ」の表現に直訳するような英語は見当たらないらしい、ということを知った。
なので、今回は「生きづらさ」にぴったりの英訳を個人的に考えていきたい。
因みにタイトルの“K.I.R. soldier”とは、"Keep it real(自分らしく)"の頭文字をとって考えたもの。
「生きづらさ」って何?
そもそも「生きづらい」ってどんな感覚か、皆さんはご存知だろうか。私はそのど真ん中を生きてきたから感覚的には理解していたけれど、確かな表現を追求するまでには至っていなかった。なのでこれが良い機会だと思って、「生きづらさ」について深掘りしてみることにした。
◆どんな時に「生きづらい」と感じるか
人それぞれ感じる時も、場所も、度合いも異なるとは思う。私の場合も幾つかあるので書き出してみる。
・母親に人格を否定された時
・何かに挑戦する度に「自分なんか」と無意識に思い込んでしまう時
・輝いている人を羨む時
・一生懸命やっても社会に通用しない時
・理解してもらえなかった時
・伝えたい想いが捻じ曲げられた時
・自分だけ別の世界に住んでいると実感する時
・人間関係が上手くいかない時
ぱっと思い浮かぶだけでこのくらいはある。重要なのは、
「生きづらいな。」
と溜息のように思うのではなく、その都度、鈍器で殴られたような痛みを伴いながらも這いつくばって生きているにも関わらず
『生きづらいな。』
そんな言葉が鋭利な刃物となって傷を残してゆくということ。ある医師からは、そこ迄傷つくほどのことでもない、なんて言われてしまうようなこと。それでも、その傷の一つ一つにはちゃんと理由が存在している。
◆「生きづらさ」の原因
私の41年7ヶ月の経験からのみ考えると、その原因は“自分らしさ”を押し殺していることにあると思っている。
この世に生まれて、誰しも環境や経験を経て現実に適応しながら生きてゆくと思うけれど、それが困難な人も存在する。それは既にわかってきている。私から見た現実は、適応しながら生きていくのが困難な人に対して多くを望み過ぎだと思う。遅れをとらないように、はみ出さないように、自分を押し殺し必死で食らいついてゆく。泳ぐことが出来ない人に
「100m泳ぐまで陸に上がるな!」
と言っているようなものだ。そんなことしたら今や体罰だなんだってNEWSに取り上げられる世の中なのに、「生きづらさ」を抱える人に
「周囲に合わせて、みんなと同じように生きろ!」
と言うことは正論のように捉えられている。矛盾した世の中だな。と、つい思ってしまう。
◆たち帰るべき原点 “「評価」や「決めつけ」は要らない”
「生きづらさ」を感じる時を幾つか書き出してはみたものの、結局私が帰る場所は“「評価」や「決めつけ」は要らない”という思考だ。この考えは「ストレッサー」によって受けるダメージを最小限にしてくれる。そして私の思考を、“ありのまま”で居る為にはどうしたらいいか? に集中させてくれるのだ。
先日の旦那と先生との話し合いを例にとってみると、
先生:「そのくらいのことで傷ついてるようじゃねぇ。」
私 :その傷も、傷ついた私も、他の誰のものでもない。大事にしたい。
↓
【結果】先生はそう言ったけれど、私はこの傷すらも大切に一緒に生きていきたい。向き合ってみた結果、先生が示したゴールにたどり着いたとしたら、それはそれでいい。大事なのは自分で選択するということ。
先生の言葉に感情的になり「思考-行動パターン」を狭めてしまうのではなく、『私はダメな人間だから。。。』と言われた通りにするのでもなく、ゴールまでの道のりを自分自身で考え選択すること。「評価」や「決めつけ」を排除していくと、そんな考えに意識を集中できる。つまり偏桃体が“今”起きている事実に意識を向けられている状態なのかな、と思っている。
「生きづらさ」を言い換えてみる
「生きづらさ」を直訳するような英語が見当たらないのであれば、他の言葉に言い換えてみればいい。例えば私なら自分らしくないといった表現を選択する。英語にするなら「Not like me.」とか「Unlike me.」あたりになるのかな、と。あとは「Keep it real.」が自分らしさという表現ならば、「Keep out real.」なんて言うのもありなんじゃないか? と恐れを知らない私は考えるのである。
ただやはりこれも言い換えただけであって、直訳には至らない。同じような経験のある英語圏の方が「生きづらい」といった場面でどんな言葉を口にするのか、直接話を聞いてみる必要があるのかもしれない。
◆母親からの虐待が私に与えた中毒性・依存性
既に問題解決している母親とのことも、無意識層に根深く蔓延る思い込みという雑草はなかなか手強く、根絶やしにするのは容易ではない。この先も、おそらく死ぬまで
「あなたはダメじゃないよ。だからもうそんなに頑張らなくて良いんだよ。」
って言い続けてあげなければ、大きめのストレッサーが舞い込んできた時、恐らく私の心はまた
『私なんか……。』
と思い込んでしまうに違いない。表現が適切かはわからないけれど、それはまるで薬物依存に陥った方が良く言う“止め続ける”という行動と同じではないかと思っている。こう言った類の思い込みには中毒性・依存性がある。思い込みの沼に嵌らないよう、抜け出せるよう、闘い続ける。そんな私は“K.I.R. soldier”なのだ。
今日の学び
忘れてはいけない
大切なキィワード
・「生きづらさ」を直訳する英語はない
・言い換えるなら「自分らしくない」、英語にすると「Not like me.」「Unlike me.」
・虐待による思い込みには中毒性・依存性がある
・私は“K.I.R. soldier”である
今回の記事を書くにあたって生み出した造語“K.I.R. soldier”。この世界にはきっと、そんな戦士たちがそこら中に居る。幾つものベールでありのままを隠して、ひっそりと息をしている。
気をつけた方がいい。戦士たちが一度本来の自分自身を取り戻したら、太刀打ちなどできない。この世のバランスを覆すほどの力を携えて、自分の出番は今か今かと息を潜めている。もしも私がリーダーだったなら調和を望むけれど、そんな未来が訪れるとも限らない。だから今のうちから互いに手を取り、同じ未来に向かって歩んでいきたい。それが今の私の願いである。