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空#16 / How have you been?

 数日顔を見ていなかっただけで恋しくなる、君は僕にとって一輪の薔薇。

 みなさんは〈星の王子さま〉を読んだことはありますか? 私は大学生くらいの時に読んだと記憶しています。きっかけは、私が
「本当に大切にしたいものって目に見えないんだよ。」
 そう友達に漏らしたところ
「星の王子さまのキツネみたいなこと言うね。」
と言って、私にこの本を贈ってくれた。実際に本を読んでみて驚いた。私が思っていることを、そっくりそのままキツネが言っていたから。

〈星の王子さま〉
前田じあん 作

 私が言った本当に大切にしたいもの。それは“真実”だった。どんな時も自分の想いが、相手に少しでも正しく伝わらなかったら、理解してくれるまで伝え続けようとしてしまう。過去の私はそんなしつこいヤツだった。けれど生きていくうちに、自分は実は想いを伝えることが上手ではないこと。(正確には人とは違った解釈や表現方法な為伝わりづらいだけ。)そして一番伝えたい“真実”は、実は目に見えないのだということを学んでいった。
 じゃあ、この想いは一生伝えられないの!? と思ってしまうけれど、そうではない。これは思いっきり私の持論だけれど、“真実”を自分の中にしっかり保っている私で接することで、みんなが私の“真実”に触れることができる。見せる必要はない。言葉にする必要もない。ただ感じる。それだけでいい。それは言葉の端々に、仕草のひとつひとつに、向ける眼差しに乗って、向かうべき場所へ辿り着ける。

だから大丈夫だよ、安心してね?

 今日の空のタイトルは“How have you been?”  久しぶりに顔を出した太陽が、私にそう話しかけてるみたいだった。何日か曇り空が続いただけで、もうこんなに君の温もりが恋しい。それはきっと君が“真実”を持っているから。君は僕にとって一輪の薔薇。僕もまた、君にとってたった一輪の薔薇になれるよう、僕だけの“真実”を見つけ出したい。既に半分は持っているような気がしてるんだけどね。

 曇り空ばかり見上げているみなさんも、そろそろ太陽が恋しくなりませんか? 一先ず今は、毎日が太陽燦々だったら生まれなかったであろうその恋しさを、存分に味わいたいものです。
 それでは今日はこの辺で。また明日の空の下で会いましょう

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