【ZHYVAGO姉妹店へインタビューVol.2】（前編）「VONGO & ANCHOR」店長が語る“ARTISAN（職人）精神”とは？
北谷町に異なるコンセプトで広がる
ZHYVAGOの世界
沖縄北谷町アメリカンビレッジに位置する
ZHYVAGO COFFEE ROASTERY＿＿
その特徴の１つは、徒歩圏内に展開される4つの姉妹店との連携です。
バーガーショップ、レストラン、ドーナツショップ、アイスクリームショップといった多彩な店舗が、それぞれ異なるコンセプトで訪れる人々に非日常の体験を提供しています。どの店舗にも共通するのは、こだわり抜かれたサービスと上質なひとときを届けたいという信念。
今回、その姉妹店のひとつである「VONGO & ANCHOR（ボンゴ&アンカー）」の店長へインタビューをしました。
「旅の途中にふと立ち寄りたくなる、心地よい空間。」
VONGO & ANCHORでは、グリーンスムージーや自家製酵素ドリンク、ヴィーガン＆ベジタリアン対応メニューなど、アルティザン（職人）精神に基づいたヘルシーな料理を提供しています。
さらに、「SWEETS LAB.」で丁寧に作られた自家製スイーツと、「ZHYVAGO COFFEE ROASTERY」が焙煎するスペシャルティコーヒーを、沖縄西海岸の美しい夕日とともに味わえるのも大きな魅力。隣接する「ZHYVAGO COFFEE WORKS」とともに、沖縄とアメリカ西海岸のコーヒーカルチャーを融合し、新たな体験を生み出しています。
そんなVONGO & ANCHORは、どのような想いから生まれたのか＿＿。
そして、VONGO & ANCHORが掲げる“ARTISAN（職人）精神”について迫ります。
PROFILE｜Fumiya Miyagi
2016年、「VONGO & ANCHOR」にクルーとして入社。2018年に社員となり、2021年から店長として店舗の運営を担う。もともとZHYVAGO COFFEE WORKSに通っていたことがきっかけで社長やスタッフと出会い、その姿勢に惹かれたこと、そして飲食への関心があったことが社員としての道を選ぶ決め手となった。音楽やネイチャーを愛し、休日にはインスピレーションを求めて美味しいものを食べ歩くことが多い。特にクラフトビールやワインに関心が深く、原料や製法について語り合いながら味わう時間を大切にしている。
「お客様の“あったらいいな”を形に。」
— VONGO & ANCHORが生まれた理由
─「VONGO & ANCHOR」（ボンゴ&アンカー）について、
簡単にご紹介いただけますか？
宮城：VONGO & ANCHORは2016年12月にオープンしたレストランです。
元々、ZHYVAGO COFFEE WORKSが立ち上がった際に、コーヒースタンドというスタイルで提供していましたが、お客様から「コーヒー以外のドリンクはありますか？」や「軽食だけでなく、しっかり食事ができる場所が欲しい」といった声を多くいただくようになりました。
そうしたニーズに応える形で、食事やソフトドリンク、アルコールから、スムージーまで取り揃えお客様の「あったらいいな」を叶える形で誕生したのがVONGO & ANCHORです。
特に、北谷という土地柄、日本人だけでなく、多くの外国人観光客や地元のアメリカ人のお客様も訪れるエリアなので、彼らにも馴染みのあるメニューを揃えることを意識しました。
例えば、メキシカンタコスを取り入れたり、アメリカンスタイルのボリューム感のある料理を提供したりと、幅広いお客様に楽しんでいただけるよう工夫をしています。
VONGO & ANCHORは、ローカルの方々はもちろん、観光で訪れた方にも気軽に立ち寄ってもらい、食事を通して「北谷らしさ」を感じてもらえる場所でありたいと思っています。
旅の途中や日常の中でほっと一息つける場所
─「VONGO & ANCHOR」という店名には、
どのような意味が込められているのでしょうか？
宮城：直訳すると「賑やかな宿」という意味になります。
「ボンゴ（BONGO）」は打楽器の名前で、軽快でリズミカルな響きを持つ楽器です。この名前には、店内が活気に満ち、賑やかで楽しい空間になるようにという想いを込めています。
一方の「アンカー（ANCHOR）」は、船が停泊するときに使用する「錨（いかり）」を意味します。港に停泊する船が、しばしの休息をとるように、「VONGO & ANCHOR」が訪れる人にとって、旅の途中や日常の中でほっと一息つける宿のような場所になればという願いを込めています。
「旅の特別な一瞬を、心地よい空間で。」
— VONGO & ANCHORが届ける快適とは
─まさに「旅行者が快適に利用できる場所」ですね。
そこに込めた想いについてさらに詳しくお聞かせいただけますか？
宮城：私たちのコンセプトの一つに、「お客様の感動のために」という想いがあります。VONGO & ANCHORには、国内外から多くのお客様が訪れますが、特にインバウンドの観光客の方々にも安心して楽しんでいただけるよう、英語を話せるスタッフをホールに配置し、コミュニケーションをスムーズに取れる環境を整えています。
お客様の中には旅の計画を立て、数ヶ月前から沖縄旅行を楽しみにされている方もいます。アメリカンビレッジを訪れる目的の１つとして、私たちのお店を選んでくださる方もいらっしゃる。
だからこそ、スタッフ一人ひとりが、お客様の立場に立って、「どんな体験ができたら快適なのか。喜んでもらえるのか。」を考えながらサービスを提供することを大切にしています。
「Thank you, Chef」
─特にお客様の反響が大きかったメニューや、
印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
宮城：特に外国人のお客様は常連さんも多く、良い反応をすごくダイレクトに感じます。例えば、サラダボウルはほかのお店ではなかなか食べられないメニューということもあって、提供するとすごく喜んでくれるんですよ。
実際に何度もリピートしてくださる方が多くて、
それを見ると「ああ、気に入ってもらえたんだな」と実感できます。
また、最近あった出来事で印象に残っているのは、ヨーロッパからの観光客の方が食事を終えた後に「Thank you, chef（シェフ）」と、ウインクをしてくれたことですね。料理人でよかったなと思いました。
海外の方って、味に対して正直なので、ストレートな反応が返ってくることが多いんです。そんな中で「これはすごく美味しい！」と直接声をかけてもらえると、自分たちが提供する料理やコンセプトに対する自信にもつながりますね。
「VONGO & ANCHOR」が追求する
“ARTISAN（職人）精神”とは？
─ホームページに掲げている“ARTISAN（職人）精神”について
VONGO & ANCHORではどのように体現されていますか？
宮城：VONGO & ANCHORとしての職人精神は、
まさに“磨き続けること”ですかね。
例えば、決められたレシピがある料理でも、ドレッシングやソースの量で味が変わりますし、食材の状態によってその日の盛り付けの仕方を微妙に変えることもあります。
そうした変化を見極め、常にベストな状態で提供できるようにする。
それが、私たちが日々意識していることです。
同じ料理を何ヶ月、何年と作り続ける中で、「これを少し変えたら、もっと美味しくなるかもしれない」と気づくことがあります。
そうした気づきを大切にしながら、
昨日より今日、今日より明日、より美味しいものを届けるために試行錯誤する。この積み重ねが、私たちの考える“ARTISAN（職人）精神”ですね。
─三上さんがコーヒーに対して、豆の状態や焙煎の温度を細かく見極めているのと同じように、食材に対しても、その日の湿度や気温、さらにはお客様のコンディションに合わせたものを提供する。
その姿勢に、まさに「VONGO & ANCHOR」が追求する
“ARTISAN（職人）精神”が表れているように感じました。