29-接客業チャレンジラウンドワン:クビ!
【前回のお話】
(968字・この記事を読む所要時間:約2分 ※1分あたり400字で計算)
さて、突然だがこの自叙伝もそろそろ終わりを迎えようとしている。
一部読者の方は
「大学寮に閉じこもってゲーム・ネットサーフィン三昧だった人間がこのように向上心を持ち、無事大学院にも受かったのだから、十分『更生』はされたのではないか」と、
「これで『めでたしめでたし』で良いのでは」と、
密かに思っているかもしれない。
だが、前回のタイトルの通り、ここでようやく「更正」のスタートラインに立ったばかりなのだ。
言わばこれまで延々と続いてきたストーリーが、実はただの「ウォーミングアップ」に過ぎなかったということだ。
ここから先はもう一歩踏み込み、精神・メンタル面に焦点を当てる。
私が所謂「普通」でなかったこと、自分の「正体」を突き詰めたことについて書き進めていく。
だがあまりにも話題を広げ過ぎると収束出来なくなってしまうので、キリの良いところで仕上げ、この自叙伝を締めくくろうと思う。
もう数回ほどの記事が続くが、最後までお付き合い頂けたら幸いである。
ーー前回の続き。
大学院合格の喜びで、すっかり浮かれてしまった私は、いっそのこと苦手分野である接客業でアルバイトをしてみようと心を決めた。
応募したのは、駅前の洋菓子店での接客。
お菓子のラッピング、品出し、レジ打ち……お店の運営全般を任される、そんな仕事であった。
意気揚々と店舗に立ったのだが、初日で既に心が折れそうになった。
陳列中はケーキを崩すわ、クッキーを割るわ、ようやく出来上がったラッピングも「不格好」と突き返され一からやり直すわ。
レジ打ちも思うようにいかず、金額を間違えたり、言葉が聞き取れずお客様をイライラさせたりした。
未経験でまだ始まったばかりだからということで、しばらくは先輩方も大目に見てくれたものの、一定期間を経ても改善の見込みがなかった。
そのうち「ねぇ君、うちで働く理由なんてもう無いでしょ」と、店長にズバリとクビを言い渡された。
だが、色んな経験を経て打たれ強くなったせいか、もう失敗をいつまでも引きずってくよくよする私ではなくなっていた。
クビを言い渡された日はさすがに悲しくて大泣きしたが、落ち着くやいなや涙をささっと拭き、「次だ、次!」とアルバイト情報誌をめくっていた。
またしても接客業に応募した。再チャレンジのつもりだ。
そして今度は、パーキングエリアの食堂コーナーでの仕事だーー
(つづく)
📚泣きながらでも良い、取り敢えず次の一歩を踏み出すのだ
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