中国で家を買う・・・7
少し話がズレるけど、中国の発展のスピードと、頭の中の古い中国のギャップが、まだ埋まらないでいる。
中国の家のイメージは古い中国映画で見たような、平屋で、薄暗くて、毛沢東の写真が飾ってあるような・・・まあ、ハッキリ言ってしまえば貧しいイメージだった。
おそらく、中国人と結婚すると言った時の、僕の母親もそんなイメージで、反対はしなかったものの、貧しい家の娘だろうか?・・・中国に仕送りするのだろうか?・・・とか、色々と心配したと思う。
しかし、妻の両親はキレイなマンション住まいで、悠々自適の生活で、仕送りなどしたことがないし、求めてもいない・・・。
それはうれしい事ではあるけど、僕はなんとなく、イメージにある中国の家に住みたかったのだ。平屋で薄暗く、貧乏くさい、毛沢東の写真や共産党のスローガンが掲げられているような家。
こんな家が妻の実家だったら嬉しかったのに・・・。
だが、そんな家は、もう都会には残っていないし、わずかに残っていても取り壊しを待つだけ・・・中国では{売らない・出て行かない}はありえないから・・・
そして、あったとしても、トイレは外にあるボットン便所、暖房は石炭、妻は猛反対どころか、聞く耳さえ持たないし、僕自身、そんな所に住みたいと思いながら、洗浄温水便座を欲しがっている・・・
妻と内装の話をしている時、僕は古い家のドアとか窓とかを、新しく買うマンションの内装に使いたいと、恐る恐る提案してみた、7階は自由にしていい約束ではあるけど、廃材のようなドアでもOKだろうか・・・
妻はすんなりOKしてくれた、「あんたの部屋なんだから自由にしなさい」
だけど、そんなドアをどうやって手に入れたらいい? 妻はどうせ住んでない家なんだから、引っぺがして持ってこればイイというけど・・・
延吉市内でも、古い一戸建てや長屋風の、残っている家は廃墟化してどんどん取り壊されている。
上の写真の家のドア、窓、窓枠、木材部分はすべて持ち去られている、持って言って薪にするらしい。
そんなある日・・・今住んでいるマンションの近くの、そんな残されたボロい廃墟のような家で、(上の写真)なにやら、窓ガラスを割っている老夫婦がいた、なぜガラスを割っていたのか判らないけど、その夫婦に「その窓、もらえませんか」と、妻に言ってもらうと、すんなり、「いいよ、どうせ捨てちゃうんだから」とOKしてくれた。
翌日はトンカチとバール、ドライバーを手に入れて、老夫婦の家から、使えそうなドアや窓などを根こそぎ持って帰って来た、かなり痛んでいるけど、昔のものは作りがシッカリしていて、磨いて、修理すれば使えそうだった・・・。
さてさて・・・購入したマンションの6階部分、水回りは内装業者にお願いするけど、それらの作業が少し落ち着いたら僕の廃材内装が始まる事になる。
上の写真は、あまりにも汚いので玄関先においてある3枚のドア、これ以外に4組の窓が部屋に運び込まれた、今少しづつワイヤーブラシでゴミを落とし、生まれ変わるのを待っている・・・。
#cakesコンテスト #中国 #家