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5本のスパイダース映画を製作順に見た
5本のスパイダース映画を製作順に見た。
(子供の頃、グループサウンズの中でスパイダースが一番好きだった)
ザ・スパイダースのゴー・ゴー・向こう見ず作戦(1967年、日活)
ザ・スパイダースの大進撃(1968年、日活)
ザ・スパイダースの大騒動(1968年、日活)
ザ・スパイダースのバリ島珍道中(1968年、日活)
にっぽん親不孝時代(1968年、東京映画・東宝)
どれが面白かったと言うのではなく、歌謡映画としての、音楽の使い方にだけ注目した。
とは言っても、この5本、ほぼ同時期に製作されているため、スパイダースのヒット曲にも限界があり、同じ音楽ばかりも使いづらい、という事もあったのだろう。
日活最後の「バリ島珍道中」には、ほとんどと言っていいほど音楽が使われていない。前の3本で使い切った感があったのかもしれない。
その分、海外ロケで尺稼ぎと言ったところだが、スパイダースの歌謡映画としては、一番残念であり、ビリー・ワイルダーの「お熱いのがお好き」から盗んだようなエピソードや、バリ島の舞踊や音楽を聞かされても、当時のスパイダースファンは納得しなかったのではないだろうか。
1作目の「ザ・スパイダースのゴー・ゴー・向こう見ず作戦」まだ、グループサウンズの歌謡映画としては、手探りだったのだろう、ビートルズの映画「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」や、テレビシリーズの「モンキーズ」から持ってきたような、映像が連なる。
まず、日活作品は、どの映画も、スパイダースが、スパイダースとして出てくる、役名は、そのまま、堺正章であり、井上順だ、スパイダースというグループが、なんらかのトラブルに巻き込まれたり、トラブルを起こしたりする。
まあ、そうなってくると、「ビートルズ」「モンキーズ」以外の手は難しいだろう。そんな中でムリヤリでも音楽をぶち込むのは、簡単そうで大変だと思う。
2作目の「ザ・スパイダースの大進撃」は中平康監督で伊奈洸、倉本聰脚本は今にして思えば、お得感があるけど、音楽シーンをまとめて入れたりして、歌謡映画としては少々手抜きだ。
3作目「ザ・スパイダースの大騒動」は歌謡映画としてはバランスよくまとまっていると思う。
4作目の「ザ・スパイダースのバリ島珍道中」は、先に書いてしまったが、ほとんどスパイダースの音楽が無い、(映画としてダメという訳ではない)
5作目の「にっぽん親不孝時代」だけが東宝作品で、この作品だけがスパイダースとしての出演ではなく、それぞれに役名が付いているドラマになっているのだが、それだけに音楽の入れ方は難しく、つまらない。
ただし、ロケ場所にこだわって感じはあったと思う。
そして、唯一この映画が、今見て古臭い感じがするのは、当時新しい事をやろうとした証しかもしれない。
これは、もう個人的判断だが、スパイダースの音楽が聞きたいならこの順番。
① ザ・スパイダースの大騒動 ② ザ・スパイダースの大進撃 ③ ザ・スパイダースのゴー・ゴー・向こう見ず作戦 ④ にっぽん親不孝時代 ⑤ ザ・スパイダースのバリ島珍道中
ザ・モンキーズのテレビシリーズの影響は大きいなぁ・・・。