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2023年度W11の業績は?盛り上がりに欠けるってホント!?(前編)
2009年の11月11日にタオバオから、中国の各ECプラットフォームに広がっていき、他のECプラットフォームでも実施されるようになりました。
年を追うごとに売上高が急増し、中国における一大ECショッピングイベントとなりました。
2009年にアリババによって始まったW11は当日1日限りのイベントで、2009年の取引額は5200万元でした。その後、驚異的な右肩上がりの成長を遂げ、2022年の時点で、すべてのECサイトの売上高は11154億円を突破しました。
そこで今回は、2023年のW11の業績はどうだったのかを徹底解説していきます!!
2023年W11イベントスケジュール
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W11イベントが初めて行われた2009年は1日間のみの開催でしたが、現在では10月下旬から11月中旬までセールイベントが行われます。
京東では、予約販売が10月23日から31日まで行われ、11月1日から正式イベントが始まり、11月12日、13日までセールイベントが続きます。
快手、DOUYINは11月11日の約三週間前予約販売が始まっており、W11期間におけるECサイトの競争が激化していることがわかります。
2023年W11の売り上げ
ECサイトの売上額
今年のW11は天猫や京東など売上額を公表していないものの、調査会社「星图数据」のデータによると、すべてのECサイトの売上額は1兆1,386億元で前年比の2.08%増という結果になりました。
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そのうち総合ECサイトの売上額は9,235億元で前年比1.1%減、各プラットフォームの売上額は天猫、京東、拼多多の順でした。
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またライブコマースサイトの売上額は2,151憶元で前年比18.6%増となっており、成長率が最も高いカテゴリーとなっており、各プラットフォームの売上額順位はDouyin、快手、タオバオ(ライブのみ)でした。
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プラットフォーム毎の売り上げ比率
2023年の ”W11 “において、アリババグループの天猫と淘宝は、売上高の合計44%を占め、他のプラットフォームを大きくリードしています。
昨年から売上高が大きく増加したライブ(ソーシャル)コマースでは、抖音の売上比率が最も高く、41%となりました。
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各省のネット販売売上シェア率と成長率
各省におけるネット販売売上高シェアと比率を見てみると、広東省、上海市、浙江省の売上額が上位3位で、そのシェア率は広東省23.9%、上海市15.9%、浙江省13.8%となっています。
前年比売上高成長率に関しては青海省、甘肃省、河北省の伸びが著しく、青海省133.3%、甘肃省106.7%、河北省91.2%でした。
今年の特徴-例年と比較して
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W11期間における全体の売上高は伸びているものの、天猫、淘宝、京東などの総合ECサイトの売上額は売り上げが減少していることから、総合ECサイトの売上高は高止まりしたと思われます。
5年間の売上推移をみると、2021年を境に減少傾向にあったものの、今年は遂に増加率がマイナスとなってしまいました。
一方で、抖音(DOUYIN)を筆頭とするライブコマースサイトの売上高の比率が大きく増加しており、ライブコマースという購入方法が今後のトレンドであり、Eコマースにおける主要な手段となっていくと考えられます。
まとめ
2023年度W11のECサイトの売上高は成長しているものの、成長率は以前ほど高くなく、以前ほどの勢いがなくなったと言えます。
また、以前のW11での主要購入ツールであった総合ECサイトが高止まりし、ライブコマースが急成長している傾向から、今後のW11のあり方にも変化が生じるでしょう。
後編では、2023年度の各プラットフォーム毎の業績を解説するとともに、W11に対する民衆の反応も取り上げていきます。
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