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SUPER GT Round4 もてぎ300kmレース

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みなさん、こんにちは。TEAM KUNIMITSUの小島一浩です。梅雨が明けていきなり暑い日々が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。昭和の夏は、8月に入って30度を越す日が何日かある程度でしたが、昨今は7月中旬から連日猛暑日となっています。今回のもてぎGTレースもまさに猛暑でしたね。現在のGT500マシンはエアコン装備が義務づけとなっているので、以前のGTカーよりは夏場のドライバーの負担は小さくなっているのですが、GT3車両などはまだまだそうではなく、今回も3名のドライバーが熱中症の疑いでレースフィニッシュ後に医務室に運び込まれたと聞きます。レース観戦された方々も、もてぎのグランドスタンドは日差しを遮るものがなく、大変暑かったと思います。次の鈴鹿も酷暑が予想されます。くれぐれも体調を崩さないよう、しっかり水分補給しながら観戦していただけるようにお願いします。

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さて、今回のもてぎレースですが、結果的にはパーフェクトなポールトゥフィニッシュで終われました。STANLEYリバリーとなって初の優勝がチーム、そして山本尚貴のホームグラウンドであるもてぎだったことが、ことさら嬉しいです。しかし、余裕の勝利ではなく、どの局面もぎりぎり切り抜けて勝てたというのが真実です。まずは、もてぎはご存知の通り、パッシングポイントが限られており、予選ではできるだけ前に行きたいとどのチームも考えます。しかし、フリープラクティスでクルマをコースコンディションに合わせる作業をしていると、とても時間が足りません。だから、持ち込みの状態がいかにコンディションにマッチしているかが、ポイントになります。今回は、第3戦鈴鹿ラウンドが延期となり、その間テストもままならなかったので、5月の富士で走った時のベースセッティングを元に、これまでに蓄積したもてぎ特性を加味してあらかじめセットアップしておきました。それがかなり良い状態で、走り出してすぐに「これでいいね」ということになりました。レースエンジニアの想定がピタリとハマったと言えるでしょう。また、ブリヂストンさんに用意していただいたタイヤもぴったりマッチしていました。とはいえ、暑いレースを予測して予選もハードタイヤで臨みました。それでも上位につけられると考えたからですが、Q1でトップタイムが出せるとまでは予想していませんでした。僅差ではありましたが、そこは牧野(任祐)が頑張ってくれたおかげです。Q2の山本もプレッシャーを跳ね除け、クルマを信じてアタックした結果がポールポジションですから、チームにとっては望外の良い流れができ上がってきました。

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決勝レースは、牧野がポジションを守ってミニマムラッブで走り、山本が満タンスタートでぎりぎりフィニッシュできる距離でコースに戻ってそのまま逃げ切るレースができれば、勝てるとは思っていましたが、実際はそう簡単なものではないです。特にあの狭いもてぎですから、スタートから数周でバックマーカーのパック(集団)に追いついてしまいます、その後パックはばらけていくのですが、序盤はまだ塊なので処理が難しいわけです。案の定ひっかかっている隙を突かれて、19号車に先行されてしまいました。それでも今回はうちのチームに運がありました。ピットで19号車が何かあったのでしょうか。彼らのアウトラップで山本が捉えてトップに戻れました。後半の長いスティントの配分も考えながら周回しないと燃費的には後半キツくなりますし、頑張ってプロックし続けるとタイヤの摩耗を早めてしまいます。そこはベテラン山本のクレバーな走りが光りましたね。ペースを落とさずに19号車の猛追を交わし続けたところ、終盤は先方が限界を迎えてしまったのかもしれません。決して余裕ではありませんでしたが、さすが山本と感心しました。途中FCYが入ったことも味方につけることができました。SC と違ってFCYは各車の間隔は保ったまま低速走行となるため、再スタートのリスクは少なくて済みます。また、数周だけでも燃費的には楽になるし、タイヤ内圧も安定します。それも計算に入れて、彼は終盤の組み立てを考えていたはずです。改めて山本の成長ぶりを感じました。任せられるドライバーになったな、と思います。

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さて、次はランキング2位で鈴鹿戦に臨みます。事前の鈴鹿テストでは良い方向性が掴めていましたが、延期で条件が変わってしまったので、そのままでは対応できません。次回も持ち込み状態でよいセッティングが作れていれば、上位に食い込むことは不可能ではありません。エンジニアのセンスに期待しています。

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