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雨のSUGOで10番手から逆転勝利を収めた#37 TOM’S Supra



9月22日(日)、SUPER GTの第6戦がスポーツランドSUGOで開催され、荒天の中、手に汗握るレースが展開されました。降り続いた豪雨により前日の予選はキャンセルされ、決勝グリッドはフリー走行のタイム順によって決定されました。 この雨によりスタートが遅れ、各チームは路面が濡れて天候も不安定な中、タイヤ選択に頭を悩ませることとなりました。

セーフティカーが3周したあと、4周目にレースがスタートし、ポールポジションの#38「KeePer CERUMO GR Supra」(石浦宏明 /大湯都史樹)がトップに躍り出ました。その後方では、3番グリッドからスタートした#19「WedsSport ADVAN GR Supra」(国本雄資/阪口晴南)と5番グリッドからスタートした#12「MARELLI IMPUL Z 平峰 一貴/ベルトラン・バゲット)が#36「au TOM'S GR Supra」(坪井/翔 山下健太)を追い抜き、それぞれ2位と3位に浮上しました。雨は弱まっていましたが、路面状況は依然として危険な状態であり、ドライバーたちは緊張を強いられました。

16周目、#36 GR Supraが動き出し、#38 GR Supraを追い抜いてレースのトップに浮上。その数周後、10番手からスタートした#37「Deloitte TOM'S GR Supra」(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)が急速に順位を上げていきます。19周目には#38 GR Supraと#12 Zを追い抜き、ポジションアップ。その後まもなく#14 「ENEOS X PRIME GR Supra」(大嶋和也/福住 仁嶺)も#38 GR Supraをかわして3位に上がり、さらに#17「Astemo CIVIC TYPE R-GT」(塚越広大/太田格之進)をパスして2位に浮上しました。

26周目にはGT300車両がタイヤを脱落させるアクシデントが発生し、セーフティカーが導入され、ピットレーンが一時的に閉鎖されました。32周目にセーフティカーがコースを離れるとレースが再開され、#37 GR Supraは#17 CIVIC TYPE R-GTを素早く追い越し、3位に浮上しました。

37周目、#37 GR Supraは#14 GR Supraと#36 GR Supraを追い抜いてついにトップに躍り出ました。その後方では#14 GR Supraと#17 CIVIC TYPE R-GTが#36を追い抜き、それぞれ2位と3位に上がっています。

42周目、GT300の車両がクラッシュしたため、GT500のチームはフルコースイエローを予想して慌ただしくピットインを開始しました。ピットレーン閉鎖の時点で、すでに多くのチームが戦略的なピットストップを済ませており、これによりレースの順位は大きく入れ替わりました。

レースが50周目に再開されたとき、#37 GR Supraは依然としてトップをキープし、#12 Zは2位に浮上、序盤で後退した#38 GR Supraは3位に付けました。 巻き返しを図る#38 GR Supraは58周目に#12 Zを追い抜き、2位に返り咲きましたが、トップを狙うには遅すぎました。

トップ3の順位はレース終了まで変わることなく、チェッカーフラッグが振られた時、10番グリッドスタートの#37 GR Supraは首位がフィニッシュラインを通過するとは誰が予想したでしょうか。#38 GR Supraは2位、#12 Zは3位で続きました。

GT300クラスでは、#65 「LEON PYRAMID AMG」(蒲生尚弥/篠原拓朗)が#37 GR Supraと同様のパフォーマンスを見せ、15番手スタートから追い上げ、見事優勝を果たしました。#45 「PONOS FERRARI 296」(ケイ・コッツォリーノ/リル・ワドゥー)と#777「D'station Vantage GT3」(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)がそれぞれ2位と3位でGT300の表彰台を完成させました。

雨に濡れたSUGOでのレースは、激しいアクション、大胆なオーバーテイク、そして厳しいスタートと悪条件を乗り越えて素晴らしい勝利を収めた#37チームの凱旋パフォーマンスとして記憶されるでしょう。

なお、ZFアワードは、フリー走行でクラッシュして破損した車両を迅速に修理し、レースに間に合わせた#30「apr GR86 GT」(永井宏明/小林利徠斗)のチームに贈られました。

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