③嘉田由紀子議員のDVシェルター暴露発言が報道された意味を考える〜コメントの矛盾〜
嘉田由紀子議員が、DVシェルターの場所について話し、その録画がYouTubeで公開され、誰でも見ることが出来る状態になっていました。
動画を見てそれを知った私は、滋賀県知事宛のメールフォームで動画のアドレスなどの情報を匿名で送りました。それを受けて滋賀県が嘉田氏側に対処を求めたことから、その事が報道になりました。
ありしんさんが、当時の報道をまとめて下さっています。
いくつか報道を引用します。
【朝日新聞】
◆DVシェルター特定につながる情報 嘉田参院議員が発言:2021/5/12 23:09
より、一部引用
>滋賀県選出の参院義員で元県知事の嘉田由紀子氏(70)=無所属=が、ユーチューブにアップされた動画でDV(配偶者や恋人からの暴力)から身を隠すシェルターの場所の特定につながる情報を話していたことが12日、県への取材で分かった。
>県は外部からの情報提供を受け、4月28日に嘉田氏側に「秘匿されるものなので適切に対応して欲しい」と要望した。同日中に嘉田氏側から「対応しました」との返事を受けた。現在、動画は削除されている。
(引用終わり)
【産経新聞】
◆DVシェルター特定情報、動画で発言 嘉田参院議員:2021.5.13 13:08
より、一部引用
>外部からの情報提供で県が4月28日に動画の掲載を把握し、「適切ではない」と嘉田氏の事務所に削除を要請。同日中に嘉田氏側から「対応した」との返事があった。後日改めて、「ご迷惑をおかけした」との連絡もあったという。
(引用終わり)
そして、嘉田由紀子議員のHPには、5月12日付けで「DV被害者からの相談時における発言について」というコメント文が載せられています。
重要なので、全文引用させて頂きます。
>DV被害者から相談を受けている際の私の先日の発言についてコメントをさせていただきます。
>私が先日、DVを受けている男性から相談を受けた際に、この男性が、DVについて非常に苦しんで救済を求めておられたため、それに対するアドバイスをいたしましたが、その中で、配慮が足りない発言があったとのご指摘を受けました。この点については、真摯に受け止めております。
>私は、これまでもDV被害の防止と被害回復のための法整備への働きかけをして参りました。DVの問題については、刑事手続の適正化、厳罰化、国による救済制度の充実等が切に求められており、今後も引き続き、この現状を改善していく努力をして参ります。
>2021年5月12日
>参議院議員 嘉田由紀子
(引用終わり)
嘉田氏は、4月28日に削除要請を受け同日に対応した旨を滋賀県に報告。そして5月12日には、各社からの報道と嘉田氏のコメントが出されたという形になります。
私は、このコメントは謝罪にも言い訳にもなっていないと考えます。
簡単に説明しますと、「DV被害を受けている人にDVシェルターの場所を教えたとしても、シェルターに受け入れて貰えない」のです。
DV被害者がシェルターに直接行っても、受け入れられないのです。
嘉田氏の説明は、もっともらしく聞こえるかもしれませんが、
>これまでもDV被害の防止と被害回復のための法整備への働きかけをして参りました。
と説明する嘉田氏が、その事を知らない訳はありません。(知らないとしたら、嘉田氏はDV被害者の相談を受ける度にシェルターの場所を教えているのでしょうか?そんなはずはないでしょう。)