全く参考にならない美大受験の話とか

そういえば、気づいたら大学生になっていた。念願の美大生。浪人するつもりだったのに、なんか繰り上がりで合格してしまった。

大事な受験生の夏に鬱で予備校に通えなくなって、そのまま秋に突入。夏から1枚も絵を書かずに本番を迎えた。本番の日は電車を間違えたりいろいろあって開始時間10分前に到着。みんな席に座っているなか机と机の間を小走りで駆け抜ける私。始め。最初は学科のテスト。正直、楽勝だった。勉強は苦手ではなかったから、美大受験の学科が難しくないことは私にとって幸運だった。めちゃくちゃ時間余った。
始め。次は、デッサン。久しぶりに絵を描く。おー、なんかこんな感じで描き始めるんだっけ?完全に思い出しながら始めていく。周りの受験生達がずっと手を動かしていて、なんだかこのアウェイ感に思わず笑っちゃう私。構図は全く何がいいのか分からなかったから、とりあえず過去問の参考作品を真似した。これでいいんか……?を50回くらい繰り返して、描き終わる。まだ1時間も残っていた。暇だからぼーっとしたいところだけれど、手を止めていると逆に目立ってしまいそうだった。意味もなく何回も同じところを描いて時間を稼ぐ。ふと、前の人のデッサンを見てみるともう上手いのなんの。自分は落ちる。そう確信した。

しばらくして、結果が届いた。不合格。補欠4位。微妙すぎる結果で、でも私らしくて納得した。4位ならもしかしたら!いや、期待するのはやめておこう。いやでも……!!の思考をずっと続けていた。
2月の下旬、私の携帯に電話がかかってきた。おめでとうございます、その一言を聞いた瞬間、私の頭の中は空っぽになった。不安とか心配とか何も無くなった。受かったんだ!え?なんか受かっちゃったぞ…!?いいのか!?やったーー!!
ひととおり喜んで、私は晴れて美大生になった。

けれど、そんな人生うまくいくはずがなかった。大学に入学したはいいものの、結局また鬱になって留年が6月で確定した。大学に配慮願いを出すために医者に診断書をお願いした。

傷病名 社交不安障害 双極性障害
症状 広場恐怖、社交不安、起床困難、過眠、鬱状態

まあこんな感じだった。文字にするとリズムが良くて簡単に収まっていい感じ。内容は最悪だけれど。あとシンプルにADHDの可能性があると言われた。ガーン。
そういえば躁のときにバイトを始めて、鬱でそのバイトを飛んだ。その時やっと自分が躁鬱だという自覚ができた。あと、私はキャパを超えることをするとすぐに鬱になることも分かった。


あと本当にそういえば。受験が終わってから数ヶ月付き合っていた人がいた。初めての恋人だった。久しぶりの恋愛をして、思ったことがある。

私、もう恋愛できねえや……。

これに限る。推し以上に好きになれる人がいない。どんな生物より自分よりも推しが大切だし、逆に言えば推し以外どうでもよくなってしまうので、私は恋愛に向いていない。
彼が、私の全て。本当にそう思う。彼は異性としても、ひとりの人間としても、全てが私の理想だ。もう彼を超える生物には出会えない。そう確信した。きっとどんなにタイプな人に巡り会えても、推しとの比較対象にしてしまう。
大学の友達と恋愛の話になると、正直居心地が悪い。そんなことより今クールのアニメの話とかがしたい。他人の恋愛ほどどうでもいいことはない。興味のない話になるとすぐ帰りたくなるのよくない。やめたい。というか親戚の集まりとか、仲良くない人達との輪にいると逃げたくなるのやめたい。いや、別にやめたくない。そうなるのが私だから。

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