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手牌読みドリル【麻雀】★★★
村上プロの著書が売れに売れている。
Mリーガーとして知名度が高いことも一因だが、Mリーガーでもそこそこで終わる本はたくさんある。
やはり「読み」は麻雀のロマンなんだな、と感じる。
麻雀を知らない人からの質問トップ3は
「役満アガったことあるんすか」
「盲牌できるんすか」
「相手の手が読めるんすか」
である。(ZERO体感)
なぜ盲牌が標準装備になっているかはおいといて、将棋の棋士が何十手先の詰みを読み切るように、麻雀も鍛錬を積めば相手の手が読み切れる…と感じ、そこにロマンを求めるのだろう。
そこで本日は「手牌読みドリル」として、相手の手をどう読むかを問題形式で6問用意した。
決して相手の待ちをビシッと読み切るものではなく、「タンヤオっぽくないなぁ」とか「ここらへんは通りそう」と、感じたことを列挙してもらうと実戦に活きる。
今朝、たまたま独歩社長がこんなツイートをしていた。
早そう、高そう、安そうとか他家に対して抱く色んな「◯◯そう」の精度を上げることってすごく大事だなーと最近感じる
— 独歩 (@doppo3010) January 31, 2021
「◯◯そう」が大切だと語っている。
まさにそのとおりだ。
「◯◯そう」が集まって読みになることもある。
では早速いってみよう。
===============
問題①
上家の仕掛けに注目。
8sポン→打中
2mポン→打6s
と仕掛けていたところに、2sポン→打1mとした場面。
トイトイかなー、ドラが南だしなーと思っていたところ…
次巡に赤5pを手出し。
ここから何を感じるか。
「◯◯そう」でいいので、思いつくだけ並べてみて。
ZEROの読み
・ドラを含む1・9・字牌は全部通る
・片割れが3pか4pのトイトイ
まず、ドラシャボはない。
あるとしたら今重なったとかだが、
こんな手から4mを切り、2sをポンして1mを切り、南を重ねて赤を切ったことになる。
可能性として無くはないんだけど、捨て牌と合わせるとタンヤオ手を拒否してまでやるとは考えにくい。
そこで、赤5pを切る前からテンパイしていたと考えるのが自然。
ほとんどが
カン4pからのトイトイである。
実際は
36pからのトイトイだった。
7pが切ってあるから、こっちのほうが自然といえば自然だけど、2000を3900にするのも微妙かなと感じる。
あ、単騎待ちでドラが当たることはあるか。
結局「なんでも当たるんじゃねーか!」となってしまったけど、読みは考える事自体が大事。
考え続けることによって、例外も把握でき、その中で本当に相手の手が読めることだってある。
問題②
下家の仕掛けに注目。
6pチー→打7s
7mチー→打9p
何か気付けることはないか。
その気付きから下家の手牌をどう推測するか。
ZEROの読み
・タンヤオ確定
・ドラドラ以上、もしくは678の三色でドラ1以上
もう一度見てみよう
まず、この打9pの違和感に気付けないと何も始まらない。
前巡6pを678pでチーしているのに9pを切ってきたということは、タンヤオを強引に付けにいったことが分かる。
自分がどういうときに、この強引なチーからタンヤオに向かうかを想像してみて欲しい。
10002000点で仕掛けるか?
いや、仕掛けない。
そこで最低3900からマンガン以上あると考えると、ドラか三色が絡んでいることが濃厚になる。
実際には
ドラドラだった。
今回は3900以上がわかっても危険牌を絞り込むことは難しいが、たとえば自分がドラ4m暗刻だったら三色と赤1が濃厚になるし、逆に8sが4枚見えていたら三色が消えてドラドラ以上が濃厚になる。
少なからず、タンヤオがわかっているので生牌の字牌を絞ることはない。
・タンヤオ確定
・ドラドラ以上、もしくは678の三色でドラ1以上
この他にもう1つ重要なことがあった。
ゼロさんの記事の2番目のやつって下家のノーテン率かなり高いって読んじゃダメかな
— 白バラコーヒー (@sirobara_kohi) January 31, 2021
まあ聴牌のケースもいくつか存在するけど面前シャンテンからはやりにくそうな仕掛け
・ノーテン率が高そう
たしかに、現状ノーテンの可能性が高い。
↑のようなイーシャンテンよりは
↑のようなリャンシャンテンのほうが仕掛けのメリットが大きいからである。
こうやって少しずつ情報を集めていくことが肝要。
問題③
トップ目で迎えた南2局。
親(下家)の切り順に注目。
え、ここから何が読めるだろうか?
おぼろげでも良いので複数用意してみよう。
ZEROの読み
・そこそこ整っているピンフ、もしくはタンヤオ手
・ドラ南はトイツじゃないっぽい
・孤立の役牌は持っていなさそう
自風の東を切って、オタ風の西を持つということは、かなり大きなヒントだ。
通常の手牌ならほとんど逆になる。
これも、自分がどういうときにこの切り順になるかを考えると、整っているピンフ手が挙げられそうだ。
また、ドラ南のトイツを持っていたとしても、東の方を残しそう。
つまり親はドラトイツじゃない…そう読んだ私は
禁断のドラ先切りに勤しんだ。
なお、下家の手は
思ったより整ってないが、タンヤオ手だった。
西はトイツ落としで、南は孤立、なんとこの巡目で南を重ねている!
まさに先切り成功!となった例だった。
問題④
下家の仕掛けは中ポン→打3p
その後に4m→5m→発と手出し…なんじゃこりゃ?
ZEROの読み
・単騎コロコロしていることが濃厚
・現状はソウズのメンツにくっついた亜リャンメン・ノベタン・複合形
8月に書いたこの記事を読んだ人なら、わかるはず。
3副露した後にターツ落としが入ったら、単騎待ち濃厚。
理由をしっかり知りたい方は上の記事を読んでもらいたい。
強引なホンイツなどもあるけど、今回の捨て牌を見るとそれなら最初からホンイツに向かっていそう。
そしてそこから発展させると今の待ちも見えてくる。
5m単騎→発単騎→今
となるわけだけど、発よりいい待ちは、字牌(北)かーー
ソウズメンツにくっついた複合形である。
単騎待ちを想定したら既存メンツへのくっつきを疑え
これもさっきの記事に書いてある。
下家は345sに今2sをくっつけたのだ。
他にも5sなどの暗刻に3467sがくっついた形とかがあるよね。
実戦でそう考えた私は
仕掛けだけ見たら危険なピンズを打ち出す。
発単騎を蹴って9p単騎にするとは考え難いよね。
9pより1sの方が危険だと思っている。
1333s
1234s
1123s
2344s
があるから。
そしてテンパイして1枚勝負で…
げっちゅー、と。
むふふ。
問題⑤
上家7mポン→打5s
違和感を探して、相手の待ちを推測してみて!
ZEROの読み
・4sか6sトイツの58p(36p)待ち
・もしくは7s単騎
違和感としては、
①6mを先に切っているのに7mをポンしたこと
②直前に5sが通っていること
この2点。
何度も言っているように、違和感が起点になるので、気付けるかどうかが一番大事だ。
まず①から5sは関連牌であることが濃厚になる。
そして先にリャンメントイツを固定してのポンは
・待ち変え
・ブクブク
・トイトイ
の3つが考えられる。
(この記事参照)
そのうちのブクブクを考えると、②から5sがトイツから切り出されたことが否定される。
355s
455s
556s
557s
ここらへんのパターンが一撃で消去できるのだ。
残るパターンは
335s
445s
566s
577s
このうち、335sと577sは消去できる。
たとえば335sだったとしたら
ここから6mを切ったことになる。
おかしいよね、普通は5sを切る。577sも同様。
では残った445sや566sのケースはどうだろうか。
ブクブクすぎへん?とは思うけど、あるっちゃーある。
だから・ブクブクパターンは4sか6sが頭のピンズ待ちと読めるわけ。
やはり、待ち変えが自然かな。↓
ここから6mを切ってカン5sのテンパイから7mをポンしてのトイトイ。
1番しっくりくるのはこれ↓
6m切ってカン6sテンパイから7mをポンしてドラの7s単騎。
よって答えは
・4sか6sトイツの58p(36p)待ち
・もしくは7s単騎
となる。
打ちながらこんなに考えるのは無理だよーと感じるかもしれない。
ようはパターンだ。ゼロマガで何回も書いている。
トイツ固定のポンを見た瞬間に
・待ち変え
・ブクブク
・トイトイ
の3つのパターンがあることを思い浮かべること。
直前に5sが切られているのを見て、355sのようなケースを消去すること。
そうすると残るケースが狭まってくる。
では最終問題。
問題⑥
上家が 3pチー→2枚目の1p 8mチー→打7p
さて、まずは違和感に気付いてみよう。
もう一度。
まずは1pのトイツ落としからタンヤオ濃厚ということがわかるよね。
そして問題⑤と同様に、私が切った7pをポンしていない。
上家の切った58pもチーしていない。
間に7sの手出しが入っているので不確定ではあるものの、58p待ちではなさそうだ。
では58p待ちじゃないとしたら、何が言えるのだろうか?
ZEROの読み
・愚形待ち
・7p暗刻からの良形待ち
まず、リャンメンチーは情報の宝庫であることを認識しよう。
・リャンメンチー
・直前に安全牌を切っている
と鳴き読みの材料が揃っている。
ここまで情報が揃うと、7pが暗刻からの切り出しでない限り、
58p以外の単純リャンメンは当たらない
と読むことができる。
なぜか。
なぜかと言われると困るのだが、たとえば25sだったとしよう。
すると
前巡、ここから東を切ったことになる。
8pヘッドとしたけど、何がヘッドでも7p切るよね。
例外としては
7pがアンコのケース。
これ以外は、単純リャンメンは全部通せてしまうのだ。
だから3枚見えの2や8とか通せてしまう。
さっきの例だと7sを切っているので6sも通せてしまう。
ここらへんに詳しく書いてあるので是非。
じゃあ何があるのかって言うと、本譜のように
愚形待ちが本命になる。
あの仕掛けを見た瞬間に「7pアンコからじゃなければ単純リャンメンはない、愚形待ち濃厚か…」と分かるの凄くない?
こういう例外もあるにはあるんだけどね。↓
冒頭の独歩さんの言葉のように、「〇〇そう」というのが大切。
何もわからないのと、例外を把握した上で「単純リャンメンがなさそう」と感じるのでは、対応も結果も大きく変わるだろう。
われわれも「◯◯そう」から始めようではないか。
読みを勉強中の自分にはありがたい内容です(≧∇≦)b https://t.co/QD161p27zU
— 43歳無職素人童貞仮性包茎 (@kuzumahjong) January 31, 2021
六段で有料記事書いてる人だっているんですよ!!!!!?????!! https://t.co/4AGjneS4Dp
— はねおか (@haneoka0707) January 31, 2021
麻雀戦術記事ではないでしょうw
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