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仕掛けの極意、トイトイスキップの概念とは【麻雀】★★

トイトイスキップは、手役大全に出てくる麻雀戦術用語である。
名付け親は黄河のんさんで、ネーミングや中身があまり秀逸なのでパクらせれもらった。→打倒『ZERO』-無名貧乳中堅録1-

トイトイダッシュがトイトイに向けて強引に走り出すのに対し、トイトイスキップはトイトイ一直線ではなく、トイトイへの渡りも見つつ、無理そうならかわし手としてのルートも残す技のことである。

言葉でごちゃごちゃ解説してもわかりづらいので例を見ながら解説していく。

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園田賢のトイトイスキップ

先日のMリーグにて。

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園田プロは2巡目に南をポンしてこの手牌。↓

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1sを切るか中を切るかという手牌だが、園田プロはなんと2pを切ったのだ!これがトイトイスキップだ!

この手牌、普通に進めても高くなる要素がほとんどない。
しかし重なっている1sと役牌の中を温存することによって、中が重なった時に「トイトイ・役・役」のマンガンのルートを狙うことができる。

(2p→1pと見せることによって手の速さをアピールする狙いもある)

直後に打たれた2mもすかさずポンをして打1p。↓

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高打点の可能性を残しつつ、かわし手にも移行できる。
そして他家から見たときの迫力もある。

直後に47mが打たれても園田プロはチーしないかも…いや、ホンイツに見えるからするかな。

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結果的には南のみの1翻で出アガリしたが、道中は高打点の目をしっかり残していた。ほんの少し手牌進行を遅らせたあの打2pがトイトイスキップの真髄と言える。

もう1つ園田プロの例を見てみよう。
今度は初年度の牌譜である。

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親番の園田は2巡目に白をポン。
このポン自体はなんてことない仕掛けだが、園田プロはなんと7mを切ったのだ。

先ほどの打2pと狙いは同じ。
7m→5mと払うことによって手の速さ、もしくは手の高さをアピールする。他家が手をこまねいているうちに手を作っていこうという腹だ。

ツモが寄らなかったらさきほどのように安手になることも受け入れる。

この手の場合はトイトイの他にもソウズのホンイツがある。

次に6sを重ねて打5m。↓

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5m7mを見ると、他家は字牌やソウズ・ピンズが切りづらくなる。
実際に上家に座っていた石橋プロは早々にギブアップした。
4人の争いから1人を降ろした格好だ。

さて、最終的にこの仕掛けが倍満になろうとは、誰が予想しただろうか。

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トイトイスキップが最大限うまくいった実例になった。

トイトイスキップのコツは「意識」

トイトイスキップは「高打点狙い」と「かわし手」のいいところ取りの戦術だということが理解できただろう。

キーとなるのはほんの1牌である。

牌図①

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牌図①は現状はかわし手だが、対子が多いので、中を仕掛ける前からトイトイスキップを意識する。
意識ができていないと、2mを切ってリャンメン固定したり、西をツモ切ったりするのではないか。

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