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スマブラDXリレーとRTA in Japan

スマブラDXリレー

それは、2020年7月のことだった。
何となくニコニコ動画を巡回していたら、スマブラDXリレーなるRTA企画を目にした。


そしてその中の項目には
「F-ZERO GXストーリー(難易度任意)」

競技紹介

ストーリーモードの全体通しはほとんどやっていなかったが、タイムアタックの集合体みたいなものなので、もちろんのこと応募。

スマブラDXリレーの結果

順位発表

区間賞。しかしチームは3位・・・

RTA in Japanへの応募

スマブラDXリレーも1月前に控えたときのこと


海外でのRTAイベント、AGDQ等ではF-ZEROを走っている方が何人かいらっしゃったけど、日本ではいないよなあ。
よし、ここは私がパイオニアになれるチャンスだ!
でも競合激しいし、走ったのも昔だし、下手だしなあ・・・
ということで、落選の可能性大と思いながらもダメ元で応募


まさかの当選


まさかの当選である。
スマブラDXリレーも終わって一息つけると思ったらコレである。

RiJ当日の結果

2話で3回ミスったけど、他はノーミスだし、まあこんなものでしょう。

本番までのプロセス

えっ!?随分とアッサリしたレポートだなあって?そりゃそうだ。ここからが本題である。正直な話、大会で出た結果のタイムはどうでもいい。
私は本番までの時間で積み重ねたプロセスの方を重要視している。

まず練習のなかで主眼に置いたことは
「自分の中の最大値・上限値を引き上げること」
そうした理由は、「常に自分の100%を出すことは不可能。ならば自分の最大パフォーマンスを引き上げ、70~80%の力でも昔の100%を超える」という考えが根底にあるので。

この最大パフォーマンスの引き上げ、私の場合は基礎テクニックの向上はもちろん、プレイの引き出しを増やすことで行っている。
今回のF-ZERO GXを例にすると、繰り返しの練習による基礎固め、走行方法やルートの試験、ブースト配分や加速テクニックの使用場所や回数の増加が主に挙げられると思う。

ちなみに全体的な練習レポート動画を、現在Voiceroidによる解説をつけて製作中なので、良かったら見ていただきたい。


目標を立てる

だがいくら上達を目標にしていても、いきなり無名から世界記録を狙う等の無理なハードルを設定してはいけない。経験はあるが、必ず挫折する。ましてや今回は数か月の短期間である。
なので目標は「このくらいなら出来そうだ」という、今の自分よりちょっと高いところに設定した。

余談だが、イチローの引退会見を見ていて

「あくまでも秤は自分の中にある。少しずつの積み重ねでしか自分を超えていけない。一気に高みに行こうとするとギャップがありすぎて続けられない。後退しかしない時期もあるけど、自分がやると決めたことを信じてやっていく。遠回りすることでしか本当の自分に会えない」

というのが一番刺さった言葉である。

スマブラDXリレーまでの目標

このリレーを迎えるまでに設定した目標は主に3つ

1.F-ZERO Central(注:世界のF-ZEROコミュニティサイト。以下FZC)のストーリーノーマルランキングトップ10入り
2.Speedrun.com(RTAのランキングサイト。いろんなゲームがあるよ!以下SRC)にて、一度はStory Any Difficultyの3位になること
3.ストーリー9話2分切り

の3つ。理由はストーリー全体に渡るタイムの底上げと手薄だった9話の補強。

リレーまでに得られた成果

1.FZCストーリーノーマルランキングトップ10入り

2.SRCにて、Story Any Difficultyの3位になること


目標1と2に関しては、
・3話のショートカット導入
・4話の破壊パターンの最適化
・5,7,8話のラインとブースト配分の最適化を主眼に置き取り組んだ。

3.ストーリー9話2分切り

目標3に関しては、これまでに使っていなかったはみ出し加速増加とサイドアタック加速によるダイブを取り入れ、走法を変更し上限値を引き上げた。
ということで、ミッション達成。

ただし、本番はかなり抑えめのプレイを心がけた。
これは自分のためにプレイしているのではなく、チームのためにプレイしているので、極力安全度の高さを意識したため。
自分のエゴを出すのが目的なら、それは別の機会で良い。

RTA in Japanまでの目標

前述したとおり、急遽決まったことではあるが、やることは決まっている

1.2話の大幅な短縮
2.SRCのStory Very Hardランキングで一度は3位に入る
3.あわよくばFZCのストーリーランキングトップ5入り

目標1の2話の大幅な短縮。これは目標2と3の達成には必須となる、最重要ミッションである。
何故なら、当選判明当時は1分切りが当たり前の中ベストでも1分3秒と、このエピソードだけ遅れをとっていたから。

RTA in Japanまでの成果


取り組みして4日、まずは1分を切ることに成功する

しかし、ここで思わぬツイートを目にする。
「この調子ならあと2週間で40秒切れそうですね」
まさかとは思いつつも、休日に練習を重ねる。

本当に予言通りになっちゃったよ。
で、最終的に37秒929まで短縮

こうなってくると目標2の達成も現実味を帯びてくる。
12月に入り、全体通しにトライ

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さて、これは目標3も行けるのではないかということで取り組み

RiJ決定以前の違いとしては。
・4話のパターン最適化
・6話は新たな浮上加速を導入
・更に3話はその後、終盤のショートカットジャンプを改善。

そのほかのエピソードは全体的に既存の走法を磨き上げた。
で、得られたトータルタイムが全難易度4位。ここから上は怪物揃い。

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こちらもミッション達成。
この2つのイベントが無ければ、おそらくここまでは辿り着けなかったであろう。こういったイベントが原動力になったことは間違いない。

また、練習中にプレイの目標を立てて当日を迎え、終えたことは大変充実感に溢れていた。これは、これまでTwitchなどで配信するだけでは得られなかった経験であると思う。

解説について

スマブラDXリレーは運営によりムギ五級氏、RTA in JapanはF-ZERO GXの最高速セッティング走法を知り尽くしているであろう、ブレイブ氏にスケジュール確認、依頼。お二方ともたいへんわかりやすい解説でした。
今後他の走者がF-ZEROでRTAイベントへ出て、私が解説に回る機会があるかは不明ですが、ぜひ参考にしたいと思います。

また、イベントに当たっては、Yoshifan氏作成のF-ZERO GXのNPC仕様書を参考にしました。
https://github.com/yoshifan/fzerogx-docs/blob/master/mechanics/cpus.md

反省点

目標を達成したとはいえ、プレイ外での反省点。

1.PCに余計な動きをさせない
2.普段の配信は少ないとはいえ、しっかりした予備機材を用意する

1に関しては、スマブラDXリレー中にスタートする際、OBSが止まってしまうトラブルが発生してしまった。こういったことが起きないように、余計な負荷がかからないようにしたい。

2に関しては、いつも使っているマイクの調子が悪く、古いものを引っ張り出してきたために起きたトラブル。普段マイク付きでの配信をあまりしていないとはいえ、多くの人に見てもらっている自覚を強く持ち、準備を進めるべきだった。

以上で、スマブラDXリレーとRTA in Japanの参加レポート、終わります。

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