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10月12日(土)INEOS159

<ヘルスケア定点測定データ>
・起床時脈拍数:54
・BOLTスコア:51
・体重:66.7

<ワークアウト内容>
なし

台風やばし。

朝から避難準備。妻の実家のマンションが近くにあって、そこが6階ということもあり、迅速に準備を済ませて、移動。

段々と風が強くなってくる。雨はそうでもないんだけど、風がやばい。

そんな中・・・

待ちに待った一大イベント。YouTubeでチャンネルをセットする。

「INEOS159」

キプチョゲが、フルマラソンで人類初めて「2時間」を突破できるか!?

外はビュービューと猛烈な風が吹く中、避難先の妻の実家にてMacBook Airの画面に食い入る。

途中、娘からの「プリキュア観たーい!ねーえー、プリキュアー!もう、アイカツでもいいからさー」っていうプレッシャーを10分ごとに跳ね除けつつ、とうとう、ゴールまで1kmを切る。

ペーサーが離れキプチョゲがひとり、異次元のゴールへと向かう姿になんだか、目から汗が・・・

すげー、歴史的瞬間。

次は東京オリンピックのマラソンに出んのかな?

東京オリンピックのマラソンに出るってことは、ベルリンには出れないことになる。

彼にとって、オリンピックも金メダルって、どんな価値があるんだろう?

もちろん、マラソンレースで誰よりも速くゴールテープを切ることは、簡単なことではない。

しかし今のキプチョゲにとって、オリンピック金メダルと、公式レースでのサブ2とでは、どちらに価値を感じるんだろう?

もちろん、彼の大ファンである僕としたら、日本で走る姿を見てみたい。

しかし、僕らは平等に年を取る。

キプチョゲだって、そこは例外ではない。

僕らレベルで言ったら、40歳超えてもタイムが伸びることは十分に考えられるけど、キプチョゲのようなハイパフォーマンスを、どれくらいキープできるんだろう?

現在34歳のキプチョゲ。東京オリンピックの時は35歳になっている。

「皇帝」の異名でお馴染みのハイレ・ゲブレセラシエも、当時のマラソン世界記録(2時間3分59秒)を出した時は35歳。

それ以降は自身の記録を更新することはなかった。

もちろん今回のINEOS159での偉業は、後世に語り継がれるだろう。しかし、公式レースでの「159」となると、これはまた、別の意味をもつ。そして、そこに最も近いのが、キプチョゲだと言える。

エチオピアのケネニサ・ベケレが、先日のベルリンで2時間1分41秒を出し、衝撃的な復活劇とともに、キプチョゲが持つ世界記録にあと2秒と迫った。

もしかしたら、東京オリンピックではこの2人の競演が観られるかもしれないし、もしかしたら次世代の新星が現れるかもしれない。

そう、2003年の世界陸上の5000m。18歳だったキプチョゲが、当時の1500m世界記録保持者のエルゲルージにラストスパート合戦で競り勝った時のように。

東京オリンピックと、公式レースでの「159」。

どちらを選ぶのか?それともどちらも達成してしまうのか?それはキプチョゲ本人しかわからないことだけど、ただ一つ僕らにもわかることは・・・

これからもキプチョゲからは目が離せない、ということだ。


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高岡尚司(プロランニングコーチ)
高岡 尚司(たかおか しょうじ) ゼロベースランニングクラブ・オーガナイザー 熊本国府高校陸上競技部長距離ブロックコーチ 鍼灸マッサージ師 ランニング足袋・開発アドバイザー ALTRA JAPAN アンバサダー 合同会社エフエイト・代表社員