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Vol.11 ステップ⑩膝を前に出すと骨盤は回旋する
「胴体回旋&落下(Trunk Rotation & Fall:TRF)スキル」とは、胴体の回旋によるエネルギーと、胴体の落下によるエネルギーを掛け合わせることによって、一歩の推進力を改善するスキルです。
ここでは、このスキルにはじめて触れる初心者ランナーでも習得が可能なように、体系立てていくことを目的とします。
さて、前回までは「胴体落下スキル」について説明してきました。
今回からは「胴体回旋スキル」についてお話ししていきます。
それでは早速はじめましょう。
骨盤と胸郭の動きを膝と肘で誘導する
まずは、今日の動画です。
今日の動画で紹介しているドリルは、一本歯下駄「GETTA」の開発者で、サッカーやボクシング、陸上競技選手の運動指導をやってらっしゃる宮崎要輔さんの「一本歯下駄インストラクター講座」で学んだことがベースになっています。
胴体を回旋させることによる推進力改善効果に関しては、この講座に出る前から体感していて、自身でもある程度体系立ててはいましたが、この講座に出たことによって、さらに動きの解像度が高まりました。
そんな経緯もあり、この動画でもGETTAを使っているわけですが、もちろんGETTAなしでも構わないものの、どうせやるならGETTAを使った方が効果を感じやすいです。
それでは、ドリルの説明に入ります。
①両手の人差し指のMP関節の内側を、左右それぞれの上後腸骨棘(PSIS)に当てる
→MP関節とは、拳を握ったときにボコッと出ている部分ですね。この内側をPSISに当てます。
②左足は踵を、右足はつま先を床面に置き、左踵に体重を載せながら右膝を前に出す
→できるだけ右膝を前に出します
③これを左右、ゆっくりと繰り返す
まずはここまでひと通りやってみましょう。
やってみた上で、ここからのポイントを読んでみてください。
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高岡 尚司(たかおか しょうじ) ゼロベースランニングクラブ・オーガナイザー 熊本国府高校陸上競技部長距離ブロックコーチ 鍼灸マッサージ師 ランニング足袋・開発アドバイザー ALTRA JAPAN アンバサダー 合同会社エフエイト・代表社員