クリスマスイブで目が覚めた話
<おじさんDX Vol 316>
知人のMさんは、大手企業の中間管理職です。入社してからこの会社一筋で、会社と恋愛しているのかな?と思うくらいの仕事熱心さです。
そんなMさんから突然、「会社を辞めようと思う」と相談されたのです😅
その原因は...。
✅きっかけはクリスマスイブ
Mさんは、10年ほど単身赴任しています。最初のうちは、休日前になると帰省していたのですが、職業柄24時間待機、もしくは呼出しがあれば戻れる範囲にいないといけないのです。
それに毎週帰省すると体力や時間がとられるので、お盆や年末年始くらいしか帰省していなかったようでして、気付けばお子さんは成長しているし、家庭でもMさんは滅多に居ない存在となっていた様子です。
✅仕事だし、単身赴任だから仕方ないよ。
✅寂しさはあるけど、慣れたよ。
今年のクリスマスイブは、金曜日。
12月24日は、お子さんの誕生日でもあるのですが、今年は20歳になる記念すべきクリスマスイブなので、Mさんにとって例年とは違うのです。
ですから早い時期に有給申請をし、クリスマスイブは10年ぶりに家族で過ごす予定でした。
✅予定が覆される
Mさんの職場は、時期的にクリスマスイブなどのイベントで人が出回る時期ほど忙しくなります。昨年は、コロナの影響でそうでもなかったのですが、今年は、コロナも落ち着きを見せつつあるのです。
しかし...そこへ上司がやってきて
✅「有給は、ずらしてほしい」
その事情を聞くと社員の若干名も有給を申請していたのです。
申請は、早い者勝ちではありませんが、それでもMさんは、半年も前に申請していたのですから...。後から申請してきた人を優先するのは「余程の事情があるのか...」とMさんは、思ったそうです。
仕事だから仕方ない...な...。と思っていたMさんですが、やがてMさんの有給が取り消しになった理由の1つである「他の従業員の有給取得理由」を知る事になります。
クリスマスは、友人と飲み会。彼女とデート、家族と食事が主な理由。たしかに彼らにも重要な理由なのでしょうが、一部は昨年も取得している。
考えちゃいけない事なのだけど、単身赴任となると帰省もしないだろうから、「休んでも1人だからあの人は別にいいのでは」と思われているかのようで...。
上司にそのことを聞くと(若手が有給を取得出来ないとなると)機嫌を損ねて辞めてしまうかも知れないし、彼らは若いから色々あるようなことを告げて来ました。
✅君はベテランだから「そのあたりは我慢して、わかってるだろ?」
✅君はベテランだから「この時期休めないのは知っているだろ?」
✅君はベテランだから「若手が辞めないように配慮しなきゃ」
✅君はベテランだから「今更、家庭事情なんて青臭い事言うなよ」
✅我慢していたつもりはないが
Mさんは、これまでも「仕事があるから」と家族旅行等もほとんどしなかったそうです。他の社員が、有給取得し旅行に行っても「気にしないで」と言っていたMさん。
✅「そりゃ自分だって行きたかったよ」
✅「休んだら他の社員が、穴埋めをしなきゃいけない」
✅「他の社員が有給取得するならかぶらないようにしないと」
職場の事情もありますが、上司の発言を聞いて「なんだか目が覚めた」そうです。
✅我慢して当たり前のように、自分自身で就いていた。
✅いい人だっただけで、自己犠牲ばかりしていた。
✅家族を仕事を理由に蔑ろにしていた。
上司だって家庭の行事ごとに参加していたし、その陰で自分は仕事を優先して参加もせずにいたコトは「今更気づいたけど、独りよがりだったんだよ」とMさん。
この職場に自分が存在するのは「あの人達にとって都合がいいからなんだ」
✅自己犠牲は自分を苦しめる
人の良いMさんは、さぞガッカリしたと思いますが、自己犠牲は誰に頼まれた訳でもなく「受け入れてしまう人に回ってきます」
ハッキリと「嫌です」と主張できない人は、自己犠牲に巻き込まれるのです。そうしてその人が、自己犠牲するのが当たり前のようになっていく。
だから私は、Mさんに
✅「会社はいつでも辞められるから、自己犠牲を辞めましょう」
✅「今までと距離を置いて、自分のやりたいことを主張しよう」
と、伝えました。
✅誰かがやってくれる
職場で見られるのが「誰かがやってくれる」という図式。私も経験があるのですが、特に職場の掃除などにおいて、こうした状況は良くあります。
✅就業時間前に軽い清掃をしておく
✅備品等の補充をしておく
✅各部署の調整を行う
✅前日に段取りをしておく。
頼まれたり指示されていなくとも、自発的に動いている人は少なからず居ます。一般的には「気が利く」と表現されることもあるのですが、やらない人は、いつまで経ってもやりません😥
気付いてくれるのを待つ方法もありますが、気付いてもやりません😅
Mさんには、仕事の手を抜くようなことはせずに、些細なことかも知れませんが、周囲への気配りを少し削減するようにしてもらいました。もちろん誰よりも気配りのあるMさんにとっては、ストレスのある事です。
しかし、Mさんの「ありがたみ」をその職場で知ってもらわないといけません。それまで誰よりも早く出勤していたMさん。他の社員と同じ頃に出勤するようにしました。
その反応が...
✅当たり前と思われる
上司から直接「最近、なんだか気配りがなくなったね」と言われたそうです。
Mさんは、なるべく担当以外の業務を行わないようにし、出勤や退勤時間も他の従業員と同様にしたのですが、今まで無償の奉仕活動が、職場において円滑な運営に効果があったことが証明されたのです。
✅Mさんは、周囲の為に仕事をしているのではないのです。
自分の時間を消費し、家庭の事情も考慮して頂けない職場なら、そうなるのも仕方ないと私は思います。
早朝の掃除等が必要ならば、勤務時間カウントしたり、担当を設けるなり改善すべき事項ですし、極端な話従業員で出来ないのなら、外注する必要があります。特定の誰かの善意に「甘えっぱなし」というのは、良くないのです。
Mさんは、上司に
✅「私だって、色々あるんですよ」
✅持ちつ持たれつという関係は大切ですが、持ってばかりじゃね...。
感謝して欲しいからではないのですが、感謝すらない😅
「おかげで随分楽になったよ」と、Mさん。今まで散々遠慮や配慮してきたのだから、これからは失った時間を取り返さないとね😁
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