映画感想『ボヘミアン・ラプソディー』
原題「Bohemian Rhapsody」
◆あらすじ◆
世界的人気ロックバンド「クイーン」のボーカルで、1991年に45歳の若さでこの世を去ったフレディ・マーキュリーを描いた伝記ドラマ。クイーンの現メンバーであるブライアン・メイとロジャー・テイラーが音楽総指揮を手がけ、劇中の楽曲には主にフレディ自身の歌声を使用。「ボヘミアン・ラプソディ」「ウィ・ウィル・ロック・ユー」といった名曲誕生の瞬間や、20世紀最大のチャリティコンサート「ライブ・エイド」での圧巻のパフォーマンスといった音楽史に残る伝説の数々を再現するとともに、華やかな活躍の裏にあった知られざるストーリーを描き出していく。
オープニング、そこから始まるか!
シンガー監督らしくて堪らんよ。
(でも監督、撮影途中でFIREされちゃったらしいけどね)
アタシ、もうこのシーンから感情高まっちまって泣いてんの。アホだわ(笑)
でも監督の遊びゴコロに唸るシーンも沢山あってそれに加えフレディにとってのターニングポイントになるシーンの見せ方が良くってねぇ。
フレディの持つ彼自身の背景が全て生きた時代に背く事だった。
圧倒的な才能は自分の生い立ちや性と向き合う術をもねじ伏せてしまう。
だがそれが音楽の歴史の中に【Queen】というカテゴリーを作り出した軌跡に繋がる。
フレディの人生とクィーンというバンドが彼の【家族】であったその理由を解り易く描いてくれてる。
これを観たらフレディ・マーキュリーという人間が恐らく世間のイメージ(どんなイメージ?)とちょっと違うって事がわかるね。
確かに【異端】という見られ方への彼の内面を描く部分は浅さを感じた。
ただ、自分はその辺をある程度予測できるつもりなんで【大衆向け】と思えばその審判はオーディエンスの好評価が表してると思う。
まっ、全てがありのままでは無いのだろうしね。
ライブ・エイドの完コピシーンは本当に完璧!
『We are the Champions』の演奏が終わった時「あー終わっちゃう」って凄く寂しくて涙ボロボロ流してた。
もっと彼の人生に付き合って居たいなんて生意気な事考えちゃってたよ。
観終わってみればわがままとキュートさを併せ持った人だったっんだなぁって思ってね。
ラミ・マレックの演技は実在の人物を演じた中でもかなり素晴らしいと思う。
(自分の中では役者も映画の出来としても『恋するリベラーチェ』が最高だったからね)
ラミ自身もエジプト系で南アジア人の雰囲気を巧みに演出してるしアメリカでゲイの少年を演じて名が売れたらしいからその点でもお墨付き?
まぁ、フレディ本人を相当研究したのは明白だけどね。
でもそれを踏まえてQUEENの他のメンバーを演じた俳優たちもめちゃめちゃ好演で彼等の演技が無かったら作品自体違う方向に行ってたかもね。
もちろんブライアン・メイとロジャー・テイラーはオリジナルメンバーで今でも現役で活躍中だけどライブ・エイドのシーンはグウィリム・リー(ブライアン役)なんてご本人にしか見えないくらいだったよ。(これはご本人談にもある「鳥肌もの」だってね)
てか、ディーコンを演じたのってあのサイコーに泣かされた『マイ・フレンド・フォーエバー』のジョセフ・マッゼロだった!『ソーシャル・ネットワーク』にも出てたかね。
あと、ボブ・ゲルドフも結構ツボるww。
みんな楽器演奏頑張ってアップも吹替え無しだってさ!スゲェ練習量みたい。
あちこちにシンガー監督流のお茶目な皮肉やユーモアが入ってるし衣装や映像の彩色も美しい。
QUEENマニアには楽曲の選択が物足りなかったりそんな事もう知ってるよなんて声も出そうだけど…アタシみたいにもちろんクィーンは知ってるし好きだけど背景までは深堀しなかった者共の為に敢えての誰もが知ってる楽曲の選択と成り立ちが描かれてるのはのめり込み要素だと思う。
QUEENの楽曲って大人になって聴いた方がより沁みる気がするなぁ。
ホントに永遠に聴き継がれる曲ばっかりだよ!
ついでに・・・オマケ程度の監督のお遊びだけど【ボウイのインタビューシーン】は一瞬過ぎてツボった!めっちゃ笑えた。シンガー監督のこう言うトコ好き( ✧Д✧) キラーン (多分シンガー監督だと思うのよねぇ)
そういえば、20世紀FOXのロゴタイトルファンファーレはブライアンとロジャーの新録だってさ。
いや、このファンファーレからワクワクしたのよ!