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『凪待ち』

◆あらすじ◆
ギャンブル依存症で、定職にも就かず無為な毎日を送る木野本郁男。恋人でシングルマザーの亜弓とその娘で高校生の美波のためにもとギャンブルから足を洗い、亜弓の故郷・石巻に移り住み人生をやり直す決意をする。実家では末期がんに侵されながらも漁師を続ける亜弓の父・勝美がひとりで暮らしていて、ご近所の小野寺が何かと世話を焼いていた。そんな中、郁男は印刷会社で働き出し、再起に向けた新生活がスタートする。ところがある日、亜弓と衝突した美波が夜になっても戻らず、心配でパニックになった亜弓に八つ当たりされた郁男は、彼女を車から降ろし、置き去りにしてしまう。その後、亜弓は何者かに殺され、遺体となって発見される。責任を感じ、次第に自暴自棄となっていく郁男だったが…。




何枚も皮が剥けた感の香取慎吾が想像以上に良かった。
あのちょっと甘えた声もこのろくでなし役には効果的。

白石監督ならではの映し出される空気の匂う様な生々しさが全編に感じられる。

無残な殺人から事は発するがサスペンス性はむしろ後回し、群像劇としての描きが非常に丁寧でのめり込める。

しかし、リリー・フランキーと音尾琢真はどんだけ起用されるんだ!?
凄く良かったけどね。

人間の恐ろしさも優しさも計り知れない。
この映画はそんな人間の二面性や救いようの無い身勝手さが描かれる。


でも香取演じるこのろくでなしには少しも共感出来ない。

………

だから一つ難を言えば【ろくでなし】を描く時間がチョイと長いな・・・と・・・。


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