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映画感想『ワンダーストラック』
原題「Wonderstruck」
◆あらすじ◆
1977年、ミネソタ。母親を交通事故で亡くした少年ベンは、母の遺品の中から、会ったことのない実父に関する手がかりを見つける。その50年前、1927年のニュージャージー。厳格な父に育てられる聴覚障害の孤独な少女ローズは、憧れの女優リリアン・メイヒューの記事を集めたスクラップブックを大切にしていた。ある日、ベンは父を捜しに、ローズは憧れの女優に会いに、それぞれニューヨークへ向かう。2人の物語は、やがて不思議な縁で結びつき……。
2つの時代、2人の少年と少女を交互に描きながらその二人の人生の繋がりをトッド・ヘインズらしいファンタジックで色彩を巧くスクリーンに取り込んだ映像美で魅せる作品。
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子供達の気持ちに寄り添った流れがその結末を知った時静かな感動に結びつくとても丁寧な作りになってる。
核心に触れるまで結構時間が掛かるけどモノクロで映される20年代の設定が時代の流れも見せつつ描かれるから繊細な演出に見入ってしまった。
聾の少女ローズが無声映画の劇場から出てくるシーンが好き。トーキー時代の到来を示唆してて彼女達にとっての大きな変化が見える。
そう言うちょっとした表現が繊細。
美術も好き❤️
人生の哀傷も描きながら物凄く優しくて温かみのある作品になってる。
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