『轢き逃げ 最高の最悪な日』
◆あらすじ◆
大手ゼネコンに勤める若きエリート・宗方秀一は、白河早苗との結婚式を3日後に控え、その打ち合わせへと車で向かっていた。式の司会を務める親友で同僚の森田輝が助手席に座る中、急ぐあまり不慣れな抜け道で若い女性をはねてしまう。しかし周囲に誰もいなかったことから、秀一と輝はその場を立ち去り、そのまま打ち合わせへと向かってしまう。警察の捜査に怯えながらも、結婚式の準備を進めていく秀一だったが…。一方、突然の轢き逃げ事件で一人娘を失い、悲しみに暮れる時山光央と妻の千鶴子。ある日、遺品の返却に訪れた2人組の刑事、柳公三郎と前田俊から“娘さんの携帯電話が見あたらない”との報告を受けるのだったが…。
罠に嵌った感は全く無い!
1つの轢き逃げ事件に絡む様々な人間の感情を描いてるんだが前半の振りに対して真相を描く後半の作りの甘さが大分目立つ。
杜撰でちょっとシラケ気味。
イマイチ展開に納得がいかないからツッコミ所は多々あるぞ。
現社会性を描きたいのは重々解るのだがね。
人の裏側にある【顔】を見抜くのは容易じゃ無いよなぁ。
個人的には被害者の母親を演じた壇ふみが十八番な役柄で良かった。
ずっと我慢してた感情が噴き出るシーンはついつられて目頭が熱くなった.
それから早苗との会話の後、手を重ねて見せる表情についつい心の中で「うわぁ〜」ってなったよ。あれは強烈だった。
ただ、サブタイトルの意味は解ったがコチラの気持ちとしては「落としどころソコ?!」だった。
絶対あの二人の同性愛が発覚していく設定なのかと思ったけどなぁ・・・嫉妬心をそれだけ深く持って生きるって余程の事が無ければあそこまでにはならないと思うんだけどその理由が薄いなぁ。だったら早々に離れれば良かったじゃないか。
後半の真相部分は納得できない展開が目白押しなんだよな。
・テルの計画が余りにも杜撰
・宗方の勤める大手企業が詫びに来たとき父親が「馬鹿にするな!」って叫んだんだけどどう見ても会社側は馬鹿にはしてない。むしろあの親娘はイイ人だ
・水谷豊演じる時山が犯人を割り出す時の確信に対する裏付けが解せない
・周囲の手前、大手ゼネコンの役員の娘が犯罪者の婿を待てるわけが無い(綺麗事にしか感じられない)
・娘の携帯が無い理由=テルが盗んだ理由がイマイチ解せない。事故の後なら解るけどね
・極め付け、閉店の店の前で待ち合わせしただけで【轢き逃げ事件】は起こせないと思う。宗方の困った顔が見たいって理由ならあの時もし娘が車の前に立っていなければただの急いだ道のりだし・・・・・あぁ、テルにとっては賭けだったのか。そういう結果になったから逃げろって言って促して楽しむ寸法だったわけか。それなら解せるわ。
でもなぁあの動画の静止画像から解るかなぁ・・・ちょっと違う能力がある風な演習も気持ち悪かった。家(個人情報)も直ぐに割り出して、もう【直感が素晴らしいベテラン刑事】みたいな【一般人父】ww
他の人は感じないのかもしれないけど自分は水谷豊の演技もちょっと鼻に付いたな。
【右京さんのイメージ】を払拭して臨んだのは痛い位に感じたけどね。
でも若干わざとらしさに繋がっちまったか?
逆に刑事役の二人は好きだった。
岸部一徳のベテラン刑事はもう安定って感じでいい流れ作ってる。
そこに絡んで来る若い相棒、毎熊克哉演じる前田が凄く現代っ子だけど真面目なイイ奴で好感が持てる。この役者君好きなのよねぇ〜。
「ダブルミンツ」にも出てたり「まんぷく」の時は一番注目してたのだ。
これからももっともっと活躍して欲しいぞ。
まぁ、とにかくちょっと残念だった。
昨今、車関連の事故やトラブルが多発してて他人事じゃないから期待したんだけどね。