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はじめての声優学入門*5時限目「声を服装、髪型、メイク、匂いのごとく気にしてますか?」

5時限目の講義の時間がやってきました、今週も楽しんで声優学を学んでいきましょう!

ところで皆さん自分の声って気にしていますか?髪型や、服装や、メイクや、匂いなど気にしますよね?それらと同じように気にしていますか?
髪型や服装など自分がいいなと思えるもの、または周りの人からいいなと思ってもらえるものなんかで考えたりしませんか?声をそれらと同じように気にしていますか?

髪も服も綺麗にしてるのと、ボサボサの髪で洗ってない服を着てお風呂に何日も入ってないのだとそれぞれどんな印象を持ちますか?それらの見た目や匂いという「視覚」や「嗅覚」からの刺激は電気信号として脳で受け取られその人への印象となります。

もちろん声も「聴覚」として脳が認識しその人へのイメージに繋がります。
「あの人怖そうだな」「あの人今日は元気ないな」「あの人の声って好きだな」などなど皆さん声から色々と印象を持った経験あるのではないでしょうか?

しかしながら髪型や服装やメイクや匂いのレベルほど「声」って気にしてない人が多いように思うのです。

声がリスナーに与える印象。

声優さんに置き換えれば、演じたキャラクターや感情を

・最終的にアニメなどを観て聴いたリスナーが「原作のキャラのイメージにあってる」とか「あのセリフの時の言い方萌え!」とか「めっちゃ演技うまくて泣いた」とかを目指す訳です。

・それにはそのアニメの為の収録で音響監督さんが「バッチリOKテイクだ!ワンダホー」と言ってもらうのを目指す訳で(ワンダホーとは言わないと思うが)

・それにはその役をゲットする為のオーディションで監督、プロデューサーなどなどが「演技うまいしこのキャラクターにぴったりだ」と思ってくれるのを目指す訳で、

・それにはそのオーディションの話をもらう1つとして事務所のマネージャーさんに「この人ならこのオーディション受けたら役取れそうだ」と思ってもらう事を目指す訳で。

・それには事務所に入るオーディションで、はたまた養成所でのレッスンで先生に良い声優になりそうだと思ってもらうのを目指す訳で。

これら全部リスナー側が「音声」から受ける「印象」!


人間性やら見た目やら大人の事情やら、もちろん他にもいろんな要素はありますが、揺るがず芯にあるのは「演技力」。「声」。声優さんは「声」を聴いてくれたそれぞれの相手に好印象を持ってもらう事が大事になる訳です!

そんな声をゲットするにはどうすればいいのか??その方法を導く為に、これまた音声学の力を借りようではありませんか!


■音声学は主に3つある

そんな「音声学」は「音声学」と言ってももう少し細かく分野が分かれるのです。そしてそれぞれが声優の技を磨く方法につながるのです!
その音声学は主に以下の3つ。

・調音音声学
・音響音声学
・知覚音声学

です。

ほお、それがどうしたんだい?って思われるかもですが、この3つがそれぞれ何を研究するものかを知ると声優の技術に役立つものが見えてきます!

僕が最初に知ったのは慶應義塾大学の川原繁人先生の著書『「あ」は「い」より大きい!?—音象徴で学ぶ音声学入門』(ひつじ書房)を読んだ時なのですが、雷鳴が脳に落ちたようにハッとして気付かされ閃いたのを今でも鮮明に覚えています!!(雷鳴落ちたら大変)


■それぞれの音声学が何を研究しているか?
3時限目の講義でもお話ししましたが音声コミュニケーションは、空気の振動によって行われています。話者の声帯や舌、唇等で調整された音声は空気振動として伝わり聴者の鼓膜に達します。すると聴者の脳はその振動をメッセージとして受け取ります。

3時限目の授業より音声コミュニケーションの図


もう少し上記の図を簡略化すると、下記の図となります。(話者と聴者が上記の図と左右逆になっているのは失敗しました苦笑)
話者が発声した「おはよう」は空気振動で聴者の鼓膜に達し、その振動から聴者は話者からの「おはよう」(挨拶)と言うメッセージや、音声に乗っている感情や話者の人柄などの情報を受け取る形になります。

音声コミュニケーションには「話者」、「空気を介しての伝達」、「聴者」と言う3つが関わっていますよね。この3つをそれぞれ研究しているのが「調音音声学」「音響音声学」「知覚音声学」と言えばわかりやすいと思います。

・「調音音声学」は話者が発した音声がどのような発声器官の調整でできているかを研究する分野。

・「音響音声学」は音声がどのような空気の振動をしているかを研究する分野。

・「知覚音声学」はその音声を聴いた聴者がどのように感じるかを研究する分野。

となっています。


そう、声優を目指す方は最終的に音声の届く相手(リスナー)がその音声からどのような印象を持ち、どのように伝わっているのかを考えて、言葉を発する事が大切です。それには相手に伝わる音声とはどのような音であり、それはどのような発声器官の調整が必要かを知る事が大切です。

もしもキャラクターや感情を表す声色を作る為に関わる発声器官を熟知して、その器官を自由自在に動かす事が出来て(そのトレーニングを知って)、どの組み合わせがどのようなキャラクターや感情になるかのレシピを知っていたら目指す場所は明確で、もう少し練習効率は上がり、できるキャラクターや感情の幅も増やしやすいとは思いませんか?いかがでしょう、皆さんそんな商品欲しくありませんか?欲しいですよねー。そんな皆さんに朗報です!なんとこちらの商品、タダ!0円ぽっきり!タダより高いものはない?いや必要なものが1つございます、必要なのは「勉強したいと思うやる気」だけ!やるだけ!でもね、意外とやってくれない人が多いのです苦笑。でも誰でも飛び込める世界なんです!まあ、なんて素敵なんでしょう「音声学」って!!なので楽しさや意外と難しくないってのを伝えたい!(どうやって伝わっているかいつも悩む)

これは日常生活においても同じで円滑なコミュニケーションを行う上では身につけておきたい技になると思います!

さて次回からもっと細かく「調音音声学」「音響音声学」「知覚音声学」がどのように声優技術の向上に役立つかをディグって行きたいと思います!

それでは今回はこの辺で、皆さんお疲れ様でした。あ、ご意見ご感想ありましたらこちらにコメントでも僕のtwitter(@zen_nagatsuka)にでも送っていただけましたらです。いろんな意見交換をして声優学が学問として発展できたらと思ってますのでよろしくお願いします!

では次回6時限目まで各自休憩くだされ、アディオス!



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