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エヴァ・グリーンよ、常緑となれ。

仕様の変更があったんだろうか、Facebookに広告が増えてきてうんざりさせられているが、それだけでなく、やたらとエヴァ・グリーンの画像を私のタイムラインに流してくるようになった……そんなことを書いたのはいつ頃だったか。
彼女のこと、決して嫌いではない。というか、むしろ好きな方だな。なんだけれども、作品の中でみられればいいのであって、やたらに画像を流し込まれてもねえ、どうなのよっていうのが正直なところです。
しかしながら、こういう刷り込みも効果があるってことでしょうか。ついついまだ観ていなかった彼女の出演作のいくつかに手を伸ばしてしまった次第。ネット配信ものですけれども。
んで、自前のデータベースを眺めたりしたところ、今までに9作品を観ていると判明した。しかしながら、この作品は良かったなあ、というものが思い浮かばない。『ドリーマーズ』と『ダーク・シャドウ』はまあそれなりかな、ぐらいの印象で、他の作品群はむしろそんなにおもろくもなかったな、ってのが正直なところ。
にもかかわらず、エヴァ・グリーンの印象は強い。しかも、魅力的だという方向で。普通は好きな役者には、あれは良かったよなあ、という作品があるもんじゃないかと思うんだけれど、この人の場合、そういうのがない。なのに、しっかり記憶に残り、魅力が突き刺さってくる。これって、逆にすごいことだな。作品に恵まれないのに強烈な印象を残すなんてね。本人の魅力のみでインパクトを与えているわけで。

さて、そこで、彼女の魅力は那辺にあるんじゃろうかと考えた。考えれば考えるほど、どんなイメージの役者か判然としなくなったよ。そりゃ、ちみが9本しか観とらんからだがや、なんて、どこの訛りだかわからない言葉で詰め寄られると返事に窮するが、まあ、話を進める。
彼女はフランスの女優枠でもイギリスのそれでもなく、ハリウッドの人とも言えない。きれいだけれど美女枠でもなく、笑わせてくれたりもするがコメディエンヌでもなく、インテリ系だとか性格俳優の類だとかいう括りにもフィットしそうにない。脱ぎっぷりも堂々としていてゴージャスだとかセクシーだと言えなくもないがそこにおさまるわけでもない。つまりは、どこにも属さない人、どこからも独立しているってところに、彼女の魅力があるのではなかろうかという気がしてきている。
これってさ、私の最も好きな女優、シャーロット・ランプリングと同じような在り方なのかもな、なんて思えてくるよ。彼女もね、本当に特別な在り方の人で、どこにも属さない。何にでも化けられるのに、どこまで行っても、強烈にシャーロット・ランプリングそのものなんだよね。
本来、役者の仕事ってそういうものだとも言えるわけだけれども、多くの場合、あの人はコメディがいいよね、だの、あいつはハリウッドのつまんねえ大作枠だよな、とか、野郎は筋肉に頼りすぎなんだよ、なんてなイメージがあったりするじゃん。そういうのがないの。
とはいえ、現状、エヴァ・グリーンはまだちょびっと小粒な気がしなくもない。うむ。もうひと化けするにはやはりどかんと決まる作品がほしいよね。誰か、彼女にいい本を渡してくれないかなあ。コーエン兄弟あたりに期待したいところかな。どうだろうか。佐野和宏監督に頼むのもいいよね。そしたら、音楽は私ががんばります。それより、おれが脚本を書いて彼女のところに直で持ち込むか。飛行機を予約しないと、だな。
そういう作品が一発くれば、エヴァ・グリーン(Eva Green)はいよいよ燦然と輝き続けるエバーグリーン(evergreen)な立ち位置におさまるのではないか……って、もしかして、この駄洒落が書きたかっただけ?

今までに観た作品は以下の通り。
ダンボ (2019)
告白小説、その結末 (2017)
ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち (2016)
シン・シティ 復讐の女神 (2014)
ダーク・シャドウ (2012)
愛を複製する女 (2010)
カジノ・ロワイヤル (2006)
キングダム・オブ・ヘブン (2005)
ドリーマーズ (2003)

ついでに書くと、未見の『姉と過ごした最後の夏』ではシャーロット・ランプリングと共演しているようです。これは観ないと。

ちなみに、最近、Facebookのタイムラインにはやたらとジェニファー・アニストンの画像が流れてきています。さて、どうしたものやら。

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