自治体の行政評価と議会(その3)大分市の事例

 議会による事務事業評価の事例として、大分市の事例を見てみます。本当は議会事務局にメールなり電話なりで聴いた結果を記事にすべきなのでしょうが、とりあえず、ネットで拾えた情報から書いていきますので、正確性に関しては?がつくことを承知しておいてください。
 なお、大分市の行政評価結果の公開状況ですが、施策評価の結果については公開、事務事業評価については、外部評価委員会で取り上げられた事業のみ公開という状況のようです。(大分市HP

1 根拠となる法令等
 「大分市議会活性化会議」の決定で、平成24年から実施されています。同会議は「議会基本条例第16条」に基づき設置されています。

2 具体的な進め方
(1)4~5月 各会派で対象となる事業を選定し、議会内で調整を行う。
(2)6月議会 各常任委員会で対象事業を正式に選定し(15事業)、首長へ通知する。
(3)7~8月 各常任委員会で対象事業について、事前研究を行い、評価シート案を作成する。首長部局でも並行して評価シート案を作成する
(4)9月議会 決算特別委員会の各分科会で、議会の評価シート案と首長部局での評価シート案を基に評価を行う。
(5)議会終了後 首長へ評価書を送付する
(6)2月議会 常任員会で首長部局から評価結果への対応状況について報告を受ける。
 これも現・元議員さんのブログが主な情報源なので、不正確な部分もあると思います。富士市よりはスタートが早くなっています。

3 評価書の内容
 評価結果(5段階)と理由、改善提案等です。富士市とほぼ同じ程度のボリュームです。(大分市議会HP

4 評価書を見ての印象
 富士市とほぼ内容になります。
・記載内容に数値がまったく出てこない
・議会ならではの視点をアピールできていない
 大分市の場合、市の自己評価シートは公開されていませんので、対比することができません。
・評価結果に対する市の対応が情報提供されていない
 制度的には市からの報告がビルトインされているようなので、もったいないところです。