スカイ・イクリプスを読んで心に刺さった言葉「思う壺だな」

 明けましておめでとうございます。昨年はほとんどnoteに投稿できませんでしたが、最近小説を結構読むようになり、自分の行動一つ一つを言語化して表現する力ってつくづく大事だなと思っているので、1年後に今年の自分の思考などが振り返られるよう、投稿数増やしたいと思います。

 去年積ん読状態だったスカイクロラシリーズの番外編となる「スカイ・イクリプス」を丁度読破したので、その中で心に残ったタイトルの言葉について綴ろうと思います。結構有名なシリーズかと思うので、小説自体の内容については割愛します。

 プロフィールにもあるとおり、私自身が集中力が低く、よく注意散漫になることを自己認識しており、これをどうにか改善したいとさまざまな努力をしてしています。
 その中の一つとして、禅の精神を習得中ではありますが、自分の心の持ちようを整えることが精神を安定させる上で重要な部分を占めていると感じています。
 そういった意味では、小説によって様々な人物像や世界観に触れることは、自分の凝り固まった世界観をほぐすのには最適なツールだなと最近思っていることです。
 今回紹介するスカイクロラシリーズには、SFっぽいドライな感じ(感情をあまり出さないタイプ)の登場人物が多く登場します。悪く言うと無機質で非人間的ですが、良く言うと無駄のない、余計なことや不合理なことのない社会感が描かれており、私個人的には読んでいて爽快感みたいなものがあります。
 もちろん、不合理なことから新たなものが生み出せるのも人間の良さとも思ってはいますが・・。

 物語の中では、登場人物自身が綴ったような1人称的な文章がよく使われており、ドライな登場人物が多いながらも、それぞれの登場人物の思考は結構細かく描写されていると感じます。
 今回心に刺さった言葉は、物語内の企業の役員クラスの登場人物が思考の中で、癖のように語尾に使っていた言葉で、他人とのやり取りでつい感情が偏ってしまうのを静止するように、「そように考えるのは思う壺だな」みたいな感じで使っていました。
 企業の役員クラスという、公私混同や感情的になることが慎まれる立場故に生まれた思考かと思いますが、私自身、注意が散漫になったときは「思う壺だな」と心の中で口ずさむと、自分の心を元のポジションにスッと戻せるような心地よさを覚えました。あたかも、世の中は常に自分の集中を妨げようとする何らかの力が働いていて、それに自分が気づけたような感覚です。
 今年はこの技を使って、様々なことに集中して取り組みたいと思っています。

 最後に、スカイクロラシリーズはこれにて全巻読破したのですが、前出のとおり、私はこの物語に出てくる登場人物の、無機質ではあるが、故に余計な情報に惑わされず、本質をついた会話が非常に心地よいと思っています。
 一方で、この登場人物たちが今のリアルな世の中にいたら、きっと社会的に馴染めず、生きづらいのだろうなとも思います。
 この忖度にまみれて本当に必要な行動が起こしにくい世の中(大人の世界)に対するカウンターとして、子供のように空気を読まずに言いたいこと(本質的なこと)を言う登場人物たちのいわば抵抗のような姿勢が、おそらく心に刺さるのだと思います。
 スカイクロラシリーズを読まれた方、この辺り共感ありますでしょうか・・。

 年明け一発目はこの辺りで・・。
 あまり文量多いと続きそうにないので、今年は個々の文量は少なめで、その代わり投稿数を増やしていければと思っています。
 引き続き、よろしくお願いします。

 


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