見出し画像

それじゃ、また今度

ついさっき、卒業式があった。

私は通信制高校に入学していた。

卒業までに友達はまぁまぁ多くできたと思う。

そんな友達たちとたくさん写真を撮り、とにかく卒業式をはしゃぎ倒した。


そんな友達は最後までみんな「最高に良い」人達だった。



卒業式は泣かなかった。

別れも辛いし、みんなとの思い出も走馬灯みたいに流れてきて、泣くには最高なタイミングだったと思う。

でも、椅子が、座ると少し斜めになってしまうようなタイプで、常に脚の力を抜くとバランスを崩してしまう体勢だったため、それに耐えようと必死で全然泣けなかった。



なんてのはまぁ、ただの言い訳だろう。

本当は、卒業式が始まる直前も、その直後も、ずっと楽しい空間で溢れかえっていたからだ。



仲良くなったのはつい最近のことだ。
これは例えでもなんでもない。
本当に最近のことなのだ。


3年の11月頃の文化祭で知り合って仲良くなった友達や、2年の時にクラスは同じだったが、あまり付き合ってこなくて卒業式数日前のホームルーム後に一緒にカラオケに行ったりした友達など、ホントに最近の友達の集まりなのだ。


でも、何故か不思議と長い間ずっと一緒にいたような、妙な心地良さがある。

しかも1人だけとかじゃなく、全員に。


別にみんな趣味が合うとか、お互いの気持ちが分かるとかそんなことは一切ない(と思ってる)。



ただ、全員が話しやすいし、気を使わないでありのままに馬鹿みたいにはしゃいだ会話ができる。





きっと、私は運が良いのだと思う。


あまりにも、みんなが「最高に良い」人すぎる。



卒業式が終わって、友達の何人かでカラオケに行って夜9時半頃、このあとみんなでオールしよう的な流れになったのだが、私は家の都合上、今日中に帰らなくてはならなかった。

「自分はいいから後はみんなで楽しんでよー」
と軽く言ったのだが、みんなは
「それは違うじゃん」と、すぐにバラシになった。


なんか自分のせいで凄く申し訳ないなとは思った。

でもそれ以上に、つい最近親しくなった友達なのに、そんな言葉が言えるなんて、なんて仲間想いな人達なんだろうと、感動してしまった。


そして、「オールするのはまた今度にしよう」と言い、それぞれ別々の方向へ帰って行った。


今はもちろんすぐにでもみんなと会いたいが、たぶん次会うのは随分先になるだろう。


今週中、いや今月中、いや今年中?


はたまた死ぬ前まで?


果たしていつになるのやら。



でも、不思議とそれが寂しくない。


むしろ、楽しみでしかない。


いつかは会えるんだろう。

根拠なんか1ミリもないが、そう胸が囁いた。



ただの想像の話だが、おそらくみんなとは、この世界線じゃなくても別のどこかで出逢っていたんだと思う。


確かに自分が今はちゃめちゃにクサい事を言っているのは分かる。


でも、そう思わざるを得ないほどに、みんなが近くにいるのだ。


今までの自分がロクな人間関係を築けなかったのかというとそれはまた別だとは思う。


しかしこの友達たちは、今までの自分の友達の作り方が下手くそだったんじゃないかと思ってしまうくらい、明らかに仲良くなるのが早すぎたのだ。


流石に、これは特別と言ってもいいんじゃないかと、個人的に思っている。




最後に、そんな友達にちゃんとお礼を言わなければいけないなと思う。



私はテンションが上がると結構言いすぎてしまうことがあり、失礼な事を言ってしまうような奴だ。


私は、カラオケに行くと、選曲など考えずに曲を入れて、それをただ歌って気持ちよくなりたいだけのジコチュー野郎だ。


私は、身体をすぐ壊すから、ご飯もロクな量を食べられないし、夜遅くまでは遊んでいられないような弱虫だ。


私は、すぐ病んだりして、周りに気を使わせてばっかりで、たくさん迷惑をかけてしまうような愚か者だ。







そんな私でも、仲良くしてくれてありがとう。


短い間だったけど、引くほど楽しかったよ。


別々の場所へ行っても、きっと繋がってるよ。




そして、これからもよろしくね。


せめてあと100年は仲良くしよう。


それじゃ、また今度!


あなたのサポートのおかげで人生頑張れますっ 宜しく頼んますっ