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1人じゃ生きられない

はっきり言って、私は重度の寂しがり屋だ。

悲しい時、つらい時は基本誰かと一緒にいないと壊れてしまいそうになる。

だからそういうときはいつも、友達に敢えて分かりにくい「助けて」のサインを送るのだ。

でも、いつからこんな風になったのだろう。



あんまし自分で言うもんじゃないが、私には中々悲惨な思い出が溢れるほどある。

もともと心は強くはなかった。

ただ、その1つ1つの思い出が、はなから弱い私の心に釘を指し、内側から砕こうと止まない。

そんな人生を送ってきた私は、いつしか1人で生きるのが怖くなっていた。

基本誰かに会いたいし、基本誰かといたい。

クズだと思うが、その「誰か」は好きな人だったら誰でも良かった。




ある春のこと、私は環境の変化に対応するのがかなり苦手で困難で、新しい生活について行くことに精一杯になりすぎて、はちゃめちゃに病んだ。

その時に、1人の友達に「会いたい」とずっと言っていた。

確かにうんざりするくらいにしつこく言ってしまっていた。

そのせいか分からないが、その友達から少し距離を置かれてしまった。

それでまた病んだ。

病み倒した。

そりゃもう引かれるほどに。


正直、友達と仲が悪くなってしまうきっかけはいつもこんな感じだ。

私の一方的な想いが気持ちいいくらいに空振り続け、やがて3アウトとなる。

振っちゃだめだと分かっていても、ついつい振ってしまうのだ。



最近でもこんな様なことがあった。

今回は私ではなく、友達の方が病んでいる番だった。

私が2週間くらい会いたいと言い続けていた時、その子は「今は会いたくない」と言い続けた。

意味が分からなかった。

私だったら、病んでる時は5秒で「会ってください」と詰めるだろう。

ただその子は「会いたくない」と言った。

その応えに理解ができない私は、気がつけば自分を責めていた。

あぁ、まただ。

会いたいって言っちゃったから。

嫌われたんだろう。

何回同じことをくりかえすんだろう。

こんなんでばっか、また悩みに悩みを重ねた。



それから1週間後に、友達から「ごめんね」というLINEがきた。

どうやらその子は精神的につらいときは1人になりたい性らしい。

だから私の誘いは断っていただけで、ホントは嫌いになってなんていないでくれていた。

とりあえずほっとした。


しかし、私はそれがどうも不思議で仕方ない。

なぜ、つらいのに1人になりたいんだろうか。

普通なら誰かに呆れるほど甘えて、全ての苦しみを吸い取ってもらうのが最適解だと私は思っている。


少し考えて答えを一応出してみた。

多分その子は、というよりみんな、もっと強いんだろう。

みんなそんな弱くないんだろう。

誰かに頼らないと1人で起き上がることも出来ないような人間はきっと少数で、そんなやつは傍から見たらただ他人に迷惑をかける邪魔者なのだろう。


思い出した。

自分は他人とは違う、お前は他より醜いのだ。

おそらく、この事実に目を瞑っていたから長いこと気づけずにいたのだろう。



その答えが分かったのならやることは1つだ。

強くなればいい。

1人でも立ち直れるほどの度胸があればいい。

そもそも倒れないほどの根性があればいい。

絶対、変わってやるからな。

待っとけ。


そう誓った次の月、私はまた君に寄り掛かるだろう。

あなたのサポートのおかげで人生頑張れますっ 宜しく頼んますっ