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作曲の個人レッスンの様子
7月に前期作品発表演奏会なる催しがあり、作曲専攻の学生は(学部生も別科生も)ここで作品を提出、演奏者を見つけて楽譜を渡し、練習を経て本番演奏してもらう流れです。
この作品提出の期限が5月31日。4月に入学して週1回のレッスンで8回目に作品提出・・厳しいです。作品と言われても、何を書いたらいいかも分からないし。
そんな不安もありつつ、担当のA先生との1回目のレッスンが4月の第2週でした。そこでなんとなくサクソフォン四重奏がいいかなというお話。演奏者の関係でA先生にアテがおありになること、私自身が四重奏なら書けそうだと思っていることなどからそんな方向でとなりました。
「ではスケッチを書いてみてくださいね。」
基本的にこちらの意志を最大尊重といいますか、とにかく書いてきてね、話しはそれからです的なスタートだったわけです。
そこから1週間の間にしたことは・・・
・あまり聴いたこと無いサクソフォン四重奏をサブスクやYouTubeで片っ端から聴く
・サクソフォンという楽器群の特徴、奏法、音域などについて調べる
・作品でどんなことを表現したいか?何をやりたいか?をイメージする
・イメージを元にメロディと和声進行のメモくらいは書いてみる
そしてあっという間に翌週になりました。
2回目のレッスンでは、形式についていろいろと教えて頂きながら、巨匠たちの作品鑑賞しながら進み、このままだとメモを見せる機会がなくなる・・・。
「ちょっと書いてきたのですが・・・」
と差し出してみました。
へ短調のワルツ。パリミュゼットみたいな雰囲気の音楽を作りたいと思っていたのでこの機会にやろうと決心しました。
A先生は私の手書きのメモをじーっと観て
「ふんふん・・・ふん、あれ?ここおかしいですね。CでなくFでしょ?」って指摘。
メモといいながら、ホントに最初のメモじゃなくて、ちょとは見やすく書き直したときに元のメモからの写し間違えの音1つをズバッと見抜かれました。
「あとはまぁ、現時点ではいいんじゃないですか?」
最初の16小節でなにか酷いことになったわけでもなく、さらに書き進むことになりました。とにかく、先に進む。先生がご指導して下さるのは私が何かを書いてからということです。