見出し画像

2021年 わたし的まとめ 娯楽編

おはようございます。ダイゼン(@daizennnn)です。

まとめシリーズ2本目、どうでもいい個人的まとめですが、フラッとこのnoteを見ていつか参考になった!と言っていただけると幸いです…。今回はいい音楽と映画に出会えるシリーズです。

総括編はこちら。

ベストオブフード🍴

2021年は本格的にビーガン生活を始め、なかなか外食に苦労しました。正直オプションがなさすぎて、妥協してチーズなどの乳製品を一時的に許したりしないと外で食べる場所が全くなくなってしまいます。
一番酷かったのは、テキサスで食べたご飯かもしれない。肉しかオプションがないから、サイドメニューのポテトサラダを食べないといけないし、アボガドをただ挟んだだけのバーガーに10ドルは納得いきませんでした(メキシコでは「トルタ」と言って、ハンバーガーのようなサンドがあるのですが、5ドルもしない程度でボリューミーなメキシカンハンバーガーを食べられるのです。メキシコ人の友だちには「高級トルタやん」と笑われました)。

しかし!それでも美味しいフードには出会っています。本当は言うと、友だちのおうちで食べた粕汁が1位なんですが、お店の料理に限定しています。

ベストオブフード🍴 3位 El Toque de Gracia の トラユーダ (ハラパ、ベラクルス)

大好きなハラパ。メキシコにいる間に何回通ったか…。 ハラパといえば、学生が多いので、美味しいコーヒー屋さんが豊富で、毎回行くたびにあらゆるところをチェックして行っていました。

このお店は、友だちと行こうとしていたピザ屋が開いていなくて、たまたま見つけたお店だったのです。正直、見た目は普通のメキシコの定食屋兼飲み屋のような雰囲気でそそられない。お腹も空いていないし、「えー!」と思ったことは秘密。

さて、このレストランには秘密がありました。このレストランのシェフ、スペイン発のリアリティ料理番組「Masterchef(マスターシェフ)」に出演したことがあるとのこと。

これが頼んだトラユーダ。トラユーダとは一言でいうと「メキシコの田舎のピザ」。 見たことのない分厚い葉っぱが美味しそうですが、これで120ペソ(メキシコの物価からして高い。大体60ペソくらいかも)。でも、味はおったまげました。

Will さんが作る料理は、メキシコの大衆食堂と比べると割高かもしれませんが、すべての料理は見た目はもちろん、味は「メキシコの母親の味」を超えるような、懐かしいけどさらに一歩先を行くような味。(インスタを見てください、ヨダレが出ます)

デザートに頼んだ「カルロッタ」というスイーツも断然うまい(カルロッタとは、ビスケットに練乳を流し込み、レモン風味のスイーツ。日本語だと「シャルロット」と出ましたが、メキシコで食べたのは、「ビスケット練乳浸し」)。

ハラパに行った際には是非ご賞味あれ。

ベストオブフード🍴 2位 Cafe Rin Tin Tinのマフィン (グアダラハラ)

グアダラハラに行った時に書いたnoteでも書いていました。

💬 なんと言ってもここの魅力は パン!デザイン!パン! お持ち帰りで人参のマフィンを持って帰りましたが、人参ぎっしりでふわふわしっとり。甘さは人参でしっかりカバーしてます。

そう、このマフィン。もし、グアダラハラに行けるなら、毎日食べたい。

前のnoteでも死ぬほどレビューしたので詳しくは書きませんが、とにかくパンを食べてください。そしてCafe Rin Tin Tinのブランディングに浸ってください。


ベストオブフード🍴 1位 Cafe palReal の Encacahuatada (グアダラハラ)

またグアダラハラ。グアダラハラはグルメでは1番だと思っています。どこも美味しい。 しかし、いろいろお店を回った結果、Cafe palRealはダントツのトップだと感じました。

💬 雰囲気、味、接客、空間…全てをとっても最高でした。大満足のクオリティ。

と過去のnoteでも書いていたくらい。

さて、やはり感動したのはEncacahuatadaというトルティーヤののピーナッツのソース絡め。

「ビーガンでも食べれるの、何?」と聞いたら、これを出してくれました。ピーナッツをクリーム上にペーストソースにしてあり、ほんの少しスパイスがピリッと効いていて、クセになる味。

これを食べに、またグアダラハラにいきたい、です!

ベストオブコーヒー☕️

大好きすぎて農園まで行って、焙煎を学び、バリスタまでしてしまっただいぜんです。

2020年にベストオブコーヒーにも書いたトルーカのAzimutカフェについても書いたし、V60が好きすぎて、デザインまでしてしまいました。(以下、詳細)

そんなコーヒー好きのわたしが贈るベストオブコーヒー。日本からも頑張ったらお取り寄せできるかもですが、気になる方はわたしにご連絡ください。わたしが持って帰るか、知り合いの焙煎屋さん伝いで送ってもらいますんで!

それほど「よかった」と思えるお店が多いので、紹介させてください! 2021年は実店舗に行けない分、お取り寄せを積極的にして、いろいろな豆を試すようにしました。その豆の傾向をカッピングシートとしてまとめると、自分の好きな豆の種類や精製方法、アロマが見えてくるという、とても気持ちの良い発見が得れました。

紹介基準は1年間カッピングシートを焙煎毎につけたので、わたしのコーヒーの好きな味とお店やデリバリーをしてもらったときのサービス、そしてコスパで、5段階評価で選定しました。

サービス:☆☆☆☆☆
味:☆☆☆☆☆
値段:☆☆☆☆☆

ベストオブコーヒー☕️ 3位 Lunáticos Café(トルーカ)

サービス:★★★★☆
味:★★★★☆
値段:★★★★☆

お店には行ったことがありませんが、堂々の3位。 なぜなら、好みのコーヒーに出会えたから。(「Points」が好みの5段階評価です)

カッピングシートを見ると、Naolincoという産地、ナチュラルの精製方法が好みだったようです。 ベリー系のアロマを感じれるコーヒーが総合的に好みで、わたしの好きを満たしてくれていました。

焙煎とコーヒー自体はもちろん、サービスもとても良いと感じました。よかったエピソードを。

  • 友人に振舞う予定だったので、友人の好みを考慮して「ベリー系と酸味がきつくない豆が欲しい」と、インスタで連絡したら、まさにドンピシャの豆を届けてくれた。

  • 支払いは送金。送金後、「ちゃんと届かなかったら返金するので」と、(メキシコらしからぬ)彼らのビジネスに責任を感じさせられるような発言に好印象

  • 品質管理のために焙煎日が指定されており、焙煎したての豆をおろしてくれた(実際は14日間ほど置いた方が良いが)

  • 農園へのリスペクトがパッケージから伝わる

というように、熱意が伝わるサービスがとても気に入りました。なので第3位。

ベストオブコーヒー☕️ 2位 Un café para tus muertos(コアテペック、ベラクルス)

サービス:★★★★★
味:★★★★☆
値段:★★★★☆



本当は2位は別のコーヒー屋さんを用意していたんです。でも年末に友だちに連れて行ってもらったカフェが思いのほか良くて…。

購入したコーヒー豆は「ドンピシャの好み」ではありませんでしたが、2位にした理由は、焙煎師の想いとお店でのサービス、お店で飲んだコーヒーがあまりにもわたしの心をつかんでしまったから。


お店では、4種類の豆の飲み比べをしました。豆は精製方法で分けて、「ウォッシュド」「ナチュラル」「ハニー」「アナエロビック・ファーメンテーション」を(その飲み比べの中で、ダントツ美味しかったのは、名農園「Fincα Chellin」のナチュラルのゲイシャ種。)。

さて、飲み比べをしながら、このカフェに携わる人が次から次へと入ってくるじゃないですか。クラフトビールを作ってる人、虫を材料にしたつまみや塩を作っている人、(都市型ジャない)ゴキブリを飼っているカナダの人、コーヒー農園の人などなど。 そして、お客さんも次から次へと入ってきます。(わたしたちが着いたのは18時くらいにもかかわらず!)

余談。 次の日に、友だちのカフェでバリスタをしてきました。その時にもわたしが淹れたコーヒーを飲みにきてくれました!(授業参観に親がきた気分)

オーナーの人柄とコーヒーへのこだわり、そしてお店を愛してくれている人がたくさんいると感じたため、年末に割り込み2位を奪取しました。

ベストオブコーヒー☕️ 1位 Cageologia(サンクリストバル・デ・ラス・カサス、チアパス)

サービス:★★★★★
味:★★★★★
値段:★★★★★

ここのコーヒーを飲まずして、チアパス去れるか!と言いたいくらい、名店中の名店。 2020年のベストオブコーヒーのバリスタが教えてくれたお店で、いつか行きたいなと思って、お取り寄せをしていました。が、ついに6月に訪問することが実現しました!

初めてお取り寄せした時は、コーヒー2袋に、プレゼント用にコーヒーのお茶をオーダー。おまけにコーヒーバターを付けてくれ、手紙までついてました。 そんな顧客体験と信頼を裏切らない品質から、「また頼みたい」と思い、そして訪問まで至りました。

チアパスに行きたいと思った1番の動機が Cafeologia を訪問することで、結果毎日通うことになってました。それくらい大好き。

ベストだったコーヒーは、今年のカップ・オブ・エクセレンス (Cup of Excellence)のメキシコ大会で優勝した豆。(下図の一番上)

生産者は Jose Argullo さん、品種はゲイシャ種。この生産者の他の品種を飲んだことがあり、他の豆ももちろん安定的に美味しい。

コーヒーの品質だけじゃなくて、接客も素晴らしく、さすが毎日通い、豆について質問したりしたので、最終日に別店舗(空港にもある)に行った時に、覚えていてくれたことは感動。 (顧客は「1人の顧客」として捉えられるよりも、「XXの顧客」として覚えられていることを認識することで、格段に顧客体験が上がるのかなと思います)

2021年で最も感動した品質で、サービスも最高級で、現地のものを大事にする文化に惚れました。だから1位。このお店にかなうお店はないかもしれません。

ベストオブムービー🎬

今年もたくさん観ました。合計81本。去年よりはマイナス3本。いや、いいんです。映画を観る代わりに、たくさんシリーズ物を観たし、旅行もした!

さて、今年も5つ星で評価をし、以下が5つ星になったノミネート作品です。

『セブン・シスターズ』『私が、生きる肌』『ファンタスティック・プラネット』『Pig』『ランダム 存在の確率』『チャッピー』『プロミシング・ヤング・ウーマン』『スターリンの葬送狂騒曲』『サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-』『アイ・ケア・ア・ロット』『ミナリ』『ソウルフル・ワールド』

この中から、3つお気に入りの映画を選ぶことは至難の技。だから、今年も選定基準を決めました。

【選定基準】
考える機会を与えてくれたか(影響度)
ドキドキしたか(サプライズ度)
刺さるメッセージがあったか(メッセージ度)

もちろん、5つ星以外にもいい映画はあって、惜しくも5つ星にならなかった4つ星が35本もありました。

特にウォン・カーウァイの『Chungking Express』は個人的に好きでした。ダラッと観る感じで、雰囲気とかも含め。

さて、ランキングの発表です。

ベストオブムービー🎬 3位 ファンタスティック・プラネット

衝撃中の衝撃。 1度見て欲しいです。ただただ震えました。

1973年に公開された映画で、日本では1985年に公開されていました。 『ファンタスティック・プラネット』はフランスのSF作家ステファン・ウルの小説「オム族がいっぱい」を基にし、原画・脚色を担当したローラン・トポールが4年かけて原画デッサンを描いて、ルネ・ラルー監督が切り絵アニメーションという手法で長編アニメ映画にしました。

見所はなんと言っても、シュールなキャラクターを中心に移り変わる生存競争の一端を垣間見れることであり、淡々と描かれているにも関わらず、見た後の余韻は、アドレナリンがドクドク出ているような感覚でした。

「垣間見れる」というのがわたしたち人間の視点であり、まさに自分も人間の視点にいつの間にか立っていたことに気づきます。そして、シーンが進むごとに、その視点は、水色の体に赤い目をしたドラーグ族に移っていくのです。

アニメーションだけど、アニメじゃない。過去か未来の、人類のリアリティショーを小さな箱の中で見せられているような、そんな感じです。

とりあえず観てください。だから3位。1位でもいい。 ちなみに2021年、日本では劇場公開されていたとは、なんというタイミング。

考える機会を与えてくれたか(影響度)★★★★☆
ドキドキしたか(サプライズ度)★★★★★
刺さるメッセージがあったか(メッセージ度)★★★★★


ベストオブムービー🎬 2位 ランダム 存在の確率

「最高のスリラー」と言われる由縁がわかりました。途中で謎を解こうとしても、脳がこんがらがってしまって、ただストーリーを見せられているような感覚になります。 そして、クライマックスにやっと結末が理解できるようになる。脳がフル回転しているのがわかりました、「一体なにがどうなってて、それはどのタイミングで?」と。

この話は「シュレーデンガーの猫」をベースにしているとのことで、この方程式を映画を観た後で理解したので、映画の謎が解けたような気がしました。

この「シュレーデンガーの猫」は物理学者エルヴィン・シュレーディンガーが発表した量子力学の記述に誤りがあるのではないかと説いた、猫を使った思考実験です。(量子力学について詳しくないので、調べてみてください)

簡単にいうと、不透明な箱に放射性物質の含まれているフラスコを入れて、さらに化学反応を起こすように別の物質を入れて、その同じ箱の中に猫を入れて、放射性物質と追加で入れた物質が化学反応を起こして、猫が死んでいるかどうか観察する実験。 化学反応は50%の確率で起き、50%の確率で猫が死んでいる。つまり猫が生きている可能性もあるということ。

しかし、わたしたちは、箱を開けるまでその猫が死んでいるか、生きているかどうかはわかりません。つまり2つの現実が存在しているということです。「生きている猫」と「死んでいる猫」。

この実験の解釈が間違っているかもしれませんが、この映画では、多くの小さな選択をする瞬間があります。選択肢はAとBとします。映画の中心の物語はAに進んでいても、どこかでBが存在するということ。

こういったことをたまに考えることがあります。1日の生活の中で、選択をする瞬間は無限にあります。答えを知っているのは、現実を生きているわたしたちですが、自分を俯瞰してみると、別の次元で生きている自分もいるのではないかと思うことがあります。 別の次元で生きている(かもしれない)わたしとは、絶対に会うことはないのですが、もし仮に出会ってしまったときに聞いてみたいですね、「そっちの生活はどう?」と。

ネタバレになってしまったかはわかりませんが、それで興味がそそれば本望です。実は冒頭は会話シーンだけで進んでいくので、正直30分くらいは退屈しました。だから1回目に観たときは、途中で中断。 カメラワークも、登場人物以外に、物語に関わるような人物がいるのではないかと思わせるようにカメラがブレブレで、このカメラ自体にも物語と関連があるんじゃないかと疑いを持ってしまいます。

あー、とにかく観てください!(この映画について書くだけで、20分もかかってしまった)

考える機会を与えてくれたか(影響度)★★★★★
ドキドキしたか(サプライズ度)★★★★★
刺さるメッセージがあったか(メッセージ度)★★★★☆


ベストオブムービー🎬 1位 サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-

もう観ましたか?と会う人全員に言いたいです。

UXデザインを勉強した頃から、気になっていたことがアクセシビリティ。ユーザーがどんなペルソナであっても、何かしらの障害を持つ人も含まれますし、障害がないと感じている人も、何かしらの瞬間で障害に感じることはあります。

そして、言葉にも、デザインにも気をつけるようになりました。誰かを排除していないかどうか。

誰かを排除していないか。誰かを忘れていないか。 誰のために、なにを守るのか。それは公平だろうか。
テクノロジーがヘイトの温床になるとき

映画について。 映画のあらすじは、メタルバンドのドラマーの主人公が突然耳が聞こえなくなり、バンドのボーカルの彼女の勧めで、主人公は自助グループのコミュニティに入ることになります。目的はインプラントの手術をして、元の聴覚に戻ること。

インプラントの手術には多額のお金がかかり、お金を貯めて手術をするまでの過程が描かれています。その過程の中で、主人公の心の変化や揺らぎないものに気づきます。

自分の当たり前がふと自分とは別物みたいに感じました。 最初は主人公の彼女の気持ちに立っていたものの、いつの間にか、主人公と同じ視点に立たされていて、雑音が聴こえたときに、それに気がついた。 世の中のすべてがノイズになってしまうか、それともみんなにとって心地良いサウンドになるか。 強い感情が時にはガラスをも割ってしまうくらい強くなり、そしてガラスのように簡単に割れてしまう。

目頭がすごく熱くなった映画でした。 もう少し、世界の見方を変えないといけないと考えた映画で、世の中には音に依存していることが多すぎる。インクルーシブな社会とは一体何なのか。普通って一体何なのか。 耳が聞こえないだけじゃなく、自分の行動や言葉で誰かを除け者にしていないか、と自問自答をする必要がある。例えば自分のブログを書くとき、ツイートするとき、デザインするとき、何かしら表現をするとき、誰かの目に触れる前に一呼吸することが大事だと。 同情じゃなく、理解したフリじゃなく、ただ寄り添うこと、です。

だから1位にしました。ぜひ観てほしいです。

考える機会を与えてくれたか(影響度)★★★★★
ドキドキしたか(サプライズ度)★★★★☆
刺さるメッセージがあったか(メッセージ度)★★★★★

ベストオブムービー🎬:監督賞・主演賞

さて、別枠で、さらっとどの監督の映画をよく観たのか?どの俳優の映画を観たのかを振り返っていきます。(同数もあるため、作品の本数×星の数で決めました)

|特別賞〜監督賞〜 トミー・ウィルコラ
ノルウェーの監督で、2021年は2本観ていました。
『セブン・シスターズ』★★★★★
『The Trip』★★★★★

|特別賞〜主演賞〜 ティルダ・スウィントン
『バーン・アフター・リーディング』★★★
『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライブ』★★★★
『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』★★★★
『ムーンライズ・キングダム』★★★★
『ザ・ビーチ』★★★


ベストオブシリーズ📺

シリーズ物は見たくない、というnoteを以前に書いたのですが、今年は比較的たくさん見たような気がしています。というのも、2021年は前半は通訳業で会社に行っていたものの、後半は辞めてずっと家にいたからです。

しかし、やっぱりシリーズ物は体力が入ります。なぜなら、ストーリーが進むごとに、自分を投影してしまい、共感してしまうから。あまりにもリアリティ溢れたり、登場人物に愛着を持ってしまうと、その人物が死んでしまったら、辛さしかありません。

 シリーズ物を観たくない理由はただひとつ。 あまりにも登場人物に共感してしまうからだ。そして精神的に辛くなる。

だから見ることを避けていたシリーズ物も今年は8シリーズも観ていたなんて!(そのうち3本はツイン・ピークスですが)

ベストオブシリーズ📺 3位 セレナ:テハーナの女王 Season2

テハーノのパイオニアとも言えるセレーナ 。

簡単に「テハーノ」とはついてサクッと。

💡 テハーノ・ミュージックとはテキサス州のメキシコ国境周辺で演奏されているルーツ・ミュージックで、主にコンフント(Conjunto)と呼ばれるベース、ドラム、アコーディオン、バホ・セクト(メキシコのギター)で構成されているタイプ、アコーディオンベースで、ベース、ドラム、エレキギター、シンセサイザーで構成されているのオルケスタ(Orquesta)、そして、シンセベースで、ドラム、エレキギター、ベース、アコーディオン、バンダモデルナ(Banda Moderna)の3タイプに分けられます。

セレーナ はテハーノ・ミュージック界で一世風靡をし、23歳の若さで殺された悲劇の歴史を持つ人物。『セレナ: テハーノの女王』ではセレナ・キンタニーヤについての生涯について描かれています。

このシリーズは2020年からシーズン1が公開されており、2021年にシーズン2が公開され、一気に観終わってしまいました。というのも、セレーナ のキャラクターと、バンドとしての成長物語に、最終回は嗚咽が出るほど号泣。 人の生涯を描いたものは、結末が不変です。しかし、シリーズを通して、セレーナ に、家族に、恋人に、ファンに、ひどく共感してしまいました。

今生きていたら、ラテン系音楽の歴史も変わっていたんだろうとも思います。

ちなみに、セレーナ の曲がなぜ生まれたのか、なぜ売れるようになったのか?など、当時の音楽ビジネス史を辿る上でも、セレーナ は重要な役割を果たしているのがシリーズでもわかりました。

セレーナ が売れるようになった理由として、以下があるのかなと思ったので、まとめてみました。

  • テハーノミュージック界で、当時は女性ボーカルがいなかった

  • 英語で歌いたかったが、レコード会社の意向によりスペイン語で収録

  • 有名な曲をカバー(「SUKIYAKI」の収録シーンが映し出されていました)

  • AB(セレーナ の兄)がプロデューサー兼ライターで、マーケ戦略を担っていた

ということで3位にランクイン。

ベストオブシリーズ📺 2位 Somos.

『Somos.』は、ピューリッツァー賞を受賞したジャーナリストのジンジャー・トンプソンによる「Anatomía de una masacre(大虐殺の解剖学)」という記事に基づいて制作されました。 この記事自体は、2011年にコアウィラ州アジェンデという小さな町で起こった、ロス・セタスという犯罪組織がDEA(アメリカ麻薬取締局)との抗争で引き起こした、多くの住民をも巻き込んだ大虐殺事件を取り扱ったもの。

文字で読むと、「ただただメキシコは大変で、危ない国」と感じてしまうかもしれません。自分もメキシコ国内でいながらも、これをコンテンツとして消費をしていたのかもしれません。

このシリーズがわたしにとって記憶に残るものになったのは、「大虐殺」という言葉にまとめられた人たちには、それぞれの人生があったということが、シリーズを進める毎に感じられる構成があったからです。 なぜ彼らが死なないといけなかったのかは、理由はありません。ただ運悪く、そこにいたから、何らかの形で関わってしまっていたから、などの事実があっただけです。

悲惨なことは、この事件自体、2011年に起こったにも関わらず、2014年に新聞で取り上げられて初めて公の目に触れることになりました。2017年にジンジャー氏が記事にもしましたが、2014年までですでに3年の月日が経っています。 因果関係はわかりません。アメリカの麻薬取締局が引き起こしたミスとも言えるからでしょうか。それとも、この犯罪組織があまりにも地元で権力を握っていたからでしょうか。

とにかく、胸が激しく痛くなるほど辛い出来事です。だからこそ見てほしい。 (多分、2021年一番嗚咽を出しながら泣いた)

ベストオブシリーズ📺 1位 Twin Peaks

1990年のシリーズ1から2017年の公開されたシリーズ3までを含めて、トータルまとめて1位です。 テレビドラマの名作中の名作! 最初のシリーズが始まった頃、わたしおらんやん!と思いつつ、当時に流行ったエンタメを観るのはとても楽しいですね。

なぜこんなにも惹かれてしまったのかというと以下の要素があったからなのかなと思います。

  • メロドラマ的要素があり、一見単純そうな話に見え、そこからのめり込める仕組みだった

  • 登場人物それぞれに愛着が湧いてしまった

  • デイヴィッド・リンチを理解したいと思わせられる不思議な演出

  • クセになるシュール感

  • 最後に流れるドリームパンクな曲を聞きたい(シーズン3ではフルバージョンで Nine Inch Nails が演奏)

  • 謎が残る演出や登場人物

などなど、惹かれていた要素はたくさん随所にありました。 視聴者を置いてけぼりにするような場面はたくさんありますが、しっかり伏線がはられているんです。それに気づいた瞬間は、もうツインピークスにのめり込んでしまっているということ。

大好きすぎて、毎回観るたびに、チェリーパイやドーナツ、コーヒーをいただきたくなる…。それもアメリカのダイナーで。

好きな気持ちは、ここで書くと支離滅裂になるので、直接会ったときに、ツインピークス談義をしたいです。

あらすじは、上の動画を見てください。サウンドトラックも以下にリンクを。


ベストオブミュージック♫

さて、ここまで長かったですが、この「娯楽編」は「ベストオブミュージック」で一旦締めましょう。 音楽を聴くことは大好きで、YoutubeMusicも登録してますが、浮気はしたくないので、ほぼSpotify一本で聴いています。だからもしSpotifyのメンバーであれば、プレイリストを共有してください。一緒に新しい音楽を発見していきたいのです。

好きすぎて、81,454分も1年間に聴いていたみたいです。1年の8分の1やん。

さて、Spotifyのランキングも、最近は聴くアーティストもジャンルも固定化してきたので、ここからランキングを作ると、毎年同じアーティストがランクインされてしまうので、違うアーティストや曲についても書きたいので、「2021年出会ったベストオブミュージック」という形で書かせていただきます。

以下は2020年のベストと2021年のベストオブヒット。

*2020年のベストアーティスト
1位 Plastic Plastic
2位 Men I Trust
3位 The Marias
*2020年のベストヒット
1位 Morse Code (Men I Trust, Odile, Geoffroy)
2位 Say, Can You Hear (Men I Trust)
3位 Good Bad Times (Hinds)
*2021年のベストヒット
1位 Be Sweet (Japanese Breakfast)
2位 Road Head (Japanese Breakfast)
3位 In Heaven (Japanese Breakfast)

ベストオブミュージック♫ 3位 Luli Lee

2021年K-R&Bなるジャンルを良く聴いていたみたいで。 Luli LeeはR&Bではありませんが、関連アーティストとして、突如わたしのYoutubeのマイプレイリストに出てきました。

Luli Leeの曲に惹かれたのは、シンセが良く聴いた、ポップロックだったから。

調べてみると、Luli Leeはベーシストのようで、他のバンドでも活躍していましたが、スピンオフとしてソロデビューをしたという。

Luli Leeにハマったのも、淡い声に、ビートが聴いたドラム、ベースの低音が混ざり合い、心地よいドリームポップとロックが完成しているということ。

Luli Leeについて詳しく書かれていたので、以下をご覧ください。

👉 ブリティッシュ·ロックとシンセポップを適切に混ぜたドリーミーなサウンドと長いストレートヘアーで人気を博す、韓国発シンガーソングライターLuli Lee(イルリ)。バンドBye Bye Badmanのベーシストとして活動し、現在はソロでの世界観を確率。CM曲やタイアップなど、インディーシーンを超えその実力が認められている。
ベーシストの根源が活きる、シンガソングライターLuli Leeにインタビュー「日本ではジャンルごとのファンが、しっかりと位置付けられている」

韓国系バンドやR&Bはわたしの中で熱いので、知っている方がいればいろいろ共有して欲しいです!

最近気になっているバンドとしては以下かな〜。

So!YoON!、urtramodernista、jeebanoff、george、Yerin Baek、ADOY、youra、HYOKOH

いつもSpotifyで発掘してます。


ベストオブミュージック♫ 2位 ((( O )))

June Marieezyというのが ((( O )))の本名であり、この「((( O )))」は12年間にもおよぶJuneのプロジェクトの名称で、生まれながらに持った名前に共鳴しないからこの発音できない名前にしたとか。

このアーティストとの出会いは、アメリカ旅行をしていた時に、ふと自分の傾向の音楽ジャンルから流れた映像でした。まずはこの映像を観てみましょう。チルです。

できるだけ自然の音を取り入れ、人工的な音に頼らない音を作り出しています。その様子は実験的でもあり、ワークショップのようでもあり、どんな実験が始まるんだろうと、ついビデオを見入ってしまいます。

2020年のメキシコのフェス Ceremoniaにも来る予定だったFKJともコラボをしており、どうやらコラボから有名になったみたいです。(調べたら2人は結婚している)

以下、詳細です。


ベストオブミュージック♫ 1位 Lucia Tacchetti

スペイン語のポップインディーが好きなので、Cariñoというグループを追いかけていて、そしたら関連アーティストとして、なんとなく聴いていたら好きになりました。 10月にCariñoがメキシコシティに来た時に、ゲストアーティストとして一緒に来ていて、前座か〜と思って聴いていたら、知ってるこの曲!となり、Luciaのファンになりましたとさ。

まずはLuciaのパフォーム姿をみてください。

Luciaはアルゼンチンのシンガーソングライター。 2020年に出したアルバム『ELETÉ』では、多くのアーティストとコラボをし、さらにカナダのアーティストHoly Fuckともコラボを果たし、スペイン語圏だけでなく、英語圏にも彼女の人気がじわりと広がっています。

いつかスペイン語インディーポップについて書きます。



さて、ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。

しかし、第2部であり最後の第3部「学習編」と続きます…。興味がある方は引き続き、ご覧ください…。

いいなと思ったら応援しよう!