破壊工作
半年以上前。TAMRON社の17-28mm F2.8という明るいズームレンズを手に入れておりました。これが、ホント利用頻度が低いのです。
防湿庫から出したり入れたり…がまずない。
もともと撮影対象として考えていたのは「星景写真」。実際、このレンズは「星景写真入門用として最適!」と、星景写真家の皆さんからは評価されるレンズでございました。
日頃、どーいう写真を撮ってるのか…と問われても。「そーねぇ、まぁ、景色というか…撮りたい物撮ってます」としか応えられない為体。で、「これはいかん!」と思い立ち、レンズの入替を勘考しておりました。
勇躍、導入したのがこちらのレンズでございます。
ハナシは変わりますが。
詳細を分かってないのですけど。ILCE-7M4辺りからだったですかね、レンズ交換の時(というか電源OFFにした時)シャッター幕をUPして、撮像素子むき出しでなくなったのって。
ミラーレスというからには光学ファインダー用の「かがみ」がなくなり、撮像素子の映像をEVF(有機ELのファインダー)で見ることになるので…。
いわゆるレフ機と異なり、ミラーアップした状態にて。ここから電子先幕とか電子シャッター(幕の上げ下げなし)とかで規定秒数幕が上がったり下がったりして写真撮るわけです。
動画の場合や電子シャッターの場合には幕は上がりっぱなし。
小生ミラーレスはNikonのZ7からですけど、NikonもSONYもOLYMPUSも撮像素子むき出しタイプでしたね。CANONのR5だけが、シャッター幕上掲のSONY機同様に上がっておりました。(感心したのを覚えております)
さて。
広角レンズの場合。とりわけ焦点距離が50mm以下、20mmとか14mmの広角レンズだったりすると最外部のレンズは湾曲したデメキン(出目金)なレンズが配置されます。
場合によってはねじ込み式のフィルターをレンズ前面に装着できない場合もあったり。仮に装着できるものであったとしても…それで星景写真など撮ってもレンズが湾曲してる分、レンズ周辺部と中心部分での設置距離が変わるので。
効果がゆがんで掛かります。(周辺の星が変に伸びて写るんです)
対策としてはレンズの手前にフィルターを設置する必要が出て参ります。
ほほぅ…と思いつつ。レンズが届いてから早速通販サイトを探すわけですが。光学フィルター界の大御所Kenko社から出ていた、当該レンズ・リア用ソフトフィルター「Lee(No.01~No.05)100mm×100mm」は、製造中止。
このレンズが出たのと前後してのことであったそうで、中止発表後、異様な高騰振りに天文写真ファンの皆さんの間では物情騒然。オークション・通販共々ちょっとしたLEE人気は目を覆う物もあったとかなかったとか。
知らないとねぇ…大した問題だなんて思わないわけですよ。
で、「中国産でもいいからとりあえず代替品出せや…」と、探しててみつけたのはこちらでした。リア・レンズ・クリアーナイト・フィルター。
「なんだ、あるじゃねーか代替品」ということで早速購入。
でもですね…。
コイツはズームレンズ用のリアフィルター。ズームレンズは単焦点レンズと較べると胴も太けりゃ、内部構造もこんな分厚いガラスフィルターを挟み込むことも可能。
20mm F1.4の場合はもっと薄ーい、樹脂製のフィルムタイプじゃなければ装着できません。
ただ、ゾンアマさんのユーザーFAQには「SIGMAの20mm DGDNで装着できますか?」「えぇ、できますよ。リア・フィルターを留めるガイドありますし」とのお応え発見。(ゆえに購入したわけですけど)
「この溝に引っかけて…」「引っかけ…」「あら?引っかからないだろ、こんなに分厚くちゃ」と呻吟すること暫し。
「ぱきっ!」l!
これ、割れたのがレンズの手前側ですよ…。微妙な場所でございます。譬えて言うなら、仰向けで、めがね掛けて本読んでたら。メガネのレンズが割れました…的なね。
スプレー式のブロワーでレンズ逆さにしてプシュプシュ空気吹きかけて、ためつすがめつ眺めるものの。カメラレンズ側には被害なし。
素直にあちこちの代替品に関する動画等眺めていると、LEEフィルター捜索大会を知るに至ります。(中でもNo.01~No.03)No.04とNo.05は効果が強すぎて皆さん敬遠されるそうです。
でも、ありません。No.4とNo.5も。(笑)
世の中、めざといひとはいるもので。この品不足を見越して市販のLEEフィルター(100mm×100mm)から、カメラ側に装着するタイプの外枠つきリア・フィルターを作っている業者さんがございました。
本日、クリップタイプのソフトフィルターが届けられ、本体装着・取り外しを試して部家内撮ってみたりしましたが一応問題ナシ。交換下取り対象品、TAMRON 17-28mm F2.8をクロネコ君が引き取って行きました。
色んな意味で、奥の深い世界ではございます。。