【紀行】雲月山
広島北ICから北に向かうと、豊平町どんぐり村迄小一時間。
そこから、西に向かえば加計・戸河内・筒賀。北西に向かうと島根県境。慣れぬバイクFLSBであれば…北西への道が適しております。
そこで、雲月山を目指すことに。
ご当地、かつて放牧をおこなっておられたこともあり。県内の山塊では珍しく山の姿が露わなイメージで。山頂極めるでもなく、山頂を望む展望台まででも十分楽しめる場所なのです。
先週までの残暑ざんまいを思えば、ススキの群生には少し早い時節。それでも結構な量のススキは見て取れます。
こちらに最初、足を踏み入れたのは9年前。
やはり秋口のことだったかと思います。分県版「広島県の山」を片手に里山行脚がマイブームだった頃のこと。
東屋(あずまや)までの道すがら…。女郎花が咲いております。
女郎花といえば。
「兵隊やくざ」で勝新太郎が口ずさむ浪曲『紺屋高尾』の一節。「遊女が客に惚れたと云い。客は来もせでまた来ると云う〜」の下り。
貸切状態の雲月山、山頂展望台をめざしつつ。浪曲『紺屋高尾』を口ずさみながら、60男が登ってゆくのでございます。
本来。ここに来る時は、前述の豊平にて「むさし」のムスビとお茶を買込み。くだんの東屋でいただき。備付のベンチに仰向けに寝っ転がり。昼寝してから家路に着く、というのが定番の旅程だったことを思い出しつつ。
何もないのでIQOSをふかし。しばし寝転ぶの図。
少しづつ、景色も人の心も変わっていく…てなこと、考えつつ。尻を叩いて家路に着くことといたします。