【紀行】Sea Paseo
広島から松山迄の交通手段。
しまなみ海道経由で車にて松山迄赴くことも可能ですが、時間にゆとりがあるときにはフェリーを採択することが多いのです。
片道は車移動とし、片道は船の旅。運転せずに済む二時間半程度というのは移動手段としての目新しさもあってか。割と利用する人は多いのではなかろうかと判ずる次第です。
長らく石崎汽船・瀬戸内海汽船にて利用されるフェリー船舶は。たばこ臭いごろ寝エリアと、背もたれの薄い腰掛け椅子のイメージが定着しておりました。
バイクで乗り込み、客室ごろ寝エリアでふて寝するうちに船が港に就くカンジで。おなかがすいたら讃岐うどんをすすって、冷凍蜜柑でも戴くわけですよ。
ところがコロナ発症の前年、2019年。
こちら広島~松山間に豪華フェリー『Sea Paseo』が就航。時節柄、当然利用する人も少なかったでしょうし…なにより発症以降は、便数も減らして運航されていた記憶がございます。
船外配色はレモンイエロー差色の濃紺基調。大変おしゃれに見えるワケですが…乗ってる分には外見が見えるわけでもなし。(ちょいと残念)
当日、台風襲来を予見させる風の強い日。カメラに風は写りませんが、帽子がなければ髪の毛ベタベタ状態の強風が吹き荒れておりました。
中京からの知り合いが瀬戸内に来たとき。島々をめぐる橋を車で渡ったりする時に「海の印象…というか。海に島が沢山浮いてるイメージって、ないのよね」というハナシをしておられました。
名古屋には知多半島もあれば、そこそこ湾内への景色展望に関して。「瀬戸内を珍しく感じることもないだろーになぁ…」と思いつつ。聞き流しておりましたが、実際、瀬戸内の多島美というのは、評価高いみたいです。
灯台もと暗し。そこにそれがあるのが当たり前になっちゃうと、人間ゲンキンなもので。よそにもそれは在って当たり前と思うのです。
それを証拠に…日本海側 (山口県・島根県)の島影がない海岸線(主にR9ですけど)走ってると。「なんか、なんにもねーなー」とか勝手に思うんですよね。
ところどころ島影もある日本海側。うねりは瀬戸内の比ではなく、船酔いもとーぜんあるでしょうね。
売店にて、期間限定のラムネ味サンデーを買ってきて。ナメてるうち、呉経由広島港に到着。おだやかな船旅でございました。(合掌)
狙ってまで乗るかね…いや、乗る価値はございます。
ちなみにSea Paseoには1号と2号がおり。一日限られた便数での運航となります。狙って乗るのでなければ「お!Sea Paseoじゃん。当たった当たった!」と、ロシアン・ルーレット的な幸福感に満たされます。