【前編】現代の奴隷と人身売買。技能実習制度の闇がえぐい
■本日のコラムの音声ver
■技能実習生の闇がやばいので徹底的に調べることにした
最近、勉強したい分野がなく退屈していた僕ですが、勉強したい、勉強しないといけないと思える分野に出会えました。それが技能実習制度についてです。その理由は今僕は東南アジアのカンボジア🇰🇭という国に住んでて家が経済的に貧しくて学校に行ったことがない子どもに対して主に識字を教える学習支援活動をしてます。
カンボジア🇰🇭の9歳の女の子と
ベトナム🇻🇳人の9歳の女の子たちです。( 10歳の男の子もいるのですが最近、授業に来てないです )
今、日本に行きたいと日本語を必死に学んでる女子大生を1人雇ってるのですが、彼女に貢献したい気持ちもあるし、もしこの子どもたちが将来「 日本に行きたい 」と思った時に、今勉強しておくと役に立てるし「 これは徹底的に調べなあかんな 」と思ったからです。
当分はツイートやコラムは技能実習制度のことについて書くことになると思います。技能実習制度の実態を見てるとえげつないことが堂々と行われているので、同じ日本人としてこのことについて知らないってのはやばいと思う。だからぜひ読んで知識を頭に入れておいてください。
1日でサクッと読めるように数回に分けて書きます。
■そもそも技能実習制度ってなに?
ウィキペディアにはこう書いてます。
『 技能実習制度および外国人研修制度は、1993年に導入され、「技能実習」や「研修」の在留資格で日本に在留する外国人が報酬を伴う技能実習、或いは研修を行う制度である。』
です。簡単かつわかりやすく説明するとアジア、特に今はベトナム🇻🇳やネパール🇳🇵などの開発途上国の人たちが多いのですが、彼らのメリットは物価と賃金が安い母国ではどうしても稼ぎが低いので、仕事の技術を身につけれる上に日本に行ってたくさん稼いで貯金をしたり、親に仕送りをすることができるという点です。サクッと言うと「 たくさん稼げる上に技術を学べる 」これがメリットです。
日本からしても近年、少子高齢化が進む日本では多くの業界で人手不足が問題になってます。プラスしてグローバル化社会に対応する観点からも技能実習生の受け入れが増えてるんです。今、技能実習生は日本全国に41万人いると言われてます。
僕が住んでるカンボジア🇰🇭から日本に技能実習生として行ってる人も多数います。技能実習生は母国の「 送り出し機関 」というところに70〜150万円ほどのお金を支払って日本語を学んだり仕事の訓練を半年くらい受けます。
訓練が終わったら日本の監査団体ってのがあるんですが、要は技能実習生を受入れてその活動や受入企業へのサポート等を行う非営利団体のことです。あとは技能実習生が日本での実習や日常生活に支障が生じないようにサポートやケアを行ったり、実習実施者との橋渡しを行う機関なんですよね。
この監査団体から技能実習生を受入企業へと渡して実際に技能実習が始まるという流れです。
この技能実習制度の闇が非常に深いんです。まず注目してほしいところは「 開発途上国の若者が70〜150万円の借金をして日本にやってくる 」というところです。
僕の住んでるカンボジア🇰🇭でわかりやすく説明しますが、日本人からしても70〜150万円ってめちゃくちゃ大金ですよね?カンボジア🇰🇭では平均月収は月3万円ほどです。稼いでる人でも月10万円とかなんですよね。日本語ペラペラで大使館などで公務員やってますーってカンボジア🇰🇭人はおそらく月8〜10万円くらい貰ってると思います。
ちなみにカンボジア🇰🇭の物価は日本の1/2〜1/3です。例えば、僕は今家賃400ドルのところに住んでますが、東京の一等地の高層マンション的なところで400ドルなんです。今円安なので電気、光熱費入れて大体月5万円くらいです。めちゃ安いことがわかると思います。東京だったら最低でも家賃だけで月20〜30万円はしますから。
大体カンボジア🇰🇭での月収10万円は日本で言う月収90〜100万円くらいです。その差約10倍です。つまり日本人で例えたら開発途上国の人たちは700〜1,500万円くらい借金をして日本にやってくる、みたいなもんです。恐ろしく大金であることがわかると思います。
で、なぜこんな大金を支払わないといけないのか?答えを言うとこんな大金支払う必要がないです。なぜなら、この70〜150万円が技能実習生の渡航費用やビザの発行費用などに使われてる一方で、
例えば送り出し機関が日本の監査団体の人間を国に招待して高級ホテルを抑えてナイトクラブに行ったり性的サービスの接待をしてるという実態があります。
なぜなら、例えばベトナム🇻🇳であれば日本で働きたい人はたくさんいるので送り出し機関は日本の監査団体に選んでもらう必要があるので過剰に接待するんですよね。ちなみに東南アジアのナイトクラブの女性は「 日本人は特にスケベです 」とおっしゃってる事実もあります。
あとは監査団体や送り出し機関を技能実習生に紹介した仲介業者などいわゆるブローカーがめちゃくちゃ絡んでて70〜150万円があらゆるところに流れてる実態もあるんです。
だからこういう実態を見てるとそんな70〜150万円も支払う必要はないということになるわけです。つまり技能実習生は完全にカモにされてるんです。ところで物価や賃金が安い開発途上国の人たちがどうやって70〜150万円ものお金を用意してるのか?ほとんどみんな銀行や家族などから借金をしてやってきます。
外国人が借金をしてやってきて、日本で稼いで借金返して貯金をしたり家族に仕送りしたりできる、それが実現するのであれば70〜150万円支払っても何も文句ないと思うのですが実態は全然そうじゃないんです。
■現代の奴隷、人身売買。それが技能実習制度
あっ、先に言っておくともちろん日本にも良い人はたくさんいますから技能実習制度を活用して「 日本で働いて本当に良かった 」と言って無事に帰国してる外国人もたくさんいることを前提に読んでください。
僕が勉強した1つの例を紹介しようと思うのですが、そもそも技能実習生に給料を最初から支払う気がなくただ低賃金でコキ使って朝7時から24時まで1年間ほぼ休みなしで働かせ豚小屋(ワンルームに5人)みたいな寮に住ませてる日本人経営者もたくさんいるんです。
それでいて経営者は労働基準監督署や税務署に出さないといけない資料があるのですが、そこには「 土日は休み、仕事は朝9時〜17時まで 」とか普通に書いてるんですよね。つまり嘘を報告してるということです。
ひどい経営者は時給数百円とかで働かせてる実態があるのですが、これだけでも技能実習生からしたら一体なんのために賃金が高い日本に多額の借金を背負ってまでして来たんだってなりません?
しかも技能実習生は職場を選ぶことができない上に、一度採用されると3年間( 最長5年 )は帰国できないという決まりがあります。職場を選ぶことができないのも理不尽ですよね?こんなもんくじ引きみたいなもんで、上記のような最初から給料を支払う気がない悪い事考えてる経営者の元で働くとなったらたまったもんじゃありません。
一応、建前では会社に違法行為があった場合はよその会社に移動できるという制度はあるけど実際これができるのはごく稀なんですよね。技能実習生が自分で他の会社を見つけることはできないし、よほど良い人とかと出会わない限り誰かが協力してくれるなんてこともないですから。
ちなみになぜ経営者が給料を最初から支払う気がないのかというと、日本の法律に未払い賃金制度ってのがあって、会社が倒産などして賃金を支払わない場合に国が直近6ヶ月の給料の8割であれば負担するって制度なんですが( 財源は企業が支払ってる労災保険 )、赤字じゃないのにわざと会社が倒産したという形にして賃金を国に肩代わりさせる経営者も多いんですよね。
会社を倒産させて新しい会社をまた立ち上げるんだけど新しい会社に肩代わりした賃金を請求することは今の法律上難しいみたいです。
当然、直近6ヶ月なわけですから、例えば1年分の給料200万円が支払われていないとしたら直近6ヶ月の100万円の8割、つまり80万円しか国は肩代わりしてくれないことになります。120万円も支払ってもらえないってことです。
こんなんもはや奴隷じゃないですか?
毎日奴隷のように働かされて給料も払ってくれない、他の会社で働きたい、でもそれができない。ってなったら技能実習生は逃げるしかないんです。これは違法になります。で、違法滞在で逮捕されてる技能実習生もたくさんいるんです。どう考えてもおかしくないですか?
日本人として恥ですし日本国民1人ひとりがこのような実態があることを絶対に知らないといけないと思うんです。もちろん今日話したことも今日話した以上のことも今も横行してるんですよね。それらについては今日話すと長くなるので次回以降に書こうと思います。
まだまだ書きたいことたくさんあって、これはみんな知らないとダメです。引き続き当分は技能実習制度についてマスターするために日々勉強していきます。また明日!