ほんとは自分しか分からないはずの、自分のやりたいことが分からない。その理由。
「自分のやりたいこと?楽しいこと?分かんない...。」
以前の僕は自分のやりたいこととか好きなことがさっぱりわからなかった。
自分のことなのに、本当なら自分以外はわかるはずないことなのに、どうしてわからなくなっちゃうんだろう。
今日はそんなお話。
やりたいことが分からないとは、自分がなにを感じてるか分からないってこと
やりたいことがわかんないってのは、つまりどういうことなのか?
それは自分の身体が何を感じているかわからないってことだとぼくは考えてる。
やりたいことがわからないとき、それはやりたいことだけが分からなくなってるんじゃない。楽しいことも、うれしいことも、嫌なことも分からなくなってる。
だから、やりたいことが分からないときにやりたいことを頑張って探しても見つかりにくいよ?ってのが前の話だった。
じゃぁなんで分からなくなっちゃうんだろう。
自分が何を感じているか分からなくなるのには、きっかけがある。
わからなくなるのには、きっかけがある。
そしてそれは、ぼくらの外側からやってくる。やりたいことが分からないのは、決して、自分に何かが欠落してるからじゃないんだ。
感じていることを抑圧される。それがきっかけ。
「そんなことを感じるのはおかしい。だめだ!!」
こうやって誰かから、何かから自分の感じていることを抑圧される。これが、自分が感じていることが分からなくなるきっかけになる。
でも、こんなふうに分かりやすく言われたらさすがにおかしいってなるじゃん?
厄介なのは、それは、いろんな皮をかぶってやってくるってこと。
普通、正常、いい人の皮をかぶって、感じていることを抑圧してくる
「これが普通でしょ?こうじゃないなんておかしいよ。」
「違うの?それ異常だよ。こっちが正常。」
「だめだめ!これが正解。こうしないと。」
こんな風に、まるでいい人のように、あなたのためを思ってという皮をかぶって、それはやってくる。
もうちょっとリアルにしてみよう。
「受験勉強しないと大変なことになる。好きなことやってる場合じゃないよ。」
「仕事やめたい?ろくなことにならないって。もう少し我慢したら慣れてくるよ。」
「嫌なことを我慢することで人は強くなるんだ。どんどん嫌なことをやろう!」
「親のことは大事にしないと!それが普通だよ。」
「クリスマスはカップルで過ごすもんよ。1人はさみしいよ。」
こんなの、無限に挙げられる笑
直接言われることもあるかもしれない。それ以外にも、テレビやSNS、広告、いろんなものが、
「あなたはこうするべきだ。こうしないなんて、こうしたいと感じないなんて、どうかしてる。」
ってメッセージを送ってくる。
でもさ。これだけじゃ自分が何を感じているか分からなくなることはない。
自分を監視する人が自分の中に作られたとき、感じていることが分からなくなる
そんな、感覚を抑圧してくるような言葉に、
「うるせぇ!!」
って言えたら、自分が何を感じているか分からなくなることはない。
ぼくらの感覚を抑圧する言葉は、あくまで”きっかけ”でしかない。
はじまりは、ぼくらの感覚を抑圧する言葉を、自分の中に入れたとき。
それはつまり…自分を監視する人を自分の中に作るってこと。
自分の感覚を抑圧するメッセージを受け取ったとき、自分を監視する人が勝手に作られてしまう。
自分の中の自分を監視する人は、常にぼくらにこうつぶやく。
「これが普通だよ。正常だよ。そうじゃないなんて異常だよ。白い目で見られるよ。間違ってるよ。どうなっても知らないよ。」
と。
この声はぼくらを不安にさせる。この声と実際の自分や自分の感覚と違っていると、それに自己嫌悪する。
そしてこうなる。
自分の中の自分を監視する人の言う通りに、自分を演じる。
まとも、正常、普通な人を演じ始めるんだ。それは当然、ほんとの自分じゃない。
自分の中の自分を監視する人を演じるとき、ほんとの自分は奥深くに追いやられる
ほんとの自分、ほんとに自分が感じていることは、奥深くにしまわれる。
自分を監視する人の声とのギャップが大きいほど不安になり、自己嫌悪して、もっと深くに追いやられる。そして、必死に演じる。
結果、本当に自分のやりたいことは、わかんなくなっちゃうんだ。