ジャンプ至上主義
かれこれ週刊少年ジャンプを書い始めて15年以上。
とっくに少年を通り越しているおっさんな訳ですが、いいですよね。だって男の子はいくつになっても少年だもの。
少し前にこんなのも話題になっていたわけで。
https://www.danshihack.com/2019/08/17/junp/shonen-jmp-plus.html
そんなジャンプっ子な俺。かつては紙面で買ってそこそこ溜まったら捨てる、と言うサイクルだったものですが、すっかりジャンプ+定期購読に慣れていった結果何が起きるかというと、新連載を読まなくなるわけですよ。
「まあ後で時間があるときに読み返せばいっか」的な。
デジタルの恒久性が導く即時性の拒絶、的な。
そんなこんなで話題になった後に読むことが多くなった昨今なんですが、あいやーこれは後手を取ったな、と思わせてくれた二作。
これがなかなか面白いわけですわ。両方アニメ化するわけだ。
ということで、すでに称賛されてるこれら2作品を、誰に頼まれるでもなく独自の視点で分析してみます。
鬼滅の刃
時代設定とか舞台装置についてはすげー平凡、というか驚きはないんだけど、圧倒的なキャラクター力。炭治郎がすごくいいんですよね。
何しろ、弱い。最初。そこから持ち前のポジティブさですげー工夫しながら修行するわけですよ。物語スタートして直後に2年半修行だからね。起承転結でいう「起」が2年半かかってるからね。そんなことある、ふつう?思わずツッコむわ。その間、体に異変起きたはずの妹は都合よく寝っぱなしだからね。
でもそんなご都合主義を吹き飛ばすくらいの、展開の匠みさ。修行シーンをここまで丁寧に面白く描いてるマンガもなかなかないよなぁ、、と。
そんなことで、先々を読み進めていっても炭治郎の性格が趣旨貫徹してる、だから自ずと読者が自分ごと化して応援したくなるんだろうなぁ、と。
Dr.Stone
で、一方ですよ。これはそもそも舞台設定がぶっ飛んでる。キャラも厨ニ感丸出しのオールドスタイルな主人公。嘘やん、3700年間、秒数数えてるとか嘘やん。
ただ、そんな無茶な舞台設定をすげー細かく「科学」で成立させていくわけですよ、これは。物事の「仕組み」を緻密に説明していくわけですよ。そんなんグッと来るやん。男子はみんな好きやん、仕組み。プラモとかミニ四駆作るのすげー楽しいじゃん。
そんな体験を主人公と一緒に並走するマンガ。
あと展開の仕方もRPGっぽいのがいいのかなーなんて思います。なにかの目的を果たすために他のなにかを準備しなくちゃいけなくて〜みたいなね。RPGやってる感ある。
そんな2作なわけですが、共通して言えるのは「テンポ感」で。
どちらも読み進めててテンポがいいんですよね。テンポ。
別に展開が極めて早いってわけではないんだけど、どちらも読んでると「着実に進んでる感」を感じられて、かつ緩急が上手い。
昔はもっとテンポ感のいい漫画があった気がするんだけどなーなんて思ってたんですが、どっこい、今もちゃんとあるわ。おみそれしました。
結局問題なのは、ダラダラ長いことではなくて、ダラダラ長く”感じる”こと。これ完全にテンポ感の悪さ。
物語全体の大きな起承転結のなかにある、ミクロの起承転結が上手いバランスで展開されることがすごく重要なんだと思っております。
そういう起承転結のバランスの話。音楽においても重要。
次回はそんなお話。
東京を中心に活動するZEKUUと言うバンドです。今後増えていくであろう、”複業ミュージシャン”のポジションを30才を超えて狙うべく色々試行錯誤をしております。
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