奇跡のサン・ヴェラン 1999
フランスのブルゴーニュ地方マコネー地区にサン・ヴェラン村という白ワインの産地があります。ジュラ紀の石灰岩土壌なのでシャルドネ種の栽培に適しています。
シャルドネ種はシャブリが有名ですが、サン・ヴェラン村のシャルドネは、シャブリの特徴のミネラル感をしっかり感じる辛口に、
白桃や蜂蜜のニュアンスが加わります。
もともとはフレッシュな内に飲むワインかなと思います。
シャブリのグラン・クリュといえば長命なワインとして有名ですが、さて問題のサン・ヴェラン村のシャルドネです。
某ワインセラーで長いこと眠っていました。実に22年です。
シャルドネ種なのである程度、長命なのはそうなのですが
シャブリの特級畑でもないので、正直そこまで長命とは言い難く
まあ、単に忘れていただけなのですが
昨日抜栓しました。
ネゴシアンはピエールポネルです。
コルク栓は特にカビもなく、アロマ、ブーケともども心地よいです。
白ワインにしては強い感じ
さすがに年数を経たあとのややあめ色が掛かった色彩。
グラスに注ぎ、一口含むと、なんというふくよかな香りと味が口いっぱいに広がります。正直終わってるかなと思っていたので
これはうれしい誤算です。
例えるなら、貴腐ワインの甘さをすっきり飲みやすくさせ、
なおかつシャルドネ種の辛口は生きているという感じ。
ヴァン ド パイユにも通じるニュアンスです。
シャルドネ種のワインなので、魚料理だなということで
サーモンとかぼちゃのグラタンを作りました。
これがめちゃくちゃ合います。
チーズがなかったのでグラタンだけでしたが、グリュイエールチーズを入れたらもっとよかったかも。
棚からぼたもちならぬ、思わぬ贈り物でした。