消費税の理想と現実
ぼく「よーし、たこ焼き屋さんやろう。」
ぼく「タコを仕入れるぞ。たこください。」
たこやさん「はい。一杯1,000円で、消費税100円いれて1,100円ね。」
ぼく「えと、消費税って?」
たこやさん「ものを売ったら、本体価格に加えて10%預かって、税務署に納めるんだぞ。」
ぼく「なるほどなー僕もたこ焼きを売ったときにおきゃくさんから預かって税務署に払うんだなー」
ぼく「よし。たこやきできたぞ。」
おきゃくさん「あ、ここのたこ焼き屋安いな。すいません、ひとつくださいー」
ぼく「ありがとうございます。400円と消費税10%で、440円ですー」
おきゃくさん「……え?」
ぼく「…え?」
おきゃくさん「あ、400円かと思って。」
ぼく「あ、本体価格は400円なんですけど、40円は仮におきゃくさんからあずかって私が納付するんです。」
おきゃくさん「は、はあ。わかりました。」
ぼく「ありがとうございます。じゃあ早速つく…」
おきゃくさん「あっちのたこ焼き屋のほうが安いからそっちで買います。」
ぼく「…え」
おきゃくさん「あっちは410円なんで。」
ぼく「そ、そうですか。」
ぼく「あ、じゃあいいです400円で!」
おきゃくさん「そう?じゃあ買おうかな。」
ぼく「ありがとうございます!」
ぼく「はー消費税貰えんかった。どうしよう。」
ぼく「消費税ってさ、消費者が負担して、事業者が納税する間接税ってきいたことあるなあ。」
ぼく「もしかして預かってないから払わなくていいんじゃね!?くにに聞いてみよ!」
くに「ええ。たしかに消費税は価格への転嫁を通じて、消費者が負担することが予定されています。」
ぼく「あ、でもやっぱりそうですよね!」
ぼく「でも今回僕は転嫁をできませんでした。そういうときはどうなるんですかね?」
くに「”予定されています。”」
ぼく「…」
くに「”予定されています。”」
ぼく「…答えになってない気がするよ。」
くに「公正取引委員会が価格転嫁拒否が無いようにガイドラインを作っています。」
ぼく「…う、うん。でも実際問題今回僕は預かれなかったんだよね。だから納税しなくていいよね?」
くに「いいえだめです。消費税は対価の一部です。」
くに「400円のうち36円は消費税です。払ってください。
(400÷1.1✕0.1=36円)」
ぼく「ひえっ…」
ぼく「すべての事業者が価格転嫁できるって前提で制度が出来てるけど、実際問題転嫁できないこともあるよね。その時は割を食わざる得ないんだよなぁ、」
ぼく「消費税の理想と現実。」