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陳列の考え方

自分のお店がある人、どこかに自社の棚を持っている人、陳列する時にどんなことを考えますか?

私がスーパー時代に教えられたことで今も覚えてることで、一般的にもそうであると言われていることは、

・縦割り、商品は縦割りで見やすく
・一見してそこに何があるかわかるように
・テーマを決めて、売れる商品をしっかり単品量販

とかですかね?もうスーパーの現場の仕事から離れて時間も経つので忘れてしまいましたが・・・

で、今の私が今陳列する際に考えて意識していること、スタッフにお願いしていることは、

・1回でその平台に陳列されている商品を全部把握されないこと。
・テーマを食シーンでくくること

大きくはこの2点

まず最初の「1回でその平台に陳列されている商品を全部把握されないこと」はスーパーなどの量販で意識される「縦割り」と相反します。

縦割りとはその名の通りきちんと縦に商品をカテゴリー分けしてそこが何の売り場なのか一瞬にして理解してもらう為のテクニックです。

量販はショートショッピングで買いやすさを第一に売り場を作りますので、(今商品のキーワードがコスパ、時短、簡便なのと売り場づくりも一緒で、「みんな時間がない」を前提にしています)一瞥してその売り場が何の売り場でお客様が瞬時にその商品の必要性の有無を判断できるようにしています。

でも私は、質の良いNB品よりは高単価の商品を扱っていますので、お客様に買ってもらうためには

①立ち止まって、

②手にとって、

③良く検討してもらわないといけない、

と思っています。

例えば、誰でも知っているNBメーカーの198円の商品なら瞬時にお客様も判断してカゴに入れてくれるかもしれませんが、無名メーカーの見たこともない398円なら?500円を超える商品なら?

どうですか?

瞬時に判断してもらったらカゴに入れてもらえますか?

瞬時の判断なら私の扱っている商品はほとんどがカゴに入らずにスルーされてしまうようなものばかりです。

なので、

良く見ないとその売り場に何が並んでいるのかわからないように売り場を作ろう!=商品アイテム数を増やす!

さらに言えば、良く見たつもりでも、もう一度その売り場に戻ってきたらまた新しい発見があるように、アイテムを奥行きを出して陳列し、「読む」ことのできるPOPをつける。お客様に宝探しをしてもらう感覚で売り場を作ろうと話をしています。

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次に「テーマを食シーンでくくること」ですが、これも量販は醤油、油、乾物など「種類」で分けています。前提は同じ種類がたくさんあるという前提ですね。しかも色々揃えたので皆さんの好きなの選んでください方式。それは「プロとして無責任」と昔、ある方からお叱りを受けたことがあり、私のお店では基本的に同様の機能を持った商品の種類は全て試食し、おすすめできる商品だけを選定して絞り込んでいるので限られていますし、単品を大量に販売するようなお店ではないので、「基礎調味料」とかの種類や「焼肉」などの単一メニューで売り場をくくることはありません。

その代わり、平台は「ティータイム」「お酒を楽しむ(つまみ)」「だしをとる生活」などのシーンでで売り場をくくっています。棚も同様で「昭和の食卓」とか「パスタのある食卓」とか「パンのある食卓」などテーマを決めて商品を括っています。下の写真はティータイムがテーマですね。

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また、細かいことでいうと、商品は箱から全部出すこと、量販店では商品はダンボールのまま出していることありますよね?一部をカットして出すことができる機能的なダンボールもあります。

あなたの商品がその程度の価値しかないならそれでいいと思います。コストを下げて、安く売る。手間をかけず、安く売る。なら・・・

でも私のお店は価値のある商品を適正価格で販売したいので、全部出してきちんと1個1個並べます。私のお店では木箱を使ったりワイヤーかごを使ったりして全てダンボールから移し変えています。

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商品を陳列する際に売れるためには豊富感(ボリューム感)が必要という考え方を聞いたことはありますか?

実際に商品はボリュームがあったほうが売れます。でも、その豊富感(ボリューム感)を単品で出すのは量販のやり方です。私のお店では量販ほどの客数はないですので、単品を大量に陳列するということは良しとしません。

ではどうやって豊富感を出すのか?

何点かすでに私のお店の写真を出してきましたので、すでにお気付きの人もいると思いますが、棚に奥行きがある場合も同じ商品をズラ〜っと陳列することはありません、基本的に商品は「縦に積み」「手前と奥で違う商品を並べる」です。

ここまでざっと私のお店での陳列についての考え方を書いてみました。

私の陳列の仕方の考え方には、色々とお世話になった東京都羽村に本店があり、六本木などにもお店のある福島屋の福島会長、静岡を拠点に豊洲や横浜にもお店のあるフードストアあおきの青木元社長からの教えが元になってアレンジしているだけだと思いますので、偉そうに書いてすみません。





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