Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【3月22日㈬~3月28日㈫】
日曜の夜、親しくさせて頂いている他の配給会社の方からLINEが入ってきました。「noteを読んだのですが、カンヌのアパート決まりましたか?うちの会社で予約したうち、一つ余ってるんですが…」。そういえばその後についてお伝えしておりませんでした。某予約サイトで日々検索を続け「まあこれなら許容範囲なのでは?」という、会場から徒歩15分(実際も15分なら有難いんですが…)の、値段もリーズナブルな2ベッドルームの物件を見つけて、既に予約していました。しかし、“宿泊1ヶ月前までキャンセル無料”なので、もし連絡を下さった方の“余っているアパート”が、より安くて、近いなら、予約済のアパートをキャンセルして乗り換え可能。早速貼ってくれたリンクを見ると、会場から“徒歩9分”と近い!内装もオシャレ!…でしたが、現在予約しているものよりも、だいぶ高かったので諦めました(涙)。
頂いた物件案内のリンクには、見覚えのあるカンヌの不動産屋の名前…。それはうちが使っていた、“飛び込み”のDMメールから取引を始め、15年以上付き合っていた不動産屋でした。コロナ以降、長年借りていたアパートがもう借りれなくなったので、去年辺りからカンヌ映画祭復帰に向けて新たな物件を探してもらっていましたが、なかなか条件に合う物件が見つからず、やり取りがなくなっていました。…っていうか、何軒紹介しても、「高い!もっと安いのない?」としかうちが返事しないので、遂にはこちらからの「他に無いの?」という問い合わせメールに返事を寄越さなくなってしまったのでした。何度催促しても音沙汰がないので「コロナで会社が無くなっちゃったのかな?」と心配していたのですが、予算の潤沢にある会社には積極的に営業していたのですね。信頼関係を築いて、同業者にも紹介したりしてあげていたのに、「貧乏人は相手にしない」と言っているようなものですよね。なんかムカつく…(笑)。
さて。ベルリン国際映画祭、大阪アジアン映画祭、とネタには事欠かなかったこの1ヶ月でしたが、パタリとイベントが無くなって平凡な1週間…。当通信始まって以来のネタ切れで書くことがありません。現在絶賛準備中の夏以降の配給作品にまつわるエピソードなど、書きたいことはいろいろあるのですが、どれも情報解禁前なのでまだ書けない。ましてや買付け交渉中の作品について書けるはずもなく…。ネタ切れの時こそ“筆力”が問われるのですが、いや、マジでホントにネタが無い。そんな時は初心に還るに限ります。当通信の当初の目的を全うして、自社配給作品の宣伝と参りましょう。4月28日より公開の『セールス・ガールの考現学』、気がつけば初日までちょうど1ヶ月となりました。昨年の大阪アジアン映画祭の、私にとっての最終日、3月19日にABCホールで初めて観てから、ちょうど1年と10日です(“ちょうど”じゃないですね。笑)。
24日にはプレス向け最終試写も開催。コロナ禍以降、オンラインで試写される方が格段と増えて、実際に試写室にお越し下さる方は減少傾向にあるのですが、『セールス・ガール~』に関しては初回の試写から堅調にご来場下さり、回を追うごとに少しずつご来場者数が増えて(口コミがジワジワ拡がっている証左と信じたい!)、女性の比率もどんどん高くなって、良い感じに終えることが出来ました。
今後は一般の方々向けの試写会も開催。先ずは映画、海外テレビドラマファンのための人気メディア「Fan's voice」主催のオンラインによる最速独占試写会が、4月2日の日曜日の夜ストリーミング配信で行われます。参加者の募集は本日深夜(23:59)までのようなので、いち早くご覧になりたい方はぜひご応募下さい。映画の上映後には作品への理解が深まるような素敵なゲストによるオンライントークも予定しています。また実際に劇場での試写会も、東京限定にはなりますが計画しています。こちら、決まり次第公式ツイッター等でお知らせしますので、チェックよろしくお願いします!
先週、先々週、センゲドルジ・ジャンチブドルジ監督にお時間を頂いて2回に分けて行ったオンライン取材の記事も、そろそろ各媒体で露出して行くタイミングです。こちらも順次お知らせしますので、楽しみにお待ち下さい。
ラストは自社作品情報ではありませんが、ご紹介しておきたい作品2題。弊社配給『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』のガブリエーレ・マイネッティ監督の新作『フリークスアウト』の日本版予告篇が昨日解禁になりました。ザジで扱えるバジェットの映画ではないけれど、2017年に監督が来日した際、ご本人からアイデアをこっそり教えてもらって「面白そー!」と、楽しみにしていた作品です。公開は5月12日㈮!監督の来日はあるのかな??機会があれば中野ブロードウェイ辺りにお連れしたいです。
もう1作品は、Netflixで4月8日から配信が始まる「ハンガー:飽くなき食への道」。『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』『ハッピー・オールド・イヤー』のチュティモン・ジョンジャルーンスックジン主演によるネットフリックス・オリジナルの映画。チュティモンのインスタで、「料理モノを撮ってるのかな?」と思ってましたが、コレだったのですね。トレーラーを見る限り、レストランの舞台裏で繰り広げられるドラマ…と言う感じですが、『ザ・メニュー』ばりのサスペンスのようにも見えます。楽しみ!
texte de Daisuke SHIMURA