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さしいれはしんちょうに つづき

自宅療養期間も半分を経過し、おかげさまで体調も回復してきました。
発熱のピークは発症直後の2日間で、38度までいかない微熱で済んだのですが、いろんな方が書いている「唾を飲み込むだけでも喉に激痛が走る」症状を経験しました。

口の中を舌で触ってみると、上あごの辺りまでなんとなくザラザラして、酷い口内炎に罹った時のようです。それでも水分を摂らないわけにはいかないし、ハチミツを溶かしたアイスティーに大きな氷を浮かべ、水割りよろしくちびちびなめなめ。この程度の量でも、喉を通るときには身もだえするほどの痛みが走ります。グラス1杯のアイスティーを飲み切ってしまうまでに七転八倒です。

「ちょっとの量でもこんだけ痛いんやし、ごくっと一気にいっても痛さはたいして変わらんのちゃう?」
100mlのアイスティーを10mlずつに分けて飲んだら10回痛いけど、
50mlずつなら2回痛いだけで済む。
どうしてこんなことを思いついたのかわかりませんが、この理屈が正しいかどうか、自分で試してみるしかありません。
思い切ってがぶっと、アイスティーを口に含みました。飲み下すには勇気が必要でした。口に含んでからまた考えたからです。
「あ、5倍痛かったらどうしよう」
コップに吐き出す勇気はさらになく、しらん、もうええわ、えいやっと飲み下しました。
ううう・・とやっぱり身悶え。でも5倍の痛みではありません。なんなら多量のアイスティーがクッションになって?、険しい渓流を一気に押し流してくれる???
その後の水分摂取はスムーズでした。
回復も順調だったように思います(ほんまかな)。

感染したこと、実は両親には言えませんでした。特に父。
私がアイスティーと格闘しているころ、父は自宅療養から解放され嬉々とした報告が家族のグループラインに届いていました。
「みんなのおかげで完治しました、ありがとう♪」
せっかくのお祝いムードに水を差すこともないし。
感染経路が父だと、決まったわけじゃないし。

「お父さん、次は私が感染しましたよ。差し入れを持って行った時のノーマスクでのご対面、覚えてますか?」
なんて、言えないもんね。

自宅でごろごろしている私に、夫からラインが届きました。
「親父が今から冷凍の餃子を持って行くらしいで」
私の感染、夫が両親に伝えたようです。
ほどなくインターホンが鳴りました。カメラには誰も映らず、父は玄関ドアに餃子をひっかけてそそくさと立ち去ったようです。
窓から覗くと車に乗り込もうとしている父の姿が見えました。
手を振ったら、父は窓の下までまた戻ってきて、
「ワシがうつしたんかと思って、責任感じてたんや」
あらら。覚えたはりましたか。
「大丈夫、ちゃいますよ~」
また手を振ったら、納得したように笑って、車に乗り込みました。

父の差し入れがなんで冷凍餃子だったのか?謎です。
でもありがとう、お父さん。
私も自宅療養が終わったら、餃子とビールでお祝いしますね。
近いうちにビールもぜひ、お願いします。

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