ちょっと違和感を感じたデジタルマーケティングのあれこれ。
どうも!おざきまんじゅうです。
最近のマイブームはタマノイの「はちみつ黒酢ダイエット」。食前に飲めば摂取カロリー0になる魔法のポーションです(大嘘)。それにしても、こんなロングセラー商品作ってみたいっす。
今回は、デジタルマーケティングで見聞した中から、違和感をもった言説に少しだけ思想をアウトプットしてみます。
対象は…..
の3本でお送りしま〜す!
「今期の目標はCVR〇〇%」
デジタルマーケティングにおいてCVR(コンバージョン率)はとても大事な数値ですよね。CVRが上がればCVは増えるし、CPA(顧客獲得単価)も安くなるかもしれません。
ただ、CVRって恣意的に操作できるかつ、絡む要因が多い変数なんですね。例えば、本質的ではないですがCVRが悪い流入を故意に減らせばCVRは上げれます。そして、外部要因も大きく影響するグラグラの数値です。
また、「回帰の誤謬」が起きやすい数値でもあります。
回帰の誤謬とは、例えば「万馬券が当たった!今日の俺は持ってる!だから、次のレースも当たる気がする!」という思い込み。次のレースで当たる確率に対して前のレースが当たったかどうかは全く因果関係はないのに、因果関係があるように誤認してしまうことです。ただ、平均へ回帰してるだけで、自分の行動が要因と勘違いしていること。
(ダニエル・カーネマン著の『ファスト&スロー』第17章「平均への回帰」など参照)
「先月に比べてCVRが1%上がった!今月やった施策のおかげだ!」はやや早計かもしれません。
何が言いたいかというと、CVRは同じ時点で実施したA/Bテストの結果を比較する際に参照する、見る粒度を細かくし指標としてトレンドを把握するにとどめ、短期的な時系列かつ単一で目標値としては追い過ぎない方がいい数値と考える宗派です。
「とりあえず他社の真似をしよう」
デジタルマーケティング担当って忙しいですよね。(うんうん)
例えば、広告バナーやLPといったクリエイティブ、コンテンツやシーズナルなキャンペーン施策など、考える時間から制作までエネルギーがかかります。さらに、正解は用意されていないので、検証も必要です。
すでに他社で上手くいってる(いってそうな)ものを真似すれば、1から考える必要がなく楽ですよね。ディレクションも「これと同じ感じで!」と依頼すれば齟齬も起きにくいし、やりとりも最小限で遂行できます。
また、「よくわからないからとりあえず真似しておこう。」みたいなパターンもよくあります。
「学ぶ」の語源は「真似る」ですし、決して「真似することは悪だ!」と主張したい訳ではありません。ただ、真似する前後のアクションでさらに1歩進むことができると思っています。
真似する「前」に準備をする
まず、真似する前に気をつけたいこと。それは「自社の環境や現状に目を向けること」。全く同じ条件・環境は存在しないので、真似したとて必ず同じ結果になることはありません。
なので、実施した結果をしっかり紐解けるよう、準備しておく必要があります。
具体的に自分がよくやる「準備」は下記4点です。頭の中や、メモに書き出して明確にすると、振り返りやすくネクストアクションにもつながります。
課題認識:現状と理想の差分は何か?
仮説と目的:何が(誰が)どうなってほしいか?
環境:どこで誰に向けて何をやるか?
計測:結果は何を見るか?
例えば、SNS広告から売上(コンバージョン数)が徐々に減ってきたとします。
課題認識:1人に対して表示回数が増えすぎ広告の品質が悪くなっており単価が悪化、インプレッションが減ってる。
仮説と目的:新しいクリエイティブを追加するとインプレッションは増えるだろう。
環境:クリエイティブ以外は変更なし。季節要因も特になし。
計測:個別・全体のインプレッション数 & CV数。
本旨とズレるので解説は省きますが(実際はもっとロジックツリーやサブ指標がある)、このような「準備」があると、アクション(真似)した結果を分析する際に、「何が良くて、悪かったか」粒度を小さくし深く簡潔な考察ができます。
真似した「後」に振り返る
準備なしに「ただ真似しただけ」では、結果に対して良かった、悪かっただけで終わりがちです。前章の続きになりますが、異なる畑に種をまき、実がなったかしか見ていません。大事なのは畑の土壌、天候、肥料など生育環境を理解した上で、どんな果実が育ったかを知ることです。(農業未経験)
そして収穫した後、次はさらに良い果実を作るため作戦を練ります。つまり振り返りです。
一般論に戻して具体的には
何が良かった / 悪かったか?
なんでか?
じゃあ、次はどうするか?
を決めます。1,2が新しくでてきた仮説の場合は、3は1,2を検証する文脈になるでしょう。逆に仮説検証の結果であれば、3はさらに伸ばす/止めるアクションになるでしょう。データや軸、切り口が過多にならず、複雑に考え過ぎないことも続けるコツかと。
「ただ真似する」はPDCAのDoのみの状態です。真似する時に、PlanとCheck、Actionを忘れずに行っていれば「真似」ではなく「参考」となり、枠組みを超えた成果が継続的にだせると思います。
真似だけでは枠の中で同じようなものに収斂していきます。大きな成果を得たい場合は、枠組みを超えなければなりません。
「LPから他ページへ遷移させるな」
✌︎('ω'✌︎ )前章でだいぶ容量食ったのでここからは手短になってます!!)
Q.「LPから他ページに遷移させない方がいいですよね?」
A.「そんなことないです ✌︎('ω'✌︎ )」
商材によりますが(常套句)、LPだけで購買を完結させようとするムーブは必須でないと思います。
むしろ、SNSやメディア、知人といった第三者から発信された情報に触れた方がいいはずです。なぜなら、興味を持って情報を探索し、納得して購入された方が期待値の差分が少なくLTV(1人の顧客から得る総利益)が高くなる傾向があります。
ラストクリックが広告の人よりも、リファラルから流入した人の方がLTVが高くなるのはあるあるかと。
(上記のことから、第三者発信の情報に手を加えるのはリスクが高いと認識しており、口コミを報酬で操作する施策などは慎重派)
口コミや情報があまりでない商材や、金銭や時間、心理的なコストを伴わないコンバージョンアクション(無料で応募、メルマガ登録など)などは、LPで完結させる方がよいでしょう。
おまけ:相場を知る
相場を知り相対的に自社の状況を把握したり、目標にしたい気持ちはわかるんですが、デジタルマーケティングにおける数値はほとんど変数であり同じ業種の同じ項目であっても状況により異なります。むしろ、相場として示した数値がバイアスとなってしまう心配が大きいです。
自分もクライアントから聞かれた一応答えるんですが、これまで経験や、媒体資料で見聞した中から導き出すので、ほぼ主観です。皆一様の答えは持っていないと思います。
まず、自社の数値を見つめ分析し、目指す先も相場から導くのではなく、自分で立てた仮説で設計できるとよいですね。
まとめ
ざっくりまとめると、HOWではなく本質的な活動していこうぜ!ってことだと思います。(他人事感)
つらつら書きながら、自分もできてないな。。。といつも通り反省しております。
唯一の正解がない世界線だからこそ、手数が大事になってきます。ただ、スピード重視という名の思考停止に陥らないように、意識して設計を考えながら日々精進したいものです。
▼以下、宣伝となります。ご容赦ください🙏
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・グロース支援の案件お待ちしております
P.S:お悩み相談みたいなのをベースにnoteを書いてみたい。
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