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気になったこと(2)

私は大学に通いつつ、某個別指導塾でアルバイトをしている。小学生から高校生まで担当生徒の幅は広く、昔から人に教えることが好きだった私にとって、かなりやりがいのあるバイトだ。そんな時、あるバイト仲間からのこんな発言を耳にした。

生徒が可哀想

もちろん直接言われたわけでなく、陰で言っていたのを聞いてしまった。正直、疑問しか湧かない。

私は、中学生であれ高校生であれ大学入試を常に意識して指導をしている(小学生は別)。そのため、高校入試では使わないだろうけど、知ってて役に立つことやある程度の雑学は伝えるようにしている。彼とはそこが分かり合えないようだ。おそらく彼は、中学生であれば(入試間近ならなおさら)高校入試に対応できるようにすべき、という考えを持っているのだろう。ただ、それではわざわざ塾に来ている意味がないと、私は感じる。

もちろん塾にいる生徒が皆、上昇志向に満ちているわけではない。むしろ、満ちていない生徒が大部分かもしれない。しかし中には、中学生の時点で既に「大学へ行きたい」、「もっと知らない世界を見てみたい」と感じている生徒はいるだろう。私はこのような生徒に対して、「高校入試には出ないから」や「中学生では教えてもわからないだろうから」などというくだらない理由で、自分の持つ知識を与えないなどということはしたくない。

また、塾は国の教育機関から外れたいわゆる「制限なく知識を授受することのできる場」だと私は考えている。学校では、ある程度教えるべき内容は限られていて、先生方も生徒の質問に対し、「中学校(あるいは高校)では、教えてはいけないから」と言って断ることもあるようだ。これは、学校が国によって管理されているからだろう。しかし、塾にはそれがない。ならば、質問に来た生徒に対しては、たとえそれが生徒の学年の範疇を越えていたとしても、しっかりと答えを提示するのが塾講師のすべき対応というものではないだろうか。

以上が、私の見解と考えだ。「生徒が可哀想」と言った発言が直接あれば、素直に討論するつもりでいたが、今回はそうではなかったためこのことについて特に話し合うことはしないだろう。勘違いをされないために記すが、そのバイト仲間は私にとってかけがえのない友人の一人であり、今回のことで接し方を改めようなどとは一切考えていない。人間関係は、考え方が違ってこそ面白いのだから。

私は、「知識はある種の資本」だと考えている。上昇志向のある生徒の見込みを感じ、彼らに対して知識という資本を投資する。これからもこの行動は続けているだろう。その生徒が何かしら功績を残した時、私の名前でも挙げてくれたら…何て下衆なことを考えながら笑

#塾バイト #大学生 #教育

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