【ネタバレ感想】Netflix映画「最高に素晴らしいこと」を観た
「最高に素晴らしいこと」というNetflixオリジナル映画を観ました。
先日レビューを書いた「レイニー・デイ・イン・ニューヨーク」のエル・ファニングと「名探偵ピカチュウ」で主役を務めたジャスティス・スミスという注目株2人が主演というのが気になって。
ただ率直に言うと、あんまり自分には合わなかったかな。
この作品は"自殺"が大きなテーマとなっているんですが、僕自身が自殺からは割と縁遠いからそう感じたのかもしれない。
絵作りとか構成はいいんですよね。
主演の2人の魅力がすごく出ているし、終盤近くまでは結構楽しめた。
2人が少しずつ関係を縮めていく描写なんてすごく繊細かつ丁寧だし、自分に生きている価値があるのか悩むバイオレット(エル・ファニング)を同じく悩みを持つセオドア(ジャスティス・スミス)が癒していき、やがて支え合うっていうストーリーそのものも真っ当。
ただ、話の落とし所にどうも納得がいかず。
物語の終盤、セオドアが自殺してしまうんです。
死の描写はやや唐突なものの、彼が自殺願望を抱えていることは序盤から伏線が引かれているし「実際の自殺はそんなものなのかもしれない」っていう妙な納得感がありました。
多分、前兆がある自殺ってみんな必死に止めると思うんですよね。
だから、前触れなく衝動的に…ってパターンの方がきっとリアルなんでしょう。そういう意味でリアル路線なのかなあと。
けど、どんな理由であれ愛する人がいて自分のことをすごく心配してくれているのに自死を選んでしまうというのがやっぱ納得がいかなくて。
ましてや、エル・ファニングっていう最強に可愛い彼女がいるんですよ?
男なら何が何でも生き抜くでしょう。
セオドアは子供時代にトラウマを抱えているし今も学校にあまり馴染めていないけど、どんなことがあっても離れない絶対的な親友もいるし、優しい姉もいるし、先生も心配してくれているし、隣にはエルたんもいる。
これで自殺はちょっと僕的に納得いかない。
悩みが人それぞれで、重さも感じ方次第っていうのはもちろんわかるんですけどね。
「アリー/スター誕生」とかの話は全然ついていけたし、自殺が絡む作品が苦手ってわけじゃないと思うんだけどな…僕の作品に対する理解力が足りないのかもしれません。