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#121 リニア中央新幹線に試乗した感想


1.リニア中央新幹線に試乗した感想

先日、山梨県のリニア中央新幹線の山梨実験線で試乗する機会がありました。この実験線は約40キロメートルあり、東京から名古屋までの全線の約7分の1に相当しますが、既に完成しています。技術的にはリニア中央新幹線は営業運転が可能なレベルに達しており、現在はメンテナンスの頻度や効率化、AIを活用した保守タイミングの最適化などが試験されています。

私はリニア新幹線の冷却システムについて初めて詳しく知りました。過去には液体ヘリウムを使用していた高い技術が求められましたが、現在の新型車両では高温超電導を使用しています。これにより、ビスマス系やレアアース系の材料で20ケルビンから25ケルビン程度で冷却が可能になり、冷却設備が簡素化され、経済的な運用が可能となりました。
車両については、5両編成や10両編成でのテストが行われ、将来的には6両編成で営業運転を行う計画です。16両編成を20セット用意すれば、1時間に5本、10分間隔で運行し、東京と名古屋をわずか40分で結ぶことができます。技術的な課題はほぼ解決されており、残るはトンネル掘削のみです。しかし、静岡県での反対運動によりトンネル工事がまだ始まっておらず、完成には約10年を要する見込みで、全線開通は2034年頃になる可能性があります。

リニア中央新幹線の乗り心地についても触れたいと思います。東海道新幹線と比較して車内は狭く、シートピッチも狭いですが、これは軽量化を図るためです。シートはレーシングカーのようにシンプルかつ機能的で、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)を多用しています。加速や減速は新幹線と同様にスムーズで、シートベルトが不要なほどです。また、カーブ時には最大10度傾く設計がされていますが、これも感じさせない程度に遠心力が調整されています。これらの技術により、リニア中央新幹線は超高速鉄道としての性能を十分に発揮していると言えるでしょう。

2.多くの可能性を秘めた企業版ふるさと納税

今回は企業版ふるさと納税制度について語りたいと思います。ふるさと納税制度は、皆さんご存知の通り、地元の特産品を返礼品として受け取ることができる仕組みです。しかし、実際には大きな格差があり、数千円から数百万円を受け取る人もいます。この制度を推進したのは当時の総務大臣であった菅義偉さんで、彼の力の入れようが伺えます。一方で、地方自治体は国からの補助金や地方交付税に頼っており、この制度への期待は非常に大きいです。

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