「みんなOKなんだ」~雑木林に吹く風にじっと耳をすませば~
「自然も雑木林も子どももお年寄りも、
生きとし生けるものがつながって暮らす」
ということは、
自分も自分の周りにいるものも、
その隣にいるものも、
とにかくまるごと「みんなOK!」ということ。
雑木林をながめると、
花の咲く木も咲かない木も、実のなる木も実のならない木も
どちらもOK。
落ち葉も常緑もどちらもOK。
名前のある木も名前のない下草もどちらもOK。
異種が混ざれば喧嘩やもめ事が絶えない生き物の世界で、
雑木林は見事なバランスを保っている。
そして、季節ごとに変化して、完成することがない。
この雑木林の在り様は
「人もまた、一人ひとり違っていいんだよ」
「芽の出る時期は人それぞれ違うから、
比べずにあわてずゆっくりでいいんだよ」
「失敗も完成もないんだよ」
「落ち葉が土に還って命がめぐるように、
歳をとっても、寝たきりでも大丈夫」
ということを教えてくれる。
「今」を生きている、ただそれだけでOK。
どんどん変化する暮らしや環境の中で、
是が非でもこうでなければならないと苦しくなった時は、
ただ静かに自然の中に身を置いてみるのはどうだろう。
人の暮らしに正解はないし、あったとしてもひとつではない。
上も下もない。
頑張っている子どもも大人もOK。
頑張れない子どもも大人もOK。
早くやれる人は早くやればOK。
ゆっくりな人はゆっくりでOK。
自分のペースで呼吸し考え行動する。
そんな自分も相手もお互いに尊重しあい助け合う。
雑木林のごとく
いろいろな人がつながって、
混ざって暮らすことで、
それぞれに役割と居場所が生まれる。
そもそも、社会とは
同じものが同じようにいる状態ではなく、
多種多様な生き物がバラバラに存在して
「みんなOK」としたものなのだ。
自然からそんなことを習ってきた。
今日はこの辺で。
お付き合いいただきありがとうございました。