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ツリーには花火がよく似合う


実家を出てからは「楽しい」だけじゃなくなったホリデーシーズン。


美味しい手料理、リラックスできる環境は親が生み出してくれていて、私はそれをただただ享受するばかりだったことを痛感する。



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料理について言うと、今年はまったくモチベーションが湧かなかった。
ローズマリーを買って思い出のローストチキンを作った昨年の自分は本当によくやったと思う。

チキンとかぼちゃスープは実家にいるときの定番で、これがないとクリスマスじゃない……という気持ちはある。しかしそれを一から作る気力はない。まあ、今年は24日も25日も出勤だから仕方ないよね、ということにしておく。外での労働に助けられている。



罪悪感はありつつも早々に手料理は諦め、ケーキは親がついでに買っておいてくれることになった(ホールはいらないので予約しにくかった)ので、プレッシャーからは少し解放された。当日は仕事終わりに実家へ行ってケーキを受け取り、どこかしらでクリスマスっぽいお惣菜を買えばいい。



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しかし、クリスマスに対する焦りや寂しさがなくなった理由として、もうひとつの「定番」をクリアしたことも大きいと思っている。



クリスマスファンタジー。


海に浮かぶ巨大クリスマスツリーが目玉であり、期間中は毎日18時の点灯時に花火があがる。1、2発なんてケチなものでなく、サイズもカラーも多種多様。そして、大きなしだれ柳で幕を閉じる。



私は18時ギリギリに赤レンガ倉庫から出たのだが、その頃にはすでに黒山の人だかり。倉庫の出入り口にとどまってツリーのほうを見ると、道があるはずの場所がすべて頭になっていた。


人混み苦手マンにとってはHPが少し削られる状況下だが、それはそれとしてホッとしてもいた。よかった、イベントにちゃんと人が来ている……。観光都市は人で賑わってナンボだから。


そして、観光客はもちろん、地元民っぽい学生や家族連れも大勢いたのも嬉しかった。クリスマスファンタジーは「みんなの」イベントなのである。


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そういえば、点灯後に流れる「ラストクリスマス」のカバー、私が小さい頃からずっと変わっていない。少なくとも20年は、幼い少女が舌足らずな発音で歌っている。


おそらく私より年上だろうその子は、今頃どんなホリデーシーズンを過ごしているんだろう、と思ってみたりした。






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三谷乃亜
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