イモ羊羮だと思ったら
ある日の食卓に、珍しいものが小皿に乗っていた。
テーブル側の電気を点けていない状態で見ると、イモ羊羹そっくり。さつまいも(実)を色した、2口弱サイズくらいの直方体が2切れ、ちょこんと白いお皿にちょこんと鎮座している。
冷静に考えて、イモ羊羹があるとしてもご飯のおかずとして出されたことはない。なので違うことはわかっているのだが、イモ羊羹好きとして「イモ羊羹だ!」と母に言わずにはいられなかった。すると、
「当たらずとも遠からず?」
という予想外の返答が帰ってきたではないか。
いや、この時点でイモ羊羹ではないことは確定しているが、そして電気が点いてプルプルした肌が見えたことでイモ羊羮要素が一気に半減したが、それに類するものである可能性は一気に高まったのである。なんということでしょう!
ということで、ワクワクが90%、自分の舌は答えに辿り着くことができるのかという不安10%で臨むのだった。味をしっかり掴むため、1切れ目は1口で食べることに。2切れあって本当に良かったと思う。保険大事。
むっちりとした食感、ザラザラとした舌触り……そして、さつまいも味がする気がする。2つ目までは良いのだが、味に関しては第一印象を引きずっている気もして信用ならない。しかし、さっき「当たらずも遠からず」と言っていたではないか。ならばさつまいもの部分は合っているのでは。いやいや……
むしろ不安が増長された状態で、「さつまいも?……」と思い切って聞いてみた。
正解!!
練物、糖質ゼロ麺、そして豆乳(こちらは現在キッコーマン表記)で有名な紀文さんの商品である。レギュラー商品のごまどうふは知っていたが、期間限定で焼き芋味が出ていたらしい。時期的に次は無いかもしれないが、滑り込みで出会えてよかった。
答えがわかってからは舌鼓を打つことに100%をそそぎ、好物なのが判明したので半分に切って少しでも長く楽しむ方へシフトしたのだった。切ってみるとより「むっちり」さがわかる。箸が食い込みながらゆっくり沈んでいく感じがなんともワクワクしますね(?)。
そもそも、ごまどうふは好物なのだが、普通の豆腐よりも高価なので食べる機会がほとんど無い。そもそも豆腐じゃないので比べるのもおかしいけれど。
しかし、ごまどうふをもう少し日常に取り入れたいと思うきっかけになった。ご飯だけでなく、ダイエット中のご褒美スイーツ代わりにも良さそうだし……と言いつつできるだけダイエットしたくない(アイス食べたい)ので、何とか食卓にねじ込ませてみたいものである。
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