ご褒美とごほうび
妻が友達と、二泊三日の旅に出かけた。
空港まで送った後、子供たちとご飯を食べていると、
妻からメールが入る。
「強風の影響で飛行機が飛ばない。キャンセルになるかも」
あらま、それは大変だなぁ、と思いつつ、
「もしかしたら帰ってくるかも」という期待を、少しした。
子供たち以上に、僕がちょっと寂しかったのかも。
携帯を見ながら、
「お母さん、もしかしたら行けないかも」とボソッと言うと、
6歳の長男が、「いやだ!」と意外な反応。
「どうして?」と聞くと、
「いつも頑張っているお母さんの、ごほうび旅行だよ。
行けないと、 かわいそうだよ」
このあいだまで、母親が外出しただけで、3時間以上泣きながら
母親の服やタオルをかき集めていた息子である。
妻が帰ってくることを期待した自分が、少し恥ずかしい。
数時間後、息子の願いが通じたのか、飛行機は無事飛び立った。
寝る前、息子に、明日行きたいところある?と尋ねる。
息子にも、ご褒美をあげたい。
いいなと思ったら応援しよう!
お蕎麦屋さん開きたい。