つまり、そういうことだ㉔
このように「限定されている」ということは、実にありがたいことである。
何のアイデアも出ないとき、白紙に一本、縦の線を引く。
左側に思いついたことを書いていく。
何も思い浮かばなければ、何も思い浮かばないと書く。
すると「なぜ思い浮かばないのか」という疑問が思い浮かぶので、それを書く。
そうすると、疲れているからかもしれないとか、気がかりなことがあるとか、いろいろ出てくる。
それらもすべて書く。
書いているうちに、思いつきたかったアイデアがパッと浮かぶ。
それを右側に書いていく。
おまえの肉体と精神は、存在が読んでいる本のようなものだ。
物語にはクライマックスもあれば、中だるみもあり、ページをめくるペースが弛(〓たゆ)んでしまう場合もある。
そういう時は「アウトプット」する。
アウトプットは、瞑想や祈りと同じくらい効果的な行為である
言わば「見える化する瞑想」みたいなものだ。
線の左側にはノイズが。右側には、おまえが本当に考えなければならないこと、感じるべきことが残る。
おまえが何を考えているのか、ただ考えるだけでは、おまえには分からない。
存在が、次のページをめくるまで、おまえは自分が何を考えたいのか知らないし、自分がそれを「何故そう思うのか」が分からないのだ。
分からないまま、なんとなく思いつきで理由を決めて、こなれたパターンにはめてNPC処理しようとする。
だから、存在にページをめくらせるのだ。
滞ったときは、アウトプットしよう。
人に話すのも良いが、相手との関係にノイズが入る場合もある。
紙に自分で書くのが良いだろう。自分と対話するほうがノイズが入るという人もいるが、まあ何でもいい。
素直な気持ちが出せる方を選ぶといい。
とにかくページをめくることだ。
ノイズはコンテンツの脇にあるアフィリエイトの広告バナーみたいなものだ。
おまえは、おまえが読むべきコンテンツを読まなければならない。
さもなくば、自由も自在もあったものではない。
では、自由自在になって、おまえはどうするのか。次はそれを話そう。
(つづく)
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