「投げる」のが得意で、「打つ」苦手な日本人

まず、日本人の中で得意な事と、苦手な事、というのがあるように思います。

得意な事といっても、体操、水泳、と見ていってもキリがないので、少し限定してみます。

「投げる」と「打つ」

この二つに限定します。

「投げる」

という言葉に入るものは。日本人は割と得意な気がします。


野球でもピッチャーはメジャーでの成功例は数多いです。日本球界で一流であれば、メジャーでも一番ではないものの、上位で活躍する事はできるようです。

そして、柔道も投げるに含まれます。
当然、世界一となる金メダルが至上命令の競技であります。

槍投げも村上銀メダルを獲得してますし、その前の世代の溝口さんなども、当時の世界記録に匹敵するものを投げてたと言われてます。

これを出すと反則ですが、ハンマー投げ。

室伏広治。

日本のスポーツ界のレジェンド中のレジェンド。

まぁ、ハンマー投げは室伏がすごいだけで、日本人という枠組みを超えてるといえなくはない。

けれども、砲丸投げと円盤投げは・・・

厳しい!!

露骨に身長と筋力に直結するする競技は難しいか。技術が介入する余地が少ないと、厳しいですね。

これに対して、

「打つ」

という言葉に入るものは、日本人は苦手な気がします。


まず、野球でいうと、バッターの方はなかなかメジャーで活躍するのが難しい。

イチローだけが例外です。

日本最強バッターの松井ですら、海外だと勝負強い中距離砲に収まってしまいました。

元ロッテからメジャーに行った小宮山氏が言うには、全く他のメジャー選手にも負けてないという事ですが。まぁ、ワールドシリーズMVPとか、今後日本人で50年程獲得できなさそうですけども。

一つ、松井が最大限に活躍できなかったのは、日本時代にHRとしていたのストレートが9割程で、メジャーではストレートがほとんど投げられておらず、微妙に変化するカットボールがほとんどだったためとも言われています。

これは、イチローがシアトルマリナーズでの最晩年、打率が著しく低くなった理由が、得意にしてたストレート系のピッチャーが、皆カットボーラーに切り替えたからという理由に近しく感じます。


その点でも、大谷くんのホームランはすげぇ。
今年(2020年)は不調が続いてますが、応援したいです。

閑話休題。

イチローはメジャーの歴史に名を残すほどに活躍しましたが、イチローという存在は日本球界の中でも唯一無二すぎる存在でした。

ピッチャーだとそのままメジャーで通用するが、バッティングはなかなか難しい。

そして、打つという事で言うと、ボクシングのパンチも「打つ」という事に含めます。
世界で活躍する選手も多い中、レジェンド中のレジェンドの中に日本人があまりいない。

私の勝手な日本びいきの発想からすると、もっと日本人は活躍できると思うのですが、そこまでいけてない選手が多いように思うわけです。

これまた、井上尚也という異次元の存在もいたりしますけども。


しかし、これを逆説的に捉えましょう。

イチローや井上尚也のような、日本の歴史の中ですら異色の存在が、意図してコーチングできるならばどうだろうか?


私には、「投げる」に対して、「打つ」の方は、どこかで才能の芽を潰されまくってるように思うのです。

それは、生まれつきの『身体能力』という曖昧な表現とは別で。

ということで、さらなる考察はまた次回。